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2019/03/24

超爽快なバンドリン・ジャズ 〜 カラピッショ・ランジェル

Carrapicho20rangel2020na20estrada20da20l



この作品、bunboni さんに教えていただきました。感謝します。
https://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2019-01-19


いやあ、カッコイイなあこのブラジリアン・ジャズ。そう、ジャズに違いない作品だ。主役は(ジャズというよりショーロで頻用される)バンドリンだけど、こういったジャズこそ、現在進行形のもののなかでは、いまのぼくにとって理想形のひとつ。も〜う、カッコイイのひとことに尽きるほど爽快にカッコイイぞ。まるでイケメンが颯爽と疾走するかのごとき風景を感じるサウンドだ。おかしいですか、この表現?


このアルバムでの主役バンドリン奏者はカラピッショ・ランジェル(Carrapicho Rangel)。アルバム名は『Na Estrada Da Luz』(2018)で、編成はバンドリン、ピアノ、ベース、ドラムスのカルテット。まず、いちばんグッと来るのがアルバム・ラスト8曲目の「Brisa」(作はパウロ・アルメイダ)。こ〜れが!もう!特にリズムのキメが爽快のひとことに尽きる!カッコイイなんてもんじゃない。ピアノ+ベース+ドラムスの三人がビシバシ決めまくるんだけど、いやあ、すんごくいいぞ!


曲「Brisa」では出だしからそのキメが入るので、みなさんすぐにおわかりいただけるはず。キメが演奏されたまま、そのまま上にカラピッショのバンドリンが乗っていく。それもうまくて舌を巻くような技巧だけど、決してメカニカルに無機的ではない。ぬくもり、あたたかさ、リリカルさを感じられる弾きかたなのがいいね。しょんべんチビリそうなほど超絶クールなキメの上をバンドリンが走るさまは爽快。快感だね。キメたまま曲じたいが終わる。いやあ〜、たまりませんね。


「Brisa」の前の7曲目「Partindo Pro Alto」だって同様のカッコいいキメが(ここではピアノとドラムスのデュオで)ビシバシ入るし、だいたいこのカラピッショのアルバム『Na Estrada Da Luz』は全体的にとてもよくアレンジされ練りこまれている。合奏パートが多く、その合間を縫うように入るソロは必要最小限で曲全体を壊さないように、というのが考え抜かれているんだよね。


それでここまでカタルシスがあって、しかもアルバム全体がたったの37分間で、しかもそれで食い足りない感じなんて全然なくって大満足っていう、こうなるとアメリカ合衆国の1960年代ジャズなんて、いったいなんだったんでしょうか?と言いたくなってしまうが、音楽の種類が違うんだから比較は無意味ですね。いまの即興系なんかも、ちょっとその…(モゴモゴ)。


カラピッショの『Na Estrada Da Luz』。ここまで乾いてクールなキメというかアレンジをやりまくるのに、ぬくもった情感があって、それはあたかもショラール感覚と言ってもいいようなものなんだけど、それは主役がバンドリンを弾いているせいなのか、あるいはそういった持ち味の音楽家でそういった音楽なのか。ちょっと2010年代後半の新世代ブラジリアン・ジャズって、おそろしいほど上質だ。

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