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2019/03/07

その(2):タールとトンバクの完全デュオ即興ライヴ 〜『チャカヴァク』

こういう音楽をぜひ一度生で聴いてみたい『Chakāvak』。これはウードじゃなくタールで、パーカッションはトンバクだけどね。アルバム『チャカヴァク』は、2018年4月15日のオスロでのライヴ録音で、タール(イラン人、写真左)とトンバク(イラン系ノルウェイ人)の完全デュオによるインプロヴィゼイション・ミュージック。オスロでの当夜の前半部を収録したものらしい。

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それで、昨日も書いたことだけど、こういったインストルメンタル・ミュージックのなんとなくの雰囲気がたまらなく大好きなんで、だから部屋のなかで集中せず BGM として流していいなぁ〜って感じているから、タールとトンバクの二名、特にリーダー役(じゃないかと思う)のイラン人タール奏者がだれか?なにをやっているのか?この音楽とはいったいどういうものか?にはイマイチ興味がない。なんとなく雰囲気がいいなあと思って愛聴し、というか流しているだけ。

『チャカヴァク』はいちおう10個にトラックが切れていて曲名もつけられているけれど、聴いた感じ、これは最初から最後まで一個のインプロヴィゼイションなんだろう。うん、間違いない。場所場所でそれぞれの展開があるので、それでトラックを切ってふさわしそうな曲題も考えてつけただけのことだね。即興のモチーフとなるような旋法はもちろんあるんだろう。聴くと明確なトーナリティが感じられる。しかもその和声統一感は、アルバムの最初から最後まで変化しない。

『チャカヴァク』にしかない、たとえば昨日の『ワスラ』などとの最大の違いは、やはり主役たる弦楽器の響きの差がもたらすものだろう。タールって、複弦3コースなんだっけな、音色も音域も、たとえばウードなどとはかなり異なるよね。ウードが低域でうめくものだとすれば、タールは甲高くさえずる、そんな印象がある。そんなタールの、タールにしかない独自のサウンドが、アルバム『チャカヴァク』最大の特長だ。好きだなあ、こういった音。

『チャカヴァク』でのトンバクは目立たず、あくまで脇役脇役と心がけているのが、聴いているとよくわかる。イラン人タール奏者はどうやらベテランのマスターなのかもしれないが(そのへん、本当になにも知りません)、その華麗な技を最大限にまで引き立てるべくトンバク奏者も徹底して伴奏に努めている。結果、大成功しているよね。だから、聴感上は、あるいは音楽の本質として、このアルバム、タール独奏というに近い。

そしてそのタールのこの高音域でひばりがさえずっているような、そんなサウンドが、聴いていて心地いいんだよね。なんらかのラメントみたいなものも含まれているのかな?とか、あるいは6トラック目「スパーク」と題されたパートなどは、たしかに火花散るような迫力もあって、エモーショナルに高揚し、実に心動かされるものだなあとか、アルバム『チャカヴァク』を通してなんども聴いて、随所に聴きどころがあるけれど、全体的にはあくまで一種のムード・ミュージックとして自室のなかで流して、それで心地いい雰囲気をかもしだしてくれる。

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