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2018/12/04

いま高知市内のホテルの部屋で、オーガニック・ビートルズを聴きながら、踊っています

 

 

 

 

ビートルズの『イーシャー・デモ』で具体的にチョ〜踊れるのは、「バック・イン・ジ USSR」「オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ」「レヴォルーション」「ハニー・パイ」など数曲。「ハニー・パイ」は意外かもだけど、マジな話。

 

 

ディスク3『イーシャー・デモ』は全編アンプラグドなんだけど、それだけじゃない、人間的なあたたかみを感じるサウンドだよね。(ばあいによっては三人だったり?)四人のビートルの息遣いや生々しい肉体性がしっかりある。2010年代的と言ってもさしつかえないかも。それが『ザ・ビートルズ』(ザ・ワイト・アルバム)50周年記念盤の三枚目『イーシャー・デモ』だ。

 

 

ところでこの文章は、いま2018年11月10日に高知市内のホテルの一室で書いているのだが、最初、昨日11/9に今治市内のホテルの部屋で『ザ・ビートルズ』記念盤六枚分を Spotify でしっかり聴いた。その日がリリース・デイトだったからだけど、ちょうど岩佐美咲の生歌を聴くため旅に出ていた。美咲を予習で聴く必要なんてない。それくらいふだんから繰り返し繰り返し美咲を聴いている。だから、話題沸騰中の『ザ・ビートルズ』記念盤はどんなんかな〜?と、オリジナル・アルバム分はまず飛ばし、次の『イーシャー・デモ』から流し、こ〜りゃいいね!ってなったのだ。

 

 

それなもんで、データ面の詳しいことがわからない。CD がまだ手もとにない。音だけ。それでじゅうぶん納得させられるものが『イーシャー・デモ』にはある。もう書かずにいられないというほど、11月12日に帰宅したら届くであろう物体を待ってなんかいられないというほど、それほど上質な音楽だ。だから、『イーシャー・デモ』がいったいなんなのか(現時点では)よく知らない。

 

 

ネット上にいくつか発言があるので読んでいるけれど、どうやらジョージの自宅でのホーム・レコーディングってこと?じゃあいまで言う宅録みたいなもん?だから機材がなくて、『イーシャー・デモ』は全編アクースティックなの?『ザ・ビートルズ』録音前の予行演習?例の『アンソロジー』にも入っていたのと同じものがあるようだけど?

 

 

そのあたりのちゃんとしたことは、たぶん CD セット附属の文章か、あるいは音楽メディアに載る記事が書いてくれるはずだから、それが確認できるようになるまで待たず、第一印象が極上のコットン100%な肌ざわりである『イーシャー・デモ』がどう楽しいのか、いま、音だけ聴いてメモしている。特にオリジナルの『ザ・ビートルズ』二枚分ではエレクトリック・サウンドだったものでアクースティックなダンス・ナンバーになっているものを中心に。

 

 

オリジナル・アルバム『ザ・ビートルズ』だって最初からアクースティックなオーガニック・サウンドが中心だったけれど、なかでも『イーシャー・デモ』にもある、たとえば「ディア・プルーデンス」「ブラックバード」「ジュリア」「マザー・ネイチャーズ・サン」といった曲群はさほどの違いがないので、驚かない。とりたてて言うことはないんじゃないかな。

 

 

それよりも、ローリング・ストーンズだけでなくビートルズも(『イーシャー・デモ』を聴けば)ここが立脚点だったとわかるチャック・ベリー的なパターンを持つ(オーガニック・)ロックンロール・ナンバーがものすごく楽しい。「バック・イン・ジ USSR」「オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ」「レヴォルーション」などだね。だれが弾いているのか、アクースティック・ギターのブギ・ウギ・パターンにもとづいたリフ・パターンで心ウキウキいい気分。これら三曲はほぼ同一のスタイルを持っているとしていい。

 

 

しかも宅録らしいアット・ホームな親近感、親密な空気がしっかり漂っているのも好感度大。メンバーも仲よく楽しそうにやっているのがいい。うれしい。楽器は基本アクースティック・ギターと、手拍子と、若干の打楽器系(?)しか聴こえない。すくなくともドラムスやベースはぜんぜんなしだ。コーラス・ワークがしっかりしているが、アレンジ済みだからというより、キャリア初期から三声ハーモニーをこなしてきたキャリアが自然となせるわざだろう。

 

 

オリジナル・アルバムではジャジーなオールド・ポップを模して手の込んでいた「ハニー・パイ」。ジャズ・バンドを起用していたよね。あれ大好きなんだけど、ところが『イーシャー・デモ』にある「ハニー・パイ」は、やはりアクースティック・ギターひとつが楽しくジャンピングに刻み、その上でポールが愉快に綴っているロックンロール。ここではレトロ・ジャズ・ポップな趣は消え、愉快なロック・ソングっぽくなっているのがとってもいい。

 

 

ジョージ好きのレコスケくんこと本秀康さんは「まだサイケデリックがほのかに残るインド産アシッドフォーク。まさに『サージェント〜』と『ホワイト〜』の中間地点。美しすぎます」(11月10日のツイート)とおっしゃる『イーシャー・デモ』。ぼく的には1968年のものというより、まるで2010年代のオーガニック・サウンドを予告したかのようなテクスチャーがいいなと感じるし、また踊れる曲は、本当に自宅で仲間内でワイワイ楽しくやっているという雰囲気横溢で、マジ楽しいし、聴いているぼくもマジ楽しくダンスできちゃうよ、マジで。

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