« ぼくはどう書き、どう推敲しているか | トップページ | ボレーロみたいな(ボサ・ノーヴァ?)〜 ローザ・パソス »

2019/04/09

カッコよさとなめらかさ 〜 マルモータ

R1275144515412627827636jpeghttps://open.spotify.com/album/0EBrBrrIfTH7VZQ8HfKygD?si=NiQaBGxNTOy2qXfHCmplkQ

 

bunboni さんに教えていただきました。
https://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2019-02-28

 

ブラジルの四人組ジャズ・ユニット、マルモータ(Marmota)。メンバー構成はギター、ピアノ、ベース、ドラムス。その最新作『a margem』(2017)がかなりいいぞ。傑作と呼びたいくらいなできばえで、なんたってこのジャケット・デザインがいいでしょ、これで中身を直感して買っても決して損はしない上質なジャズ・アルバムに仕上がっていること請け合い。

 

ぼくにとってアルバム『a margem』の最大の魅力は全体的にとてもなめらかでスムースだってこと。そして爽快にカッコイイ。これに尽きるんだけど、しかしこのことは決してイージーに響くとか、イージーな音楽だとかいうことではない。その逆で相当むずかしいことをやっているんだけど、できあがりが聴きやすくなっているのは、真の腕利きである証拠。

 

アルバムの多くの曲、たとえばいちばん長尺なオープニング・ナンバー「Ar」なんかでも、メロディとリズムはころころチェンジする。しかも変わるときリズムとメロディの変化が同一のものとして合体しているんだよね。約10分間これだけめまぐるしく変わるのに、一糸の乱れも聴かれないのは、コンポジション/アレンジとリハーサルのたまものか。結果、なめらかなスムースさに到達しているんだよね。

 

いちばんのお気に入りは3曲目の「Hades」。エレキ・ギターのエフェクト・サウンドからはじまってしばらくのあいだは音響系みたいなサウンドが漂っているが、ドラマーがかなり強くスネアをバンバン!とやってからが本番だ。使っている音階がちょっとしたアンダルシア〜中近東系のそれに近いように聴こえ、スペインふう&アラブふうというかそんなところが大好き。ブラジルからしたらかなりエキゾティックなサウンドなんじゃないのかな。最後までドラマーがドラマティックに叩くのもいい。ぼくにとってはど真ん中ストレートな大好物の一曲。

 

ここのところのジャズ・ミュージックではアレンジの比率が上がっていて、用意周到な複雑アレンジのなかを縫うように短めなソロが効果的に入るというような、そんな構成になっているものが増えているんじゃないかと感じているんだけど、マルモータの『a margem』でもそれは同じ。整然とした練り上げられた音楽のほうが(一発勝負みたいなものより)断然好きなぼく。だからマイルズ・デイヴィス好きなわけだけど、近年のジャズはぼくにとっては好ましい方向へ流れてきている部分もあるようで、うれしいかぎり。

 

bunboni さんもおっしゃっていることだけど、ここのところブラジルの最新ジャズ・シーンがかなり充実してきている、ブラジルのジャズが、いま、きている、というのが事実のよう。シーンを把握できない質のぼくでも気づくくらいだから間違いない。昨年もイチベレ・ズバルギの超傑作などがあったけれど、マルモータの『a margem』は、個人的な好みだけなら近年ナンバー・ワンの心地よさ。流してよし聴き込んでよしの傑作。もうすでに何回聴いたかわからないほど聴いている。いやあ、好きですね。

 

(注)6曲目「Indução」の最終盤で挿入されている英語のしゃべりは、どうやらビル・エヴァンズのものらしい。しかしそれがここにどうして使われているのか、ぼくにはわからない。

« ぼくはどう書き、どう推敲しているか | トップページ | ボレーロみたいな(ボサ・ノーヴァ?)〜 ローザ・パソス »

音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« ぼくはどう書き、どう推敲しているか | トップページ | ボレーロみたいな(ボサ・ノーヴァ?)〜 ローザ・パソス »

フォト
2019年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31