2019年ベスト10
https://open.spotify.com/playlist/6Ew32Aqdsbr6elOQZdfjvf?si=zAeRVEl5RZ2S_ICLPuVpJw
毎年12月25日に発表し続けていたぼくの年間ベストテンですが、今年から大晦日に移動しました。特に理由はないんです。ただ一年の音楽ライフのしめくくりというだけですかね。音楽だけ人間なので、大晦日にその年どんな音楽作品をよく聴いたかをまとめておこうかなと思うようになりました。
さて、昨日も書きましたが今年は岩佐美咲の生歌をかなりたくさん聴きました。岩佐美咲のことはだから別格扱いにして、今年から年間ベストにはふくめないことにします。キリがないですからね。いつでも岩佐美咲はぼくのなかではベスト1なんです。これは今後もたぶん変わりませんので、毎年岩佐美咲がトップに来るベストテンなんておもしろくないでしょう。
ってなわけで、岩佐美咲以外で、とてもよく聴いた音楽アルバムの2019年ベストテンです。以下、新作篇とリイシュー・発掘篇に分けて10枚づつ。
<新作篇>
1) Angham / Hala Khasa Gedan(エジプト)
これはもう文句なしでしょう。アンガームはいま絶頂期にあるのです。歌手として、人間として、女性として。こんなにも美しくとろける音楽がこの世にほかにあるでしょうか。
https://hisashitoshima.cocolog-nifty.com/blog/2019/04/post-d491ab.html
2) Dudu Tassa & The Kuwaitis / El Hajar(イスラエル)
アラブ歌謡をやるイスラエル人。この国ではこういう人が最近わりといるらしいですね。これも美しい音楽だと思います。
https://hisashitoshima.cocolog-nifty.com/blog/2019/03/post-d104.html
3) 坂本冬美 / ENKA III 〜 偲歌(日本、2018)
これもきれい。伴奏アレンジも見事で、冬美もいま歌手人生でいちばんいい時期を過ごしているんじゃないですか。
https://hisashitoshima.cocolog-nifty.com/blog/2019/06/post-179fad.html
4) Àbáse / Invocation(ハンガリー)
ブダペスト出身のアフロ・ジャズ・ユニット。カッコよくグルーヴィでした。
https://hisashitoshima.cocolog-nifty.com/blog/2019/07/post-1ff32f.html
5) Gaby Moreno, Van Dyke Parks / ¡Spangled!(アメリカ)
汎アメリカン・ミュージックを目指すガビー・モレーノと、見事なアレンジを施したヴァン・ダイク・パークスの手腕が光っています。
https://hisashitoshima.cocolog-nifty.com/blog/2019/11/post-411f3c.html
6) Salomão Soares / Colorido Urbano(ブラジル)
アクースティックなストレート・ジャズ・インストルメンタル作品では、今年いちばん聴きました。
https://hisashitoshima.cocolog-nifty.com/blog/2019/08/post-cd8abd.html
7) Anabela Aya / Kuameleli(アンゴラ、2018)
アナベラの生々しい躍動感のある声にゾクゾクするクレオール・ジャズの秀作。ジャズは完全に身体性を取り戻しましたね。
https://hisashitoshima.cocolog-nifty.com/blog/2019/10/post-c8feb3.html
8) Alfred Del Penho / Samba Só(ブラジル、2018)
ブラジルにはギター弾き語りシンガー・ソングライターがとても多いわけですけど、今年聴いたもののなかではこの一枚が抜きに出ていたような気がします。
https://hisashitoshima.cocolog-nifty.com/blog/2019/03/post-1bbf.html
9) KutiMangoes / Afrotropism(デンマーク)
ひとひねりしたアフロビート・ジャズがめちゃめちゃカッコいい。彼らにしかできないオリジナルな音楽性がありますね。
https://hisashitoshima.cocolog-nifty.com/blog/2019/11/post-146c22.html
10) Souad Massi / Oumniya(アルジェリア)
スアド・マシひさびさの原点回帰作で、この人のいちばん豊潤な音楽を取り戻したように思います。これなら文句なし。
https://hisashitoshima.cocolog-nifty.com/blog/2019/11/post-963066.html
<リイシュー・発掘篇>
1) Nusrat Fateh Ali Khan / Live at WOMAD 1985(パキスタン)
どう考えても一位はこれしかありえません。なにも言うことはない傑作。大事件でした。
https://hisashitoshima.cocolog-nifty.com/blog/2019/08/post-a46b09.html
2) Maria Teresa de Noronha / Integral(ポルトガル、2018)
ややあっさりめのファドで聴きやすく、明るさもあるし、ファド入門にももってこいでしょう。
https://hisashitoshima.cocolog-nifty.com/blog/2019/09/post-c474c2.html
3) Early Congo Music 1946-1962: first rumba, to the real rumba(コンゴ)
深沢美樹さん入魂の二枚組第二弾。ぼくなんかが特に言うことはありませんが、できれば来年書きたいと思っています。
4) 嘉手苅林昌 / 島唄黄金時代の嘉手苅林昌(沖縄)
沖縄の嘉手苅林昌。三線と歌が本当に心に沁みますねえ。女性とのデュオものもよし。
5) ナット・キング・コール / キング・コールと行くラテンアメリカの旅(アメリカ)
今年はナット・キング・コール生誕100周年にあたります。ラテン好き&ナット好きのぼくにとってはうれしい企画ものリイシューでした。
https://hisashitoshima.cocolog-nifty.com/blog/2019/04/post-a0c12d.html
6) Kapingbdi / Born In The Night(リベリア)
リベリアのアフロ・ジャズ・ファンク・バンドをいままで聴いたことなかったんですけど、これはすばらしくグルーヴィでした。スピリチュアル・ジャズみたいなボスのテナー・サックスもよし。
https://hisashitoshima.cocolog-nifty.com/blog/2019/11/post-51e77e.html
7) Bob Dylan / Travelin' Thru: The Bootleg Series Vol. 15 1967-1969(アメリカ合衆国)
ボブ・ディランの全キャリアで、この時期のこのスタイルがいちばん好き!だって心地いいんですもん。
https://hisashitoshima.cocolog-nifty.com/blog/2019/11/post-f13b49.html
8) Kinshasa 1978(コンゴ)
特にコノノ No.1がすごい、すごすぎる。未発表オリジナル音源もマルタン・メソニエの再構築も超絶グルーヴィ。
https://hisashitoshima.cocolog-nifty.com/blog/2019/12/post-51d19d.html
9) Linda Ronstadt / Live in Hollywood(アメリカ合衆国)
病気で歌えなくなったリンダですけど、現役時代のよかったころは本当にこんなにもチャーミングだったんですよねえ。意外にもキャリア初のライヴ・アルバムで、真骨頂を聴かせています。バンド・メンも腕利きぞろい。
https://hisashitoshima.cocolog-nifty.com/blog/2019/03/post-93f0.html
10) Stella Chiweshe / Kasahwa: Early Singles(ジンバブウェ、2018)
ステーラ・チウェーシェは親指ピアノ弾き語り奏者。その初期シングル盤音源が、はじめてちゃんとしたかたちでリイシューされました。強く鋭い音楽です。
https://hisashitoshima.cocolog-nifty.com/blog/2019/01/post-568c.html
(written 2019.12.20)
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