« 「ラ・パローマ」とハバネーラの魅力 | トップページ | マイルス ー 『ライヴ・イーヴル』のライヴ・サイドとスタジオ・サイド »

2015/09/15

天然トランス・ミュージック ー マレウレウ

L_54c4adc035ce45a6a538f0a80a04e8e7

 

Live2

 

 






マレウレウというアイヌの四人組女性ヴォーカル・グループを知ったのは、Twitterでフォローしているしぎょうさんが「久々に凄い音楽を発見した!」と興奮気味にツイートして、デビュー・ミニ・アルバムを紹介していたからだった。2010年のこと。僕はそれまで名前すら知らなかった。

 

 

しぎょうさんがデビュー・ミニ・アルバムの『マレウレウ』を絶賛していたから、慌てて僕も買った。六曲でわずか15分程度のアルバムなんだけど、一回聴いて僕もノックアウトされちゃった。なんか頭の中がグルグルしてトリップするような不思議な感覚に見舞われたのだった。ビックリしたなあ。

 

 

ヴォーカル・グループによるポリフォニーというと、例えばブルガリアン・ヴォイスとか、ピグミーの合唱とか、いろいろ凄いのをそれまでも愛聴してはいたんだけど、マレウレウのポリフォニーはそのどれとも似ていなかった。ここ日本にこんなとんでもなく凄いヴォーカル・ポリフォニーがあったんだなあ。

 

 

聴いたアルバムは15分程度のミニ・アルバムであっと言う間に終ってしまうから、どうにも物足りなくて、YouTubeで探すと、いろいろとライヴ動画があった。それでいろいろと聴きまくった。今ちょっと探してみたら、今は最近の動画が上に来るから、五年前に僕がよく聴いたものは見つからない。

 

 

まあしかしはっきりと憶えているのは、どのYouTube動画もとんでもなく素晴しく、マレウレウというヴォーカル・グループの真価は、スタジオ録音のアルバムももちろんいいんだけど、どっちかというとライヴ・ステージでこそフルに発揮されるのではないかということが、徐々に分ってきたのだった。

 

 

さっきも書いたように世界中に凄いヴォーカル・ポリフォニーがあるんだけど、こと日本の音楽に関しては、こんな凄いものは僕はそれまで全く聴いたことがなく、まあ僕はアイヌの音楽については安東ウメ子さんを多少と、OKIさんのダブ・アイヌ・バンドをほんの少し聴いている程度だったんだけど。

 

 

それでひょっとしたら僕が知らなかっただけで、アイヌ音楽にはこういう頭がクラクラするような凄いヴォーカル・ポリフォニーがあるのか?と思い、いろいろ聴いてみたけど、やっぱりマレウレウみたいなのは見つからなかったのだった。もっともマレウレウのレパートリーは基本アイヌの伝承歌らしいけど。

 

 

アイヌの伝承歌であるということは、マレウレウ以前にアイヌの人々の間には、こういうヴォーカル・ポリフォニーが存在していたのだろうか?勉強が全く足りないから分らない。あるいは昔から伝わっている曲の数々を、マレウレウ流にポリフォニー仕立に料理しあげて歌っているということなんだろうか?

 

 

ちょっとその辺り、彼女たちにじかに尋ねてみたい気持がする。一応Twitterで四人ともフォローしてお話しさせていただいてはいるものの、普段はあまり音楽とは関係のない話ばかりしていて、肝心のマレウレウの音楽そのものについて、あまり突っ込んだ話をしたことがないんだよなあ。わっはっは。

 

 

僕が凄い凄いとだけ言っても、ご存じない方には全く伝わらない思うので、一個ライヴ動画を貼っておこう→ https://www.youtube.com/watch?v=hby3n2fKspM 僕が最初の頃よく聴いていたのも、こういうのが多かった。ただこういうのを普段ロック等しか聴かない人に紹介しても、理解してもらえなかった。

 

 

これもなかなか凄いよねえ→ https://www.youtube.com/watch?v=yJPA1HI2jPw これ、多分僕が最初の頃によく聴いていたものの一つだなあ。こういうのが分りにくいロック・ファンなどには、OKIさんのバンドのバックで歌っているマレウレウがとっつきやすいのかもなあ。探しても出てこないけど。

 

 

