ブラジルのギター・ミュージック三題(3)〜 夜のギンガ
https://open.spotify.com/album/7lH46lGhT8O9BZV7j2wRDg?si=MB-WOx9CQ5Wp-4DlOT8AXA
ギターリスト大国ブラジル。そのうちのひとりギンガは、今2019年春に(モニカ・サウマーゾとともに)来日公演をやった。その記念盤ということだったのか、今日話題にしたい2014年盤『ロエンドピーニョ』のアナログ盤が今年発売されたよねえ。ぼくの Twitter タイムラインでもにぎやかに話題になっていた。恥ずかしながらギンガってだれのことだかそれまで知らなかったぼくは、それでレコードじゃなく CD でそのアルバムを買ってみたのだ。2014年4月初旬にね。
だからぼく、ギンガのことはいまだまったくなにも知らないので、『ロエンドピーニョ』についてだけ雑駁な聴感上の印象を記しておくことにする。ギンガ・ファンのみなさん、どうか見逃してください。それで『ロエンドピーニョ』しかまだ聴いていないんだけど、これだけ聴くぶんにはかなりいい BGM だよねえ。そう、なんというか一種のムード・ミュージックだな、ぼくには。
お風呂も終わった夜中、ベッドに向かう前に部屋の照明も暗くして入眠準備をしているような、そんな静かな時間に、ギンガの『ロエンドピーニョ』は実によく似合う。雰囲気があって、暗い部屋とか、真夜中に、これ以上ないピッタリ感だねえ。ほぼ全編ギター・ソロで、たまに弾きながらのハミングや口笛が入るだけだというのも、入眠 BGM としては最適だ。
作曲とか、それを弾きこなすギター・テクだのといったことはよくわからないのでおいておきたい。たしかになかなかすごいなと思うけれど、いちばん肝心なのはできあがりの音楽がどう聴こえるか、だ。ギンガのばあい最高級のテクを駆使して最高に耳あたりのいい、まったくなにも障らない、極上のやわらか質感のムード・ミュージック、BGM をやってくれているとぼくは思う。
実際、ぼくの『ロエンドピーニョ』の聴きかたはそうだ。深夜も23時をまわってからじゃないと聴かないし、聴くときは必ず部屋を暗くする。ひとりぼっちの真夜中で、あ、いや、カップルや家族なんかで聴いてもいい雰囲気なのかもしれないがそれは縁がないのでひとりで聴くけど、真夜中にこれ以上のリラックス感を演出してくれる音楽って、なかなかないねえ。
ビリー・ホリデイ(12曲目)、デューク・エリントン(15曲目)と、曲題にジャズ音楽家の人名があるけれど、聴いた感じ、特にどうってことはなさそうだ。
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