真夏にはこれ、音の冷房 〜 クロンチョン・トゥグー
https://open.spotify.com/album/4xJbpEWKe7RoJrOz9AUKdk?si=zgSj_w2WQLe1ngGOVZWMjg
bunboni さんに教えていただきました。
https://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2019-07-26
クロンチョン・トゥグー(Krontjong Toegoe)とはなにか?どういった楽団なのか?そのアルバム『De Mardijkers』、については、上にリンクした bonboni さんの文章をお読みください。ぼくはぼくで、ちょっと聴いてみたら、こりゃ〜いい!って感じたので、ちょっとしたメモを残しておくことにします。いまこちら愛媛県でもたいへんな暑さが続く真夏ですけど、こんなクロンチョン(インドネシア音楽)こそ涼感があって、まさにピッタリだと思うんですね。音の冷房ですよ。
聴いていると体感気温が三度は下がるこのアルバム『De Mardijkers』とクロンチョン・トゥグーの魅力は、素直で自然体だっていうことですね。さわやかさ、ユーモア感覚がありながら、それはつくりものなんかじゃなく、この楽団の演唱するなかにあるのがそのまま出ているなあって思うんです。だからわざとらしさ、フェイクなんてものとは無縁の世界です。楽団の面々のからだのなかにこういった音楽がもとから育まれているんでしょうね。
どの曲も歌入りですけど、そのヴォーカル(一曲ごとに歌手は交代します)にもリキみがぜんぜんなく、なさすぎてふわっとサラリ涼感ですけど、決して声を張らずスッと自然にふだんの姿のまま歌っているのがいいですよね。アマチュアらしさというか、決してうまい歌手たちじゃないんですけど、っていうかたぶん演奏者もふくめ、なかばアマチュアで、趣味としてクロンチョンをやっているんじゃないでしょうか。
そんなアマチュア精神というか趣味人のふだんの姿、飾らない人間性の良さ、自然な素直さ、ケレン味などは微塵もないナチュラルなストレートさ 〜〜 そんな彼らの人柄が反映された音楽傾向がこのアルバムを支配しているなと思うんですね。ぼくは音楽のスタイルとそれをやっている音楽家の人間性は関係ないという思想の持ち主ですけど、クロンチョン・トゥグーとこのアルバム『De Mardijkers』を聴くと、このあまりの心地よさに、たぶんみんないいひとなんだよねえ〜って思っちゃいました。
ホ〜ント、聴いたら体感気温がスーッと下がってヒンヤリ気分になれますから、まあインドネシアのクロンチョンってだいたいどれもそんな冷感音楽ですけど、今日話題にしているこのクロンチョン・トゥグーはまたいっそう格別の爽やかさがあるんですよ。間違いないです、保証しますから、ぜひちょっと耳を傾けてみてください。きっとお気に入りになると思いますよ。クロンチョンってな〜に?インドネシアの音楽って知らないなぁ〜っていうかたがたにも、格好の入門盤です。強く推薦します。ぜひにぜひに。
(written 2019.8.1)
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