一般のロックやジャズのファンとは違って、僕が一発でマレウレウにハマったのは、彼女達を紹介された頃には、既にジャズやロックなどの英米ポピュラー・ミュージックより、世界中のワールドミュージックを中心に聴くようになっていて、いろんなヴォーカル・ポリフォニーにも親しんでいたからだろう。

 

 

まあそんなこんなで2010年に完全にマレウレウの魅力の虜になってしまっていた僕は、2011年2月に浅草でライヴがあることを知り、当時はまだ東京在住だったから、これはもう万難を排して出かけて行ったのだった。その時は当然ながらしぎょうさんも一緒だった。この時がマレウレウの生体験初。

 

 

一部がマレウレウ、二部がUA、三部がその共演というメニューだった。マレウレウのバックにはトンコリ(アイヌ伝承の撥弦楽器)を弾くOKIさんがいたけど、冒頭はいつも通り(というのをいろいろ見ていたライヴ動画で知っていた)に、無伴奏の輪唱だった。10分くらいだったと思う。素晴しかった。

 

 

二曲目からはOKIさんのトンコリが入って七曲やった。七曲というのは憶えているわけではなく、このライヴの後数ヶ月して、この時のライヴ音源がOTOTOYから配信されたのを買って持っているわけで、確認したら冒頭の無伴奏の輪唱を含め八曲なのだ。OKIさんは打楽器をやったのが一曲あった。

 

 

やった曲の中で僕が一番好きなのが「カネレンレン」。これはデビュー・アルバムには入っていないけど、いろいろ聴いていたYouTube音源で知っていた曲で、マレウレウのレパートリーの中では最高にお気に入りのナンバーなのだ。紹介したいと思ってYouTubeを探しても出てこないのが残念。

 

 

OTOTOYの配信で買ったその『マレウレウ祭り〜めざせ100万人のウポポ大合唱! vol.2』が、生ライヴの追体験という意味でも、またマレウレウはライヴの方がはるかに凄いのだという意味でも、実に繰返しよく聴く音源。一時間以上、たっぷりマレウレウの天然トランス音楽を堪能できる。

 

 

OTOTOYのサイトで探したら、今でもカタログに残って売っている→ http://ototoy.jp/_/default/p/18756  素晴しい音楽が70分もあって1500円だから、格安だろう。配信とはいえ、今までのところは正式にリリースされているマレウレウのライヴ・アルバムはこれだけなのだから。

 

 

マレウレウは2012年に初のフル・アルバム『もっといて、ひっそりね。』をリリースした。全編無伴奏のウポポだったデビュー・ミニ・アルバムとは違って、OKIさんのトンコリを中心にいろんな伴奏が(控目だけど)入っていて、大好きな「カネレンレン」はクラブ・ミュージック風のアレンジになっている。

 

 

『もっといて、ひっそりね。』については、僕が知っている範囲内では、高く評価する人は残念ながら少ないみたいだけど、僕は素晴しいアルバムだったと思っているんだよね。マレウレウにあまりハマっていない、あるいは音楽を聴いてトリップしたことのない人には分りにくいだろう感覚があるんだよなあ。

 

 

なんといっても、何回目かに音量を上げて『もっといて、ひっそりね。』を聴いている時に、どういうことかよく分らないんだけど、身体がスーッと空中に浮上がるような、妙な感覚に襲われて、これってやっぱり一種の疑似トリップ体験なんだろうと思ってしまった。他にはなかなかそんな音楽はないよねえ。

 

 

今までのところ、公式にリリースされているマレウレウのアルバムは、先に書いた配信ライヴ音源以外は、二枚しかない。しかし彼女たちはかなり活発に国内外でライヴ活動を行っているようだから、早く正式なライヴ・アルバムが欲しいよねえ。あるいは前作から三年経ったから、そろそろ次作が出るのかな?

« 「ラ・パローマ」とハバネーラの魅力 | トップページ | マイルス ー 『ライヴ・イーヴル』のライヴ・サイドとスタジオ・サイド »

演歌歌謡曲、日本」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 天然トランス・ミュージック ー マレウレウ:

« 「ラ・パローマ」とハバネーラの魅力 | トップページ | マイルス ー 『ライヴ・イーヴル』のライヴ・サイドとスタジオ・サイド »

フォト
2024年2月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29    
無料ブログはココログ