中東の湾岸ポップス、ハリージ
ハリージ(パーカッシヴな変拍子アラブ湾岸ポップス)がたまらなく好きだから、ディアナ・ハダッドの『Ya Bashar』も凄くほしいよなあ。http://elsurrecords.com/2015/03/24/diana-haddad-ya-bashar/
しかし、ハリージって、個人的には2012年から急に聞始めた言葉だけど、一体いつ頃からある音楽なんだろう?
まあ僕はマイルスとかでも、大学生の頃から『オン・ザ・コーナー』が一番好きで愛聴してたから、アラブ圏の音楽を積極的に聴くようになってから(1998年頃から)も、ハリージとかにハマっちゃう素地はあったってことなのかなあ?ちょっと違うか^^; 。でも三年前までハリージ知らなかったけどね。
ハリージ・スタイルで、歌い方はアラブ風のコブシをグリグリと思い切り廻しているというのが、今の僕にとっては、アラブ音楽の中では、最高の音楽だ。今までのところは、そういうハリージは聴いたことないけど、僕が知らないだけで、多分あるんじゃないかなあ。
僕がアラブ音楽に本格的にハマるきっかけだったのは、忘れもしない1998年のオルケストル・ナシオナル・ドゥ・バルベス(ONB)のデビュー・アルバム(ライヴ盤)。それ以前にもマルタン・メソニエ・プロデュースのシェブ・ハレドとかは聴いてはいたものの、あまりハマるということもなかった。
しかし、どこを見ても「ハリージ」のまともな定義って書いてないよねえ。まだそんなものはないんだろうけど。僕も音を聴いて、なんとなくこんな感じと思ってるだけで、言葉で説明せよと言われたら、パーカッシヴな変拍子のアラブ湾岸ポップスだとしか言えない。いつ頃からある音楽なのかも知らない。
エル・スールのサイトで「ハリージ」で検索すると、たくさん出てきて、どれもこれもほしくなって非常に困るけど、その中で一番古いのは、2005年のアルバム(http://elsurrecords.com/2014/06/03/hind-al-ghroub/)だ。でもそれ以外は、殆どが2011〜2012年以後のアルバムだからなあ。
ハリージ(Khaleeji、その他)とは、「湾岸」のこと。元々はペルシャ湾沿岸地方にある踊りの名称らしい。別にアラブ音楽に限らず、踊りの名称が音楽スタイルの名称になる例は、昔から多いもんなあ。でもハリージが音楽スタイルの名称に使われ始めたのは、かなり最近なんじゃないかなあ?
こんな感じ→ https://www.youtube.com/watch?v=S-_LsMTUVAg#t=68 このダンス動画では、タイトルも「ハリージ」になってる。そしてこういうのが本場のハリージらしい→ https://www.youtube.com/watch?v=9fHIOXn626c こっちになると、音楽的にも僕らが知っているハリージに近い。
もちろん僕がそれを知ったのは、音楽のハリージについて知りたいと思って、「ハリージ」でググってみたら、踊りの方ばっかり出てきたから。音楽のハリージについては、殆ど出てこない。踊りの方は、日本人でも結構ワークショップをやっている人とかがいるみたい。
もっとも、モナ・アマルシャやドゥニア・バトマやディアナ・ハダッドとかのハリージを聴いて、我々日本人が踊ろうと思っても、変拍子で突っかかる感じで、ノレそうでなかなかノレず、踊ることはできないけどね。こういう音楽でペルシャ湾岸地方の人々は軽々と踊っているのだろうか?
音楽のハリージについて、一番歌手名がたくさん載っているのはココ→ https://itunes.apple.com/jp/genre/myujikku-arabu-yin-le-hariji/id1284?letter=A たくさんありすぎて、しらみつぶしに当ってみようという気にはなれない。こんなにたくさんの歌手がハリージに分類されているのか。モナ・アマルシャ以外は知らない名前ばかり。
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