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2019/04/18

バラディアーとしてのアンガーム2019は完璧なる宝石

Fullsizeoutput_1e77https://open.spotify.com/album/05enmrBRGHjSeAzjSvh64M?si=TBvK3Y5VReG1m_ua06_RAQ

 

はぁ〜、なんだこれは。エジプトの歌手アンガームの2019年(2月20日リリース)作『Hala Khasa Gedan』がとんでもない大傑作じゃないか。あまりにもすばらしすぎる。これはポップ・バラード・アルバムなんだけど、9、10曲目なんか、どこからどう聴いてもなにからなにまで100%完璧だとしか思えない美しさ。ため息しか出ず、ことばがない。アラブ伝統色も濃いという点では2018年作と同傾向だけど、でありながら同時に2019年作は全世界で通用する普遍のポップネスをも獲得。そして、生の人力楽器演奏の比率はさらに上がっているはず。ひょっとしたらぜんぶ人力かも。

 

いやあ〜、しかしこんなにも美しいアラブ・ポップスがいままでにあっただろうか。いや、アラブと限定することはない、あらゆる音楽のなかでも、こうまですばらしい作品にはなかなか出逢えるもんじゃないと思うよ。完璧なる玉じゃないか。アンガームの最高の円熟、絶頂をここに聴く思いで、ホ〜ントため息しか出ないんだ。ホント、ホント〜に、この2019年作はきれいだ。特に9〜14曲目の六曲の流れは、いや、全体が、はぁ〜、なにこれ!こんな綺麗な音楽、聴いたことないよ。

 

9曲目が個人的にはこの2019年作の白眉なんだけど、このちょっと軽いラテン・リズムの効いたバラードは、プロデュース、曲創り、伴奏アレンジとその演奏、主役歌手のヴォーカル・パフォーマンスのどれをとっても100%完璧だ。適切な湿度のこもった情緒とリリカルさを持っていて、しかも重たくなりすぎず軽快なふんわりさをもまとっている。特にこのリズムだなあ、それとそれに乗せてアンガームがたたみかける歌いまわしの切なさにゾッコン参ってしまう。もう、とろけそうだ。コーラスで進む部分はアンガームのひとり多重録音の可能性があると思う。

 

しかもこの9曲目は、アラブ・ローカル色がちょうどいい感じでユニヴァーサルなポップネスに昇華されていて、楽器はウードなども使うものの、楽想は普遍的なものだ。アンガーム自身もアラブ古典歌謡のコブシまわしを駆使しつつ世界に通用するチャーミングさをふりまいているじゃないか。さらに、キュートさよりも大人の女性の落ち着き、しっとりさ、切なさを聴かせているよなあ。

 

9曲目以前も以後も、たまらない美しさ。どうしてここまで美しいのか。曲もオーケストラも歌手も、みんながあまりにもきれいすぎて、ウットリ聴き惚れて、聴いているあいだ、ほかのことができない。ただただ Spotify アプリで表示されるジャケ写とトラックリストをジッと見つめたまま身じろぎもせず指一本動かせず、ただボ〜ッとしながら耳はアンガームの音楽だけに集中しているんだ。

 

こんな体験は滅多にないことなんだよなあ。アンガームの2019年作『Hala Khasa Gedan』が見事に完璧な宝石すぎて、ここまでの美しさを放っている音楽なんてこの世にほかにはないだろうと思うと、うれしいけれど気持ちが平常や冷静を保てず、このまま、アンガームのこのアルバムを聴きながらそのまま、いっそ死んでしまいたいとすら思う。

 

いま円熟の極致にあるエジプト人歌手アンガームの至高の完成美、それが2019年作『Hala Khasa Gedan』だ。ぼくの人生57年、ここまで美しい音楽には出逢ったことがない。このまま溶けてしまいたい。

 


حالة خاصة جدا

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