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2016/02/22

ディスクを全部ビニール袋に入れなくても・・・

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ほしくてたまらないけど、定価が四万円以上もするから絶対に買えなかったPヴァイン盤のB.B. キングのRPM〜ケント時代(ほぼ)全集18枚組。これが最近中古(といっても未開封の新品状態だけど)で約三分の一程度の値段まで下がってきたので、なんとか買うことができて、大変に嬉しい。

 

 

それで聴いて楽しくてたまらないのはいいんだけど、問題はパッケージングだ。商品自体が厳重にシールドされているのはいいとしても、それを破って箱を開けたら、それがさらにラッピングされていて、それ破って中身を出してみると、CDを入れた17個の紙ジャケットが、これまた全部ビニール・シールドされていた。

 

 

18枚組と書いたけど、それは一枚LPレコードがあるせいで、CDは17枚。それがご丁寧にも一個一個ぜ〜〜んぶピッタリとビニール・シールドされているという不可解仕様で、カッターで切込みを入れないと破れないようになっていたんだなあ。これはいくらなんでもやりすぎだろう、Pヴァインさん。

 

 

その一個一個のCDパッケージのビニール・シールドを破って開けると、紙ジャケットの中に入っているCD本体がさらに不織布でできた容れ物に入っていた。なんなんだこれは?40年近くもお世話になりまくっているレーベルだからあまり言いたくないが、全部開けるのに手間がかかり、ゴミが出るだけだった。

 

 

17枚全部ぴっちりとしたビニール・シールドがされているなんてのは初体験で、これはどう考えてもやりすぎだろうと思うんだけど、ジャケットの中のCD本体が不織布とかビニールでできたケースに入っているというのは、日本盤だとごく当り前の普通のことだ。だけど、僕はこれが嫌いなんだよなあ。

 

 

僕はレコードでもCDでも、ディスクをビニールなどの袋に入れず、そのまま裸でジャケットの中に入っていてほしいと思う人間で、だから大抵の場合、ディスクがビニールなどの袋に入っている日本盤は取出す際の手間が二重になって嫌だから、それもあって昔から輸入盤があればそっちを買うんだよね。

 

 

輸入盤を買う理由としては、そんなのはもちろん副次的なもので、輸入盤の方が安いとか、国内盤なんかないものがあるとか、同じジャケットでも色味が違うとか、音質も違うとか、それらが主たる理由なんだけど、CDなら最近はデジパックも増えてはきたものの、紙ジャケットだと裸で入っているのもいい。

 

 

ところがディスクが裸で入っているのが許せないというファンが日本には多いらしく、おそらくこんなのは日本だけだ。この手の話を海外の音楽ファンとしたことはないけれど、なぜ分るのかというと、海外盤はほぼ全てパッケージの中に裸で入っているもんね。それが当り前なんだ。日本盤は丁寧すぎるだろう。

 

 

2009年にビートルズの全公式音源が新リマスターで出た時も、僕は当然輸入盤(イギリス盤)を買ったんだけど、ステレオ・ボックスはやはり全て紙でできたパッケージの中に裸のまま入っていた。ところが当時輸入盤のステレオ・ボックスやバラ売りのステレオ盤を買った日本のファンからは、悲鳴めいたものが挙っていた。

 

 

いわく、裸のままCDが入っているなんて絶対無理!とかディスクに傷が付きそう!だとか、その種の悲鳴だった。輸入盤を買うことがなかったんだろうか?だから日本のビートルズ・ファンは、ディスクを入れるビニールの袋(正確な名称は知らない)だけ買っていたらしく、その種の情報が飛交っていた。

 

 

どこでCDを入れる用のビニール袋が買えるか?とかそういう情報交換を盛んに目にしたもんね。で、そういうものを買って、ディスクをそれに入れた上で紙でできたパッケージに入直すらしい。そんなことするなら、最初から日本盤のボックスを買えばいいじゃないか。日本盤がどうなっていたか知らないが。

 

 

知らないけれど、日本盤のステレオ・ボックスやバラ売りステレオ盤は、慣例に従ってやはりディスク本体はビニール袋か不織布袋に入っていたに違いない。というのも、ビートルズの2009年リマスター、モノラル・ボックスの方も僕はイギリス盤で買ったのだが、こっちは製造が日本製で、やはり全部ビニール袋に入っている。

 

 

そんな必要はないと思うんだよね。ステレオ盤と違ってモノラル・ボックスの方は、日本得意のミニチュアLPともいうべきオリジナル・ジャケット完全再現の紙ジャケットで、それに入っているCDは紙製の袋に既に入っているんだから、それで充分。それの内側にさらにビニール袋を付けるとはねえ。

 

 

アナログ盤では、海外盤のディスクは普通紙製の袋に裸で入っていた。記憶が曖昧になってきているんんだけど、大抵全部そう。僕も買始めた最初はしばらく日本盤中心だったので、海外盤LPを買うようになった当初は、なんて乱暴なんだ!と感じたものだったけど、再生できなかったことは一度もない。

 

 

