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2017/10/15

アンゴラがすごいことになっている 〜 ヨラ・セメードが素晴らしすぎて(2)

Filhomeuyolasemedo





アンゴラの女性歌手ヨラ・セメード。昨日は2010年作『ミーニャ・アルマ』のほうが好みだと書いたものの、作品の出来栄えとしては、どう聴いても2014年作『フィーリョ・メウ』に軍配が上がるはず。素晴らしいアルバムだよね。そして昨日の文章を書き上げてから、二枚をなんども聴きかえすと、どうも『フィーリョ・メウ』のほうが好きになってきたかもしれないって…、これ、たんに僕が移り気な浮気性人間なだけってこと?いやいや、実際いい作品ですから〜。

『フィーリョ・メウ』の一曲目は、アルバム名と同じタイトル。アクースティック・ピアノ一台だけの伴奏ではじまりヨラが歌いはじめるのは、前作のオープニングと同じだ。曲「フィーリョ・メウ」だって歌詞も曲もヨラが書いているが、ピアノを弾いているのはヨラじゃないから、ジャケット・デザインはかなりミス・リーディングだ。なんとなくの雰囲気、ムーディーな感じを表現しただけなんだろうね。

でもアルバム一曲目「フィーリョ・メウ」がかなりの美メロで感動的。いい歌手だなあ、ヨラ・セメードって。しかもこれ、自分で書いた曲だもんなあ。昨日も書いたが声や歌い方が素直でストレート。悪い意味でのアクや妙な癖がなく、美メロをこねくらずそのままスッと歌っているのは好感度大だ。前作の一曲目との違いは、あっちで途中から入ってくるのがチェロ一台だったのに比べ、曲「フィーリョ・メウ」のほうはストリングス・アンサンブルだってこと。その響きがまた美しく効果的。

アクースティック・ギターのイントロではじまり、リズム・セクションが入り、やはりまたストリングス・アンサンブルが出る二曲目はビートの効いた曲。荻原和也さんは「コンパのリズム」とお書きだが、その「コンパ」ってのはなんでっしゃろか〜?コンパと言われると、大学生のときの飲み会のことしか浮かびませんし、しかも僕は下戸なのでつらく苦しい思い出しかありません。当時はノンアルコール・ビールとかもありませんでしたし〜。コンパのリズムとだけしか書いてなくて説明がないと、なんだか複雑な気分です。萩原さん、お願いします、教えてください。コンパってなんですか?それにしてもこれだってストリングスは全員人力演奏の八人が参加。ホーン楽器奏者も複数参加していて、最近のアンゴラってどうなってんの?景気いいのかなあ?

ビートの効いた曲が続く『フィーリョ・メウ』。四曲目が英語題の「ライト・ミー・アップ」で歌詞も英語。この快活なリズムはキゾンバちゅ〜やつでっしゃろか〜?どなたか、マジで教えて!本当に分りませんから〜。問題は続く五曲目「ヴォルタ・アモール」だ。これ、マジですごいんだよね。このアルバム『フィーリョ・メウ』におけるクライマックスの一つだ。しかもちょっぴりサルサふう。

アルバムの一曲ごと、附属の紙に演奏者がぜんぶ書いてあるにもかかわらず、五曲目「ヴォルタ・アモール」は、 なぜかこれは記載がない電子鍵盤楽器のイントロではじまり、ドラムス、エレベと入り、ヨラのヴォーカルが出る前に、さあ!来ました、分厚いホーン・セクションのリフ反復が。こ〜れが!キモチエエ〜!リズム・フィールも四曲目とは少し違う。これがセンバちゅ〜ことでっしゃろか?キゾンバでもセンバでも(分んないんだから)いいが、とにかく超グルーヴィでカッコイイ〜!!こんなの、あんまり聴いたことないよ。
このアルバムにある同傾向のラテン・ミュージックふうなセンバ(でいいの?)は、ほかに例えば8曲目「ドント」(これも英語)とか、やはりリズム・フィールも同じで、やはり分厚いホーン・リフが入る。10曲目「メスマ・ペソーア」もそうだし、12曲目「ノサ・カンソン」(ピアノが入る珍しいパターン) とか、ラスト14曲目「ヴォセ・ミ・アバーナ」もそうだ。最後の「ヴォセ・ミ・アバーナ」がこりゃまたカッコよすぎるグルーヴ・ナンバーで、こりゃセンバっちゅ〜やつでしゃろ〜?!ちゃうのん?どっちでもいいが、すんばらしくノレる。しかもやはりサルサっぽい。どうしてこんなに楽しいんダァ〜!ヨラ〜!好きだ〜!
ちょっとした別系統は、七曲目「フリーク」(これも英語)。確かに強く激しいビートが効いているが、これはヒップ・ホップ R&B みたいなもので、まったくセンバでもキゾンバでもなく(ってどっちも知らんけれども)、中盤でラップ・ヴォーカルも入る。前作『ミーニャ・アルマ』にも一個あったよなあ、ラップを聴かせるヒップ・ホップふうなのが。実際、この曲「フリーク」の演奏者はギタリスト以外にはプログラマーしかいないし、確かにそんな感触のデジタル・ビートが聴こえる。

ストリングスも入るロッカバラードな9曲目「ソ・エスペーロ」とか、11曲目「デゼージョ」はこれまた美メロ・バラードで、しかしビートは効いているなあと思うと、それもまたプログラマーの仕事らしい。エレキ・ギターとヴォーカル・コーラス(はたいていの曲でヨラ自身も重ねている)も入る。またしても英語の13曲目「ファー・アウェイ」は面白いサウンドだよ。曲そのものはふつうのビート・ナンバーだけど、かなり鮮明にタブラの音が聴こえるもんね。しかしクレジットを見るとタブラ奏者はおらず、っていうかそもそもプログラマーしかいないので、サンプリングしたものなんだろうね。

昨日、今日と二日連続で書いたアンゴラのヨラ・セメード。この人の(現在日本で入手可能な)二枚のアルバムにローカル色は薄い。というかほとんどない。アンゴラだ、アフリカ音楽だと言わなくなって、そういう世界を知らないふつうのポップ・ミュージック・リスナー向けに、問答無用でオススメできる。ヨラはワールド・ワイドに受け入れられる音楽家だ。

ヨラの二枚のアルバムは、手を加えずともそのまま世界市場に持ち込んで売れる見込みのあるユニヴァーサルな音楽で、しかもクオリティがかなり高く、しかしどうして日本でも知名度がないままなんだろうなあ?まだふつうに CD 買えないしなあ。はぁ〜。ついこないだまで知らなかった僕はなにも言えませんけれども〜。

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