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2019/06/29

アンナ・セットンとの出逢い

1007780197https://open.spotify.com/album/6WgABJKyrASDU4k0hDjin9?si=1gmYJigXSj6Y91TeWcmf-Q

 

bunboni さんにご紹介いただきました。
https://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2019-05-15

 

ブラジルにアンナ・セットンという歌手がいるみたいです。どんなもんかな?とちょっと試聴だけするつもりで Spotify で聴きはじめたらチャーミングで、一気に最後まで聴いてしまいました。デビュー作なんでしょうか、趣味のいい2018年の『アンナ・セットン』がすっかりお気に入りになっているんですけど、これはたぶんジャズ・アルバムと呼んでいいはずです。バックの演奏がジャズなだけでなく、その上に乗るアンナのヴォーカルにもぼくはちょっとしたジャズっぽさを感じるんですね。

 

アルバム『アンナ・セットン』はまず出だし1曲目がすごく気持ちいい!もうこれ一発で全体の印象がいい方向に決まってしまうくらい快感ですよ。アルバムはたった33分間ですから、この好印象で最後まで駆け抜けることができるんですね。それにしてもいい曲ですねえ、トップの「Baião da Dora」って。演奏もアンナも気持ちいいです。ドラムスの音が出てアンナのスキャットが入ってきた瞬間に、こりゃあいい!って思いましたよ。

 

バックは基本ギター、ピアノ、ベース、ドラムスで、随時管楽器が入るといった程度。アンナのヴォーカルにもっぱら焦点があたっていて、ソフトで口あたりのよい声とサッパリした歌い口を際立たせる演奏と録音になっているのも好感度大です。アンナのフレイジングにはけっこうな技巧も感じられる繊細さで、このちょっぴりジャジーな良質のヴォーカル・アルバムをいい感じに仕上げていますよね。

 

おもしろいのは5曲目「ミーニャ・ヴォス、ミーニャ・ヴィーダ」(カエターノ・ヴェローゾ)と、ナット・キング・コールで有名な6曲目の「ネイチャー・ボーイ」。前者では最初から最後までやわらかいエレキ・ギターだけでの伴奏でふんわりと漂うようにアンナが歌い、後者ではにぎやかで派手にかざっています。

 

特に「ネイチャー・ボーイ」には着目したいですよね。この曲はそもそもナット・キング・コールのヴァージョンを聴いてもわかるようにやや不思議な動きのメロディを持っていて、ナットはそれを活かすべく手をくわえずにストレートに歌っていました。もとからちょっとエキゾティックなテイストを持った旋律の曲ですからね。

 

アンナらはそれをさらに拡大すべく、楽器伴奏で大幅なエキゾティック・ニュアンスを付与、ラテンなムード満点にアレンジしてあります。楽器演奏も、中間部のトランペット・ソロの背後でドラムスとパーカッションがにぎやかに刻んでいますし、アンナのヴォーカル・パートでもそれは強調されているんです。もとからやや不思議な曲である「ネイチャー・ボーイ」が、さらにいっそうミステリアスなヴェールをまとったかのようですねえ。

 

そのほか、アルバムのどの曲もていねいにアレンジされ演奏され、歌われていて、創り手サイドのヴォーカル・アルバムにとりくむデリケートな姿勢がうかがえて、実際、結果、こじんまりとしているけれど、いい手ごたえの良質なヴォーカル・アルバムができあがっていると言えますね。サウンド面では折々にエクスペリメンタルな要素もスパイス的に利いていて、なかなかおもしろいです。

 

ジャズと言ったけれどジャズじゃないかもしれないし、ブラジル女性ヴォーカル・ミュージック・ファンや、もっとひろく女性歌手ファンのみなさんには大きく推薦できる、趣味のいい好アルバムです。

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