さすがのブルー・ノート、大好き
といってもスケールじゃなくて音楽レーベルのほうだけど。Spotify や Apple Music など音楽ストリーミング・サーヴィスが一般的になって以後、最も活気付いているアメリカのレコード会社がブルー・ノートにほかならない。ぼくのばあい主に Spotify を使っているのでそっちでしか見ていないけれど、ブルー・ノートの作品は「ぜんぶ」ストリーミングで聴けるんじゃないかと思う。
カタログがぜんぶ聴けるだけじゃない、以前もソニー・クラーク関連で言ったけれども、レーベル公式のプレイリストをどんどん作成・公開しているのがブルー・ノートで、これにかんしてはたぶん全世界ナンバー・ワンだ。そのおかげで、いままで気づいていなかったことを発見してモダン・ジャズを聴く楽しみが増しているよ、事実。
昨年は公式プレイリスト『ブルー・ノート・ブーガルー』にとても大きくお世話になって、結局これを2018年のリイシュー部門第一位に選んだほどだけど、実際それくらい意義深いことだった。これだけじゃない、ブルー・ノートは実におもしろい公式プレイリストをたくさん公開しているんだよね。そのおかげでずいぶんと楽しませていただいている。
しかもブルー・ノートのばあいは、プレイリストを作成・公開したら、必ず公式 Twitter アカウントでお知らせしてくれる。これがいいんだよね。毎夜のようにぼくの楽しみになっている。そんなレーベル公式ツイートは、だいたい(日本時間の)毎晩深夜23時台前後なので、プレイリストをフォローしておいて翌日の楽しみとして、幸せな気分で眠りにつく。
ブルー・ノートはいったいどれだけの公式プレイリストを公開しているのか。かなりな数があるよなあ。ひとりのジャズ・マンに焦点を絞ったり、テーマを設定してレーベル全体を横断して多数のジャズ・メン作品から拾ったり、などなど、数も種類も多い。なかにはかなり興味深く意義も大きなプレイリストだってあるんだよ。
ブルー・ノートはフィジカル商売だってまだまだやっているだろうけれど、いまのストリーミング時代に、1939年創業の老舗ジャズ・レーベルとは思えないほど完璧に対応している。新しい時代に合わせて商売方法を更新していくのは、健全なビジネスの姿じゃないだろうか。音楽会社のある種の理想を、ぼくはいまのブルー・ノート・レーベルに見る思いがする。
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