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2019/12/18

ミナスなシルヴァーナ・マルタが最高に心地いい

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https://open.spotify.com/album/6GeWlySIuLs478aEfKRIrE?si=lo6LZkcjRmSzhiVaqD3C9Q

 

いやあ、こりゃあいい音楽です!傑作でしょう。最高に気持ちいい、デンマーク在住のブラジル人歌手シルヴァーナ・マルタの『Céu De Brasilia』(2005)。プロデュースがトニーニョ・オルタで、演奏にもギター(と一部ヴォーカルでも)で全面参加(打楽器はアイアート・モレイラ)。それを知らなくたって聴けばミナス音楽だなとよくわかります。

 

ミナス嫌いなぼくでも、このシルヴァーナのアルバムには完全降参なんですね。なんたって気持ちいいんだも〜ん。アルバムはいかにもミナス派らしい、フワ〜っと漂うアンビエンスみたいな曲と、ビートの効いたグルーヴ・ナンバーに大別できると思いますが、どっちもすばらしく、ミナス音楽の(ぼくにもわかる)美点が完璧100%表出され、結晶化したような、奇跡の宝石ですね、これは。

 

1曲目のナイロン弦ギター刻みからしてたまらない快感ですが、そうかトニーニョってこういうギターを弾くんですね。それにスキャットでシルヴァーナがからんでいくあたりから最高のムード。ミナスらしくこのアルバムでのシルヴァーナは歌詞をあまり歌わず音だけでハミングのようにして乗っかっていることが多いんですね。それが心地いいんです。

 

アイアートも入ってきて1曲目はかなり強くグルーヴするようになりますが、そうなってからはまるで夢心地ですよ。こんなオープニングだけで傑作アルバムだとわかりますが、ミナス派らしいアンビエンスの2、4曲目だって気持ちいいですよ。たぶん個人的にはウェイン・ショーター+ミルトン・ナシメントの『ネイティヴ・ダンサー』で聴き慣れているおかげなんでしょうね。もっとも2曲目は途中から軽めのビートが快活に効きはじめます。そんなところもいかにもミナス。

 

3曲目なんかファンキーですらあって、いいなあこりゃ。個人的にこのアルバムでいちばんのお気に入りがこれです。シルヴァーナのスキャットも歯切れよく快調、ビートも跳ねているし、いやあ最高に気持ちエエ〜。途中から叫び声のように入ってくるのはたぶんアイアートでしょう。その部分では本当にビートが強く効いていて、打楽器群がにぎやかで、もうたまりません。ミナス音楽もこんなのばかりなら大好きなジャンルなんだけどな〜。

 

4曲目でのトニーニョのエレキ・ギター・ソロはまるでパット・マシーニーみたいで大好きですねえ。って順序が逆ですけども、トニーニョのギター・スタイルがパットに大きな影響を与えているんでしょう。それにしてもこの盛り上がるセンティメント、最高のフィーリングじゃないでしょうか。箱物ギターじゃないと出せないこのサウンドがいい。ブラシでバッキングするアイアートもうまいです。

 

ナイロン弦ギター一台だけの伴奏でシルヴァーナがしっとりと歌うバラードの7曲目もすばらしいし、こういったのはミナスうんぬんじゃなくて普遍的な美ですね。これが終わると、ふたたびビートが軽く効いている8曲目が来るし、ラスト9曲目は典型的なミナス・ミュージックみたいな曲で、これも快感。シルヴァーナの声質がぼくにはピッタリくるせいなのか、大傑作アルバムだとしか思えないですね。トニーニョのプロデュースも完璧でしょう。

 

(written 2019.12.3)

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