« ロックにおけるラテン・シンコペイション(1)〜 ビートルズのデビュー・アルバム篇 | トップページ | ある秋の夜、プリンスの「グッバイ」が終わったら鈴虫の音が聴こえてきて、最高だった »

2018/10/08

世に言う名盤ニガテ盤 10

(キング・クリムズンとハレドは配信されていないようです)

世間的に名盤とされていてなんどもトライしてるのだが個人的にピンとこないアルバム。みなさん、おありのはず。それを書くのは、生涯にわたっての愛聴盤十選を書くよりも、自分の個性や趣味や考えかたがクッキリ出るんじゃないかという気がする。十作どころじゃない、かなりたくさんあるけれど、とりあえずいますぐパッと思いつくのだけ、リリース年順に並べた。

ソニー・クラーク『ソニー・クラーク・トリオ』(ブルー・ノート)(1958)
エリック・ドルフィー『アウト・トゥ・ランチ』(1964)
オーティス・レディング『オーティス・ブルー』(1965)
ザ・バンド『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』(1968)
キング・クリムズン『イン・ザ・コート・オヴ・ザ・クリムズン・キング』(1969)
サイモン&ガーファンクル『ブリッジ・オーヴァー・トラブルド・ウォーター』(1970)
ジョン・レノン『イマジン』(1971)
ボブ・マーリー『キャッチ・ア・ファイア』(1973)
フェラ・クティ『ゾンビ』(1976)
ハレド『クッシェ』(1988)

説明なしでも、ふだんのぼくの文章を読んでくださっているかたがたならこのまま理解していただけそうなものと、やはり付言しておいたほうがいいのかなと思うものとが混じっているように思う。いずれににしても、ぜんぶについてちょちょっとメモしておこう。

『ソニー・クラーク・トリオ』。ぼくがこのジャズ音楽家のことを好きなのは、いままでも書いてきているがコンポーザー、アレンジャー、バンド・リーダーとしてであって、この点ではちょっぴりホレス・シルヴァーにも相通ずるものがあるとすら高く評価している。いっぽうでいちピアニストとしてはイマイチに感じているんだよね。だから、作編曲能力を存分に活かせる複数ホーン奏者参加の編成じゃないピアノ・トリオ作品では、自作曲で構成されたタイム盤が好き。

エリック・ドルフィーのことは大好きだ。ぜんぜん苦手じゃない。だがしかしこのブルー・ノート盤だけ、35年以上前からなんど聴いてもおもしろみがわからない。どうしてだろう?自分でもこの己がフィーリングを理解できない。乾いて硬質な感触なのがダメなのかなあ?いやあ、わかりません、マジで。チャールズ・ミンガスとやったのなんか、最高に好物なのに、これだけ真反対の印象。ドルフィーのリーダー作だって、ほかは愛聴盤なのになあ。

オーティス・レディングは、ぼくにサザン・ソウル苦手意識を植え付けた歌手。それもビートルズやローリング・ストーンズの曲をやっているのを聴いて、生理的に受け入れられないと感じてしまったが、しかしその大学生のころから「ドック・オヴ・ザ・ベイ」とかには好印象だった。そのほかの(ロック・ナンバーではない)ものだって好きなんだけど、最初に持ってしまった苦手意識がなかなか完全には払拭しきれていない。アルバムはぜんぶ持っていて聴いている。『オーティス・ブルー』だって二枚組のデラックス・エディションを聴いているけれどね。

ザ・バンドの『ビッグ・ピンク』は、しかし近年ぐんぐん好印象へと急変化しつつあるので、今日ここに選んだのはちょっとおかしいけれど、長年どうもちょっと…、だった。二作目も苦手で、ザ・バンドでいいなと思っていた(いる)のは、長年、『カフーツ』とライヴ盤の『ロック・オヴ・エイジズ』だった。あ、やっぱり趣味がモロに出ちゃってる…。

どうにもダメなキング・クリムズンはおいといて、サイモン&ガーファンクルとジョン・レノン。二名ともソングライターとしてはかなり好きな部類に入るんだけど…。S&Gではアートが歌っていることも多いよね。う〜ん…。ジョンだってビートルズのころには、特に1967年前後に書いて歌ったものは、超絶的に好きだけどね。「ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー」「アイ・アム・ザ・ウォルラス」とか、全ポップ史でも比肩しうるものがないかも?と思うほど、好き。

ボブ・マーリーとフェラ・クティは、はっきり言っちゃいますが、レゲエとアフロビート、のルーツ的なそれっていうかジャンル本来の部分としてっていうか、かなり苦手、全体的に。だから選ぶのはどのアルバムでもよかった。要はぜんぶ嫌いだからどれでも一枚なんでもいい。でもレゲエとアフロビートが嫌いなのは、たぶん音楽そのもののことじゃないね。まとわりつく言説がだ〜っいきらいなだけだ。ちょうど1960年代末〜70年代前半ごろのジャズ喫茶でアルバート・アイラーやジョン・コルトレインについてやかましかったのに嫌悪感があるのと同質のものだ、ぼくのなかでは。いわゆる砂漠のブルーズのことを大好きなのは、そういった言葉が出はじめる前に知ったから。

ハレドの『クッシェ』になぜかなじめなかったぼく。個人的マグレブ音楽体験は、前から繰り返すように1998年の ONB(オルケストル・ナシオナル・ドゥ・バルベス)のデビュー・ライヴ・アルバムではじまったけれど、それ以前に一枚だけ持っていて聴いていたのがハレドの『クッシェ』だ。そのくらい超有名盤だったもんねえ。これにはまっていたら、ライやその他マグレブ音楽への接しかたが、またすこし違ったものになっていたかも。でも、ハレドのことはその後大好きになって、現在まで来ている。

« ロックにおけるラテン・シンコペイション(1)〜 ビートルズのデビュー・アルバム篇 | トップページ | ある秋の夜、プリンスの「グッバイ」が終わったら鈴虫の音が聴こえてきて、最高だった »

音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 世に言う名盤ニガテ盤 10:

« ロックにおけるラテン・シンコペイション(1)〜 ビートルズのデビュー・アルバム篇 | トップページ | ある秋の夜、プリンスの「グッバイ」が終わったら鈴虫の音が聴こえてきて、最高だった »

フォト
2019年11月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