Thanks for sharing! Sometimes i LOVE the internet!
この点、同じくインターネットを利用するものだけどダウンロード・サーヴィスは性格が異なっている。以前も書いたけれど、手元に物体があるかなしかだけで、LP や CD などフィジカル商品を買うのとダウンロード購入は、同じことだ。そのひと個人だけもので、他人は関係ない。一人で所有するということだから。どっかのサーヴァーに音楽を置いて、必要なときにそれをみんなが参照しにいくというのが YouTube や Spotify(その他)のストリーミング聴取で、個人所有じゃなくて公共共有。かなり違った考えかたじゃないかな。
ネットでそうやって音楽を聴くためにサーヴィス内を検索したりして、あるいはどなたかの紹介で、見つけるようになって、個の手もとにそれを収録したものが(フィジカルでもデジタル・ファイルでも)存在しなくとも、アクセスすれば聴けるという、そういった考えかたは、まさに2010年代型インターネット時代の音楽享受のかたちじゃないかな。ネット活動そのものも、かつてのようなダウンロード型は激減し、アクセス型になったよね、ほぼ100%近く。
(ネットにつながった)スマホでもパソコンでも一個あれば、あとはヘッドフォンでもスピーカーでも出力装置さえあれば、たったそれだけで音楽を手軽に楽しむことができる。自分で所有していなくてもいいんだ。まあぶっちゃけますが、ぼくはいまだなんだかんだで CD 買う人間だから、ネット聴きがメインにはなっていないんですけれども、いまのところはさ。そんなぼくでも、CD はそれでしか入手できない音楽を聴くためにだけ買うというようなことに、今後、なるかもしれない。あるいはネットで聴けてもなおどうしてもこれは所有したいというものだけに限定するとか。
一言にすれば、音楽好きのみんなで共有する、シェアするという楽しみ、幸福感が出てきつつあるということじゃないだろうか。名前も顔もどんな人かもわからなくていい、ただ、この音楽家が、アルバムが、曲が、好きだという、その一点だけでつながっていくことができる。笑われるかもしれないが、それが同好の友人となって、どんどん増えていき、体験が、人生が充実していく。すくなくともぼくはそんなふうにちょっぴりだけなりつつある。
そうだからこそ、反面、せめてときどきは路面店に足を運び、商品のフィジカル・リアリティを目にし手にとって、現実の友人と顔を合わせ言葉を交わし 〜〜 っていうようなことを求めるようになっているのかもしれないよね。どんなお店の商品もネット経由でオーダーし仕入れているとは思うんだけどさ。多くのみなさんがふだんはデジタル・ファイルの世界に住んでいるから、ときどきは現実の物体や人間に触れ合いたいとかさ、そういったことがあるのかも。
ぼくのばあいはその点、徹頭徹尾、ヴァーチャルな世界で生きているのだと言えるかも。書いたようになんだかんだで CD を買っているから、それを売る商売が消滅するまでは買い続けると思うから、ここだけ現実物体での充足感があるってことかなあ。でも、そうやって CD で聴いた音楽がよかったなと感じて(Spotify でも YouTube でも)ネットでシェアして、結果、サンキューとか言われると、楽しさや充実感倍増だよ。
モノを手元に置いておかないと気が済まない、音楽を買った、聴いたという気になれない、というのは、ぼくもいまだそう。だけど、そんな時代は急速に去り行きつつあるというのが現実だ。一ヶ所に置かれたファイル(群)に、ネット経由でみんながアクセスして聴く、シェアするというのが、ごく一般的なふつうの音楽の聴きかたになってきている、あるいはもうそうなったという、これが2018年秋にわかった真実だ。
YouTube や Spotify のできる前は、物体をコピーして、あるいは買い増して、配りまくっていた人間の独り言でした。
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