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2017/01/21

よく晴れた朝のショーロ・カリオカ

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休日のとてもよく晴れた朝。今日の愛媛県大洲市地方がまさにそうだった。そんな朝にはショーロがこの上なくよく似合う。これ以上ピッタリ来る音楽もないんんじゃないかと思うほどだ。それも新感覚のものではなく、古典的な伝統ショーロ、それもショーロ・カリオカ、すなわちリオ・デジャネイロ・スタイルのものがいい。

ショーロ・カリオカとショーロ・パウリスタ(サン・パウロのショーロ)は味わいが違う。新しいものを求める向きにはショーロ・パウリスタがいいのかもしれないが、今朝の大洲市みたいに、目覚めてカーテンを開けたら抜けるような青空が広がっているという日には、伝統フォーマットでやることが多いショーロ・カリオカの方がいいよね。

そんなわけで今朝僕が繰返し二回聴いたのが、10弦バンドリン奏者ルイス・バルセロスの2014年作『ジポイス・ダス・シンザス』。僕が買ったのは翌2015年のことで、これを知ったのは荻原和也さんのブログでとりあげられていたからだ。
この記事は2015年4月の日付になっているよね。僕んちに届いたのは同年六月末だった。これ、なかなかの快作で、僕は2015年の年間ベストテンの何位だったか今確認できないが、間違いなく選出した。ショーロの新作というと、昨2016年の、若手がやった新録音のイリニウ・ジ・アルメイダ曲集が超傑作だったけれど、2014年のルイス・バルセロスのだってなかなかいいんだぞ。イリニウ曲集と違って、ほぼ誰も話題にしないけれどさ。

2015年といえば確か、ブラジルの若手女性歌手ニーナ・ベケールがドローレス・ドゥランを歌うアルバムが日本でも発売されたけれど、あれの伴奏者の一人がルイス・バルセロスだ。僕はニーナの方を先に聴いていたが、その頃伴奏のバンドリンはあまりしっかりと聴いていなかった。

だがあのニーナのドローレス・ドゥラン集がいいのでいろいろと調べていると、YouTube に彼女がドゥランを歌うライヴの模様がオフィシャルでアップされていて、その動画で、スタジオ・アルバム同様に10弦バンドリンを弾くルイス・バルセロスの顔と演奏風景も観ていた...、はずだがほぼ憶えていなかった。

昨日書いたように、いま現在 YouTube を観聴きできないパソコン環境なので確認できないが、みなさん検索してみてほしい。たぶん「nina becker dolores duran」とかの検索ワードで、かなり簡単にそのライヴ動画が見つかるんじゃないかと思う。僕はその YouTube 動画から音データだけをダウンロードしたのを当時 CD-R に焼いたので、それを掘り出して、今日聴き直していた。

さてそんなニーナのドゥラン集でも活躍したルイス・バルセロス。2014年の『ジポイス・ダス・シンザス』はソロ・デビュー作だったみたい。この頃既に売れ筋セッション・マンになっていたらしいバルセロスのこのファースト・アルバムが、最初から書くようにショーロ・カリオカなんだよね。伝統的スタイルでやるリオのショーロ。日差しが眩しいようなよく晴れた朝には、実にピッタリだ。

ルイス・バルセロスの『ジポイス・ダス・シンザス』。基本的は10弦バンドリン+カヴァキーニョ+ギター+7弦ギター+パンデイロという編成。これら五人はアルバムの全10曲で演奏しているが、なかにはクラリネットやフリューゲル・ホーンやトロンボーンなどが参加する曲もある。

六曲目のアルバム・タイトル・ナンバーはフリューゲル・ホーン奏者(は他の曲ではトロンボーンを吹いたり)が参加している。それはルイス・バルセロスの YouTube 公式チャンネルが自らアップしていたはずなので、ちょっと聴いてみてほしい。

個人的にはそれら管楽器が演奏するものよりも、ストリング・バンドみたいになっている曲の方が好みだったりする。例えば一曲目の「ショーロ・プロ・レオ」(Choro Pro Leo)。軽快でノリがよく,実に爽やか。これをアルバムのオープニングに持ってきたのは、すごく納得できる。

その「ショーロ・プロ・レオ」はルイス・バルセロス自身がアップしていないし、他の誰も上げていないようだったので、僕が自分で上げておいた。でもアクセス数はほとんど伸びないんだなあ。みんな、こういうショーロ・カリオカの新録音なんかに興味ないのかなあ。

大傑作だった昨年のイリニウ曲集が、ホーン・アンサンブル・ミュージックとしてのショーロだったのに対し、その二年前のルイス・バルセロスのソロ・デビュー・アルバムは、ストリング・バンド・ミュージックとしてのショーロ。なかなかの良作だったと僕は思うよ。

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