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2017/11/20

僕の大好きなビリー・ジョエルのマイ・ベスト 〜 プレイリスト





僕の洋楽初体験がイギリスのレッド・ツェッペリンだったのかアメリカのビリー・ジョエルだったのか、分らなくなってきている。もはや正確なことは憶えていない。う〜ん、どっちだっけなあ?どっちにしてもこの二者がその後の僕の音楽人生の土台を形作ったことだけは間違いない。ツェッペリンはアメリカ黒人ブルーズの世界へ、そしてワールド・ミュージック嗜好へもつながっている。ビリー・ジョエルは都会的に洗練されたポップ・ミュージックの世界へと僕をいざなった。

そう考えると、この、どちらに先に出会ったのか忘れてしまったツェッペリンとビリー・ジョエルが、その後の僕の音楽嗜好を現在まで支配し続けているってことになるなあ。洋楽、特にジャズに目覚める前の僕は、歌謡曲や演歌のファンだったのだが、このあたりは最近どんどん思い出すようになっている。岩佐美咲と原田知世のおかげでね。

洋楽好きになり、そのすぐあとにジャズ狂になる前の、思春期の僕は(演歌を含む)歌謡曲と一緒にときを過ごしていた。このことについては、機会を改めてジックリ思い出してみようと思っている。まあその前にキューバン・マンボを聴いてはいたけれどもさ。

そんなマンボ幼少期のことや、J-POP 少年期のことなど、そんなことぜ〜んぶ、たぶん17歳でジャズに出会って、そのあまりの素晴らしさの大ショックで、まるでハードディスクを一瞬で消去するみたいに、ジャズの一撃で記憶のなかから消し飛んでいたのだった。と、そんな消えていたということじたいが消えていたということも、今年、いろんなことがあり、思い出しはじめている。変貌しつつある、いや、もとの自分に戻りつつある僕。

まだまだ戻ってはいないので、というか戻れない、戻ったとしても、その後に知った世界の音楽を聴くのはやめられない。だから今日は、僕がふだん聴いている自作の、大好きなビリー・ジョエルのベスト・セレクション・プレイリストを公開したいと思う。いちばん上でその Spotify のリンクを貼ったのでもはや説明不要だけれども。僕はこのプレイリストを、Spotify に登録するずっとずっと前に自分の iTunes で作成して楽しんできた。いまでも同じだ。Spotify で同じもの(とはいかなかった部分があるが、それは後述)を作って公開したのだ。こうやって実に簡単に、ネット環境さえあれば、自分の趣味をほかのみなさんとシェアできるのが Spotify の良さだ。

そんなわけで書く必要もないだろうが、いちおう以下にその曲名一覧を記しておこう。括弧内が収録アルバム名で、その右がアルバム発表年。

My Billy Joel - A Playlist

1. Say Goodbye To Hollywood  (Turnstiles) 1976
2. Laura (The Nylon Curtain) 1982
3. Piano Man (Piano Man) 1973
4. New York State Of Mind (The Stranger : The 30th Anniversary Edition)peformed June 1977, released 2008
5. Just The Way You Are (The Sranger) 1977
6. Scenes From An Italian Restaurant (The Sranger)
7. The Longest Time (An Innocent Man) 1983
8. This Night (An Innocent Man)
9. Rosalinda's Eyes (52nd Street) 1978
10. Zanzibar (52nd Street)
11. Leave A Tender Moment Alone (An Innocent Man)
12. Keeping The Faith (An Innocent Man)
13. Souvenir (Streetlife Serenade) 1974

1曲目「セイ・グッバイ・トゥ・ハリウッド」は、まさにフィル・スペクター流儀のサウンド。ドラムスの音ではじまるのが、なにかの幕開けにふさわしいんじゃないかなあ。曲も、つらかったロス・アンジェルス時代に別れを告げてニュー・ヨークに戻ってきたよ!っていう、さぁここからが僕の本当の人生だぞっていう、そういうものだしね。

2曲目「ローラ」は、全体的にシリアスな社会派作品である『ザ・ナイロン・カーテン』にあっては、やや数の少ないラヴ・ソング的なもの。やっぱりそんなにシンプルな恋愛の歌じゃない部分もあるが、僕はこの曲のこのサウンドが好きなんだよね。グシャとロー・ファイにつぶれたドラム・セットの音とか、スネアの叩きかたも好きだ。リズムもいいし、エレキ・ギター(間奏のソロも含め)もいい。

