« プリンスの1982年デトロイト・ライヴがいい 〜『1999』拡大盤 | トップページ | 万華鏡のようなセインムーター2014年盤 »

2020/01/02

軽快にスウィングするアンクル・ウォルツ・バンド

2a6203fe7366435d991be44dcad8cf03_4_5005_

https://open.spotify.com/album/27eFjGLnpr1gRb2C59rkmJ?si=h2kP01sHRK2qKO17ydq3Uw

 

萩原健太さんのブログで知りました。
https://kenta45rpm.com/2019/11/07/an-american-in-texas-uncle-walts-band/

 

アンクル・ウォルツ・バンドというひとたちがいるらしいです。ギター二名+コントラバスの三人組。アクースティック・スウィングというか、ブルーグラス/カントリー系のバンドといっていいでしょうか。軽快にスウィングするジャジーなストリング・バンドであるという点では、かのジャンゴ・ラインハルト&ステファン・グラッペリらのフランス・ホット・クラブ五重奏団以来の伝統に連なっているのかもしれません。

 

健太さんのブログによれば(経歴からなにからくわしいことはぜんぶ書かれてあるので、ぜひご一読ください)、アンクル・ウォルツ・バンドは結局テキサスの地元クラブ界隈でだけ知られていたごくごくマイナーな存在だそうで、レコードだって直接そこへ行って買う以外にむかしは手がなかったそうですよ。それがいまや(CD もあるけど)Spotify できわめて