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2015/09/09

ドローレス・ドゥラーンを歌うニーナ・ベケールのライヴ動画がチャーミング

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ドローレス・ドゥラーンを歌うブラジル人女性歌手ニーナ・ベケールのライヴ動画→ https://www.youtube.com/watch?v=h2yl4jvho_o 音源をダウンロードしてCDRに焼いたのを、結構何度も聴いていた。これ、曲単位にファイルを切れたらいいんだけどなあ。Audacityでできるけど、面倒くさくてやっていない。

 

 

このライヴ動画、曲単位に切りたいだけでなく、知らない曲もあるから、それがなんという曲なのかも知りたいんだよね。僕はドローレス・ドゥラーンを全部聴いているわけではない、というかあまり聴いていない。僕が持っているドローレスのアルバムはこれだけ→ http://www.amazon.co.jp/dp/B003ZUADFY/

 

 

 

実は僕、ニーナ・ベケールのドローレス・ドゥラーン集があることを知った今年三月頃、そのCDを買う前に、このYouTube動画を知り、愛聴していた。スタジオ録音のCDアルバムを買ったのは、その一ヶ月後くらいだった。ライヴ動画は2014年8月にアップされているから、その少し前のものなんだろう。

 

 

そもそも『MINHA DOLIORES – Nina Becker Canta Dolores Duran』は、数年前に配信限定でリリースされたのが大きな反響を呼んで、ブラジルで昨年CDリリースになったものらしい。そのブラジル盤CDも、なかなか日本に入ってこず、エル・スールに入荷したのが、今年四月。

 

 

スタジオ・アルバムのブックレットにある(ポルトガル語の)覚書きみたいなものの日付が、2014年5月になっているから、ブラジル本国では、おそらくその直後にリリースされたんだろう。日本でも早い人は、昨年末頃に入手していたようだ。

 

 

その中で、ニーナ・ベケールの歌う「ヴォウ・ショラール」。スタジオ・ヴァージョンではエレピ(ウーリッツァー)が入っていて間奏を弾くけど、ライヴ版では十弦バンドリンと七弦ギターのみの伴奏だから、バンドリンが間奏を弾く。ニーナ自身の歌は、ライヴでは若干音程が不安定だし、スタジオ・ヴァージョンの方が、音響効果のせいもあっていいけどね。

 

 

スタジオ・ヴァージョンの「ヴォウ・ショラール」→ https://www.youtube.com/watch?v=YVrfsvcoZ6I  あまりに美しくて、聴きながらウットリしてしまう。大半の曲はライヴ・ヴァージョンの方がいいだろうと思う僕も、この曲だけはスタジオ・ヴァージョンの方が好きだ。

 

 

その他、カエターノ・ヴェローゾとの共演でも有名なペドロ・サーがエレキ・ギターのソロを弾く曲もあったりして、スタジオ・アルバムの方は、ややカラフルな仕上りになっているんだけど、僕の個人的な印象では、シンプルな伴奏のライヴ・ヴァージョンの方が好きだ。

 

 

スタジオ・ヴァージョンでもライヴ・ヴァージョンでも、ニーナ・ベケールのバックで十弦バンドリンを弾いているのは、ルイス・バルセロスという人で、この人の2014年作『Depois Das Cinzas』が、今年になって日本でも買えるようになったので、早速買って聴いたけど、これも最高だった→ http://www.youtube.com/watch?v=-o-yKMxVmRw

 

 

こういう王道のショーロ・カリオカが、僕はもう本当に好きで、おそらくあらゆるブラジル音楽の中でも、一番好きなのかもしれないとすら思ってしまうくらいだ。これは、同アルバムから、ルイス・バルセロス自身の公式チャンネルが上げている音源→ https://www.youtube.com/watch?v=BxSM7axL5VA

 

 

そもそも僕はバンドリンの音が大好きで、その上バンドリンが活躍しているショーロには、もうまったく目がない(というかショーロ以外でバンドリンという弦楽器を聴いたことがない)ので、そんな感じの伴奏になっている、ドローレス・ドゥラーンを歌うニーナ・ベケールのライヴは、僕にとってはもう極上の音楽なんだよね。

 

 

僕はいつ頃ショーロのバンドリンの音を初めて聴いたんだろう?20年前くらいに、ジャコー・ド・バンドリンで夢中になったことは確かだけど、もっと前から聴いていたはずだ。なにかのショーロの企画盤というか、現代のショーロ演奏家達が、過去のショーロの名曲をやったアルバムだったような気がする。

 

 

なんというアルバムだったのか、CDになっているのかどうかもチェックしてないけど、確かそんなアルバムで、ピシンギーニャの「1×0」とか「ラメント」とかの名曲も知ったのだった気がする。それらの曲を作曲者のピシンギーニャ自身のヴァージョンで聴いたのは、もっともっとずっと後のことだった。

 

 

だいたい、ジャズが好きな人はショーロも好きになりそうな気がするよねえ。それくらいジャズ・ファンとショーロは相性がいいんじゃないかなあ。ショーロの方が少し歴史が長いけど、まあ似たような器楽音楽だ。ショーロが「ブラジルのジャズ」と言われることもあるらしい。ジャズの方が世界的に有名だから、そうなっちゃうけど、ショーロの方が古いんだから、その表現もどうかと思うけど。それに、昔からジャズ・ファンがショーロを語るのは、殆ど聞いたことがないよなあ。

 

 

まあとにかく、僕は先に入荷した輸入盤を買ったけど、今年五月には日本盤も出たニーナ・ベケールのドローレス・ドゥラーン集『ドローレス・ドゥラーンを歌う』→ http://www.amazon.co.jp/dp/B00UYJ31SA/ 。このアルバムを聴いて気に入った方々には、是非そのライヴ版とでもいうべきYouTube動画も、是非聴いてほしい。オフィシャルだから削除されないはずだ。

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