3曲目は、まあやっぱりビリー・ジョエルの代名詞的なものだからと思って入れておいた。4、5曲目のバラード・メドレーが、ビリー・ジョエルの曲ではこの世で最も有名で、人気があって、最もたくさんカヴァーもされていて、しかもそれだけの理由が十分あるという名曲だ。4曲目「ニュー・ヨーク・ステイト・オヴ・マインド」でのアクースティック・ピアノもいい響きだ。歌詞は、他人がどうだろうと関係ないよ、ムダにできる時間なんてもうないから僕は僕の道を行くというもので、これもいいなあ。それで、残念ながら Spotify にある「ニュー・ヨーク・ステイト・オヴ・マインド」は、サックス部だけ差し替えたものだ。それしかない。残念無念。いまや、そっちが標準なのか?

そんなわけでかなり悔しいが Spotify で作ったプレイリストでは、「ニュー・ヨーク・ステイト・オヴ・マインド」を、2008年リリースの『ザ・ストレインジャー』30周年記念盤二枚目収録の1977年ライヴ・ヴァージョンにしておいた。こっちのテナー・サックスは正真正銘リッチー・カタータだ。しかも曲の終盤で無伴奏サックス・ソロを吹くのが、ちょっとした聴きもの。ジャズの世界ではふつうのものかもしれないが。なお、僕の iTunes にある同じプレイリストでは、ここはオリジナル・スタジオ録音が入っている。

5曲目「ジャスト・ザ・ウェイ・ユー・アー」(ありのままの君らしい君が好き)のフェンダー・ローズの柔らかく暖かい響きと、それにからむアクースティク・ギターのカッティングの、なんと心安まることか。君のありのままの素顔、そのままの姿かたちでいて、そんな君らしい君をこそ愛しているよっていう素晴らしい歌詞を、やさしいサウンドに乗せてソフトにビリー・ジョエルが綴る。フィル・ウッズのアルト・サックスも文句なしの代表作となった。

6曲目「シーンズ・フロム・アン・イタリアン・レストラン」は、ドラマティックな変化がある曲展開と、各種管楽器(ソロをとるのはぜんぶ木管だけど、金管のチューバが効果的に使われていたりする)がいいと思うなあ。テンポやリズムや曲調がどんどんチェンジしていくなかでサックスやクラリネットがソロを吹くのを聴くのは楽しい。アップ・ビート部分とスロー部分とのコントラストが見事で、ソングライターとしてのビリー・ジョエルの充実を感じる。

7、8曲目の「ザ・ロンゲスト・タイム」「ディス・ナイト」は、ビリー・ジョエル自作のドゥー・ワップ・ソング・メドレー。どっちもかなりシンプルなラヴ・ソング。単純明快で、しかもブラック・ミュージックふうのヴォーカル・コーラス(は、基本、どっちもビリー・ジョエル一人の多重録音)とリズム・フィール。「ザ・ロンゲスト・タイム」では、指を鳴らす音とエレベ以外は本当に人声のみだけど、曲としては楽器伴奏の入る「ディス・ナイト」のほうがすぐれている(サビはベートーヴェンの引用)。こんな歌詞、泣かずに聴けますかって〜の。

夜となったところで、9、10曲目がある。ジャズという意味のアルバム・タイトルの『5nd ・ストリート』からの曲。「ロザリンダズ・アイズ」はかなり鮮明なラテン調。「ザンジバル」のほうでは大御所ジャズ・トランペッター、フレディ・ハバードが参加してソロを吹く。いまの僕にはジャジーな?「ザンジバル」よりも、ラティーナな「ロザリンダズ・アイズ」のほうがいい感じに聴こえるけれどね。

トゥーツ・シールマンスの、いつもながらのスウィート&メロウなハーモニカが入る11曲目のバラード「リーヴ・ア・テンダー・モーメント・アローン」と、エレキ・ギターが3・2クラーベのパターンを刻む12曲目「キーピング・ザ・フェイス」が、この自作プレイリスト最終盤の盛り上げ役だ。前者でたっぷりと甘い時間を味わったあと、後者で賑やか陽気に踊れるじゃないか。

13曲目「スーヴニア」は、プレイリストの幕をおろすためのコーダとして置いた。ビリー・ジョエル独りだけのピアノ弾き語り。ある時期の(まあ全盛期の)ビリー・ジョエルは、この曲を自分のライヴ・コンサートの最後の締めくくりとして使っていた。どんな思い出もしだいにゆっくりと色褪せていくものだ。

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