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2018/10/01

TOP band of horn funk

アメリカン・ブラック・ミュージックのファンでタワー・オヴ・パワーが嫌いだというひとを想像することができない。いるにはいるんだろうけれども。16ビートの刻みがチョ〜気持ちいいよね。1970年にデビューし、2018年現在でも現役活動中。1999年にライノが編んだ CD 二枚組のワーナー盤アンソロジー『ワット・イズ・ヒップ?:ザ・タワー・オヴ・パワー・アンソロジー』が出て以後は、ふだんはこれで愛聴している。

このアンソロジーは、デビューから1999年の『ソウル・ヴァシネイション:タワー・オヴ・パワー・ライヴ!』までからのピック・アップ・セレクションで、全35曲。これでこのバンドのだいたいの美味しいところはほぼ聴けるんじゃないだろうか。

タワー・オヴ・パワーでも、もちろんふつうに聴いていてのソウルフルなメロウ・バラードやミドル・テンポのだって続けて流れてくればいい緩急になって気分いいんだけど、個人的にこのバンドの持ち味は16ビートのアップ・テンポ・グルーヴァーにあると思っている。だからアンソロジー『ワット・イズ・ヒップ?』からそんなものだけ抜き出すと、といっても数がやはり多いので厳選すると、たとえばこんな感じになる。

・You Got To Funkefize (1972)
・What Is Hip? (1973)
・Soul Vaccination (1973)
・Can't You See (You Doin' Me Wrong) (1974)
・Squib Cakes (1974)
・Oakland Stroke (1974)
・Only So Much Oil In The Ground (1975)
・Just Enough And Too Much (1975)
・Stroke '75 (1975)
・A Little Knowledge (Is A Dangerous Thing) (1991)
・Soul With A Capital "S" (1993)
・Souled Out (1995)
・So I Got To Groove (1997)

このとおりにプレイリストを作成したリンクが上のもの。1975年の次が1991年とあいだが空いているのはみなさんご存知の事情によるもの。90年代以後はすっかり名声を確立し、タワー・オヴ・パワーもリスペクトの対象となり、また1970年代半ば以後ハード・ファンク度を増していたこのバンドは安定感を増した。

上記セレクションから、さらに好物中の大好物と、もう聴いていたらサブイボ立つほどの快感だと身震いするのが、「ワット・イズ・ヒップ?」「ソウル・ヴァシネイション」「スクウィブ・ケイクス」「ソウル・ウィズ・ア・キャピタル "S"」の四曲だ。いやあ、カッコイイですねえ。たまら〜ん。

タワー・オヴ・パワーもまたフュージョン・バンドみたいな側面もあって、どこがかというと、基本、歌手の伴奏バンドなのだ。インストルメンタル・ナンバーもあるけれど、バンド自前の、あるいはほかの、歌手のバックにまわってこそ、そのグルーヴの真価を発揮する。

そんなことが、たとえば悶絶死寸前のノリのよさを持つ「ワット・イズ・ヒップ?」や「ソウル・ウィズ・ア・キャピタル "S"」なんかでも実感していただけると思う。そしてやはりフュージョン・バンド同様に、歌のあいまに入る楽器ソロが長く、聴かせどころでもある。さらに歌と楽器ソロとどっちの背後でも、ホーンとリズム・セクションの演奏が超絶的にすんばらしい。特に短めのフレーズをスタッカート気味に反復するホーンズのカッコよさこそ、やはりタワー・オヴ・パワーならではの持ち味。

上記セレクション唯一のインストルメンタル・ナンバーである「スクウィブ・ケイク」。やはりなんだかんだ言って楽器演奏音楽に違いないジャズ・ミュージックの愛好家だからなのか、この一曲を聴くとても気持ちいいぼく。でもこの曲、(ジャズふうな)楽器ソロと呼べるものが続くものの、やはりその背後での伴奏こそが聴きものだよね。もちろんソロもいいんだけどさ、グルーヴこそが命。タワー・オヴ・パワーのばあいは、それを特にベーシスト、ドラマー、ホーン隊が生み出している。

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