正常に再生できなかったのは、レーベル中央にあるべきスピンドル(穴)が正確に中心に空いてなくて、それで再生できないとか、異常に反りかえっていたりしたとかそんなケースだけで、ディスクが紙の袋に裸で入っていたということが理由で傷が付いていて再生不可だったなんてケースは一度もないね。

 

 

海外盤でしか入手できないものもあったということと、日本盤より比較的安価だったという、二つの理由でアナログでも海外盤をたくさん買ったから、紙製の袋にディスクが裸で入っていることは、全く気にもならなくなり、そうなってくると、日本盤のご丁寧なパッケージングを面倒と感じるようになった。

 

 

CD時代になると、海外の音楽家の作品に関しては、ますます輸入盤(大抵本国盤)しか買わないようになって現在に至るので、増える一方の紙ジャケットにCD本体が裸で入っているのは、ごく当然というかそうじゃない場合にはかなり面倒に感じるんだよなあ。前述のB.B. キングのボックスしかり。

 

 

CDでもごくたまに正常に再生できないものがあり、アナログ盤と違って、再生しながら目で見て分るというようなものじゃないから、どういう理由で再生できないのか分らないんだけど、まあ裸でディスクが入っているとかいう理由によるものではないだろう。Macには正常にインポートできたりするし。

 

 

その逆にMacにはどうやっても正常にインポートできないのに、オーディオ装置ではなんの問題もなく聴けるというCDもあったりして、デジタルの世界はどうなっているのか分らんよなあ。以前エル・スールで買ったナイジェリア盤のフジのCDが傷だらけだったけど、しかしオーディオ装置では問題なく聴けた。

 

 

つまり要するにアナログ盤でもCDでも、ディスクが裸のままパッケージに入っているということだけが理由で正常に再生できなかったという体験は、僕の場合は一度もない。僕の聴いてきた全音楽ディスク総量なんてたかが知れているので、知らないだけかもなという気もするけれど。それとSP盤は知らない。

 

 

Twitterでやり取りすることもある保利透さんや毛利眞人さんなど、現在もたくさん過去の日本のSP盤を蒐集してお聴きの方々に一度そのあたりじっくりお話を聞いてみたい気がするんだけど、僕がわずかに読みかじったり写真で見たりした知識では、SP盤は全てペラペラの紙製の袋の中に裸のまま入っているらしい。

 

 

そうじゃないパッケージングのSP盤もあるのかもしれないけれど、まあそういう裸でディスクが入っているというのが、本来の正常な姿なんだろうと思うんだよね。海外盤LPやCDは、それをそのまま引継いでいるだけで、ディスクの扱いはやや乱暴とでもいうか。しかしまあレコードは(海外では)消耗品だからなあ。

 

 

レコードやCDで音楽を聴くというのは、別に高級志向でもノーブルな趣味でもなんでもなく、ごく一般の貧乏庶民の娯楽であって、たまにそういう考えじゃない芸術指向のリスナーが、特にクラシックとモダン・ジャズの世界にはいるみたいだけど、そんな連中の言うことは放っておこう。音楽は気晴しに過ぎない。

 

 

だからLPでもCDでも、多くの日本盤のように、ご丁寧に高級品でも扱うかのごとくにパッケージングしなくてもいいと思うんだよね。再生できて音が聴ければそれでいいんだからさあ。だから(可能性はゼロだろうけど)もしこの文章を日本のレコード会社の方が読むとしたら、考え直していただきたい。

 

 

なお、今日のこの文章は、言うまでもないけれど、全てフィジカル・ソフトにこだわる古い人間の言い分で、配信やストリーミングでのデータだけで音楽を楽しむファンの方々には、ほぼなんの意味も持っていないということは、一応書添えておこう。僕も最近はまあまあ配信で音源を買うようになっている。

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コメント

はじめまして。
すべては「いざ処分する時の査定額」、ですよね。アナログは傷が、どんなに些細なものであっても物理的に音に影響するはずですから、「傷はよくないもの」となるのは当然なんですが、CDの場合、よほどの傷でないかぎり音には影響がないにもかかわらず、アナログと同じ基準で査定してる、というところに問題があります。が、ユニオンの立場になってみれば、いちいち丸ごと聞いてチェックするわけにはいかないので、傷さえなければとりあえずOK、とすることに一定の合理性があります。いま、この時代に(つまり、一度CD時代を経て、世は断捨離だミニマリストだと云われているこの時代に)アナログ盤を買い求める時の覚悟と違って、CDの場合、やはり「一生手元に置いておきたいもの」ではないはずですからね、ほとんどの人にとっては。「復刻帯」から「過剰なまでの音の良さへのこだわり」等々、「本質的ではないもの」を身にまとってなんとか生きのびてることになってるメディア、ですから、見かけだけの傷への配慮も、必然だということになるかと思います。

八代さん、僕の場合は多少傷が付いていて雑音が出ても、再生できれば問題ないんですよね。だって、スクラッチ・ノイズまみれSP盤のLPリイシューとかを中心に聴いてきていますからね。音に(多少)影響してすらそうなんだから、全く音に影響がない「見かけだけ」の配慮というものがどうして必要なのか、サッパリ理解できません。

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