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2019/09/24

いまに息づく小洒落たスウィング・ジャズ・コンボ 〜 ホット・クラブ・オヴ・カウタウン

Wildkingdom

https://open.spotify.com/album/02RByYHPAxCsLYWz4VaZaG?si=zt8Cgyu8TnSV0dKlHgidfg

 

萩原健太さんのブログで知りました。
https://kenta45rpm.com/2019/09/19/wild-kingdom-hot-club-of-cowtown/

 

今年の新作『ワイルド・キングダム』(2019.9.13)ではじめて聴いたホット・クラブ・オヴ・カウタウン。ギター、フィドル、ベースの三人組で、アルバムではほかにもピアノやドラムスが参加しています。ところでこのバンド名はジャンゴ・ラインハルト&ステファン・グラッペリのそれを意識したんでしょうかねえ。音楽性をみてもなんだかそんな気がします。

 

だからホット・ジャズっていうか、スウィング・ジャズ・コンボですよね。いちおうウェスタン・スウィングのフィールドにいるらしいので、カントリー・ミュージックとも関係あるんでしょうけど、アルバム『ワイルド・キングダム』を聴くかぎりでは、ほぼジャズ・コンボですね。そのへんは線引きなどできないのですけども。

 

『ワイルド・キングダム』の全14曲では、有名スタンダードのカヴァーが三曲(「スリー・リトル・ワーズ」「ロック・ロモンド」「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」)。ほかはメンバーの書いたオリジナルですけど、オリジナルといってもこのアルバムで聴くかぎりではまったくおなじみのスウィング・ジャズ路線で、いい意味で新鮮味はありません。

 

つまり(若干の例外はあるものの)アルバム全編が既視感ばりばりのスウィング・ジャズ・スタイルというか、ジャンゴ&ステファンのフランス・ホット・クラブ五重奏団のようなというか、まったくその感じで貫かれていて、こういうのって好きなひと(ぼくはそう)はどこまでも好きだけど、受けつけないひとにとってはぜんぜんダメだろうなと思います。

 

ちょっと1曲目の「マイ・キャンディ」を聴いてみてくださいよ。もうそれだけで判断できると思いますよ、こういう音楽が好きか否か。アルバムは(いい意味で)金太郎飴状態ですから、一つ聴いて楽しいと感じるばあいは、アルバムとおしてぜんぶ楽しめるはずです。あ、そうそう、9曲目の「ウェイズ・オヴ・エスケープ」だけは5拍子でスウィングするんですよね。

 

また三人の楽器演奏技巧がこれまたなかなかすごいですよね。特にギターのウィット・スミスの腕前にはうなります。ウェスタン・スウィング界隈ってみんなうまいのらしいですけど、そうなんだぁ〜、すごいですよこのギターリスト。フィドルのエラナ・ジェイムズも、アイリッシュ・フィドルの痕跡を残しながらジャジーに弾いて、腕達者です。

 

こういったカントリー・テイストをともなったおなじみの(古くさい)スタイルのスウィング・ジャズ三人組が、アメリカでいまでも現役で活動できるのが、アメリカン・ミュージック・シーンの健全さなんだなと思うわけなんですよね。(いい意味で)新鮮味はないとか既視感100%だとか言いましたけど、安心して身をゆだねられるいつものくつろぎの場所、そんな音楽ですね。

 

(written 2019.9.23)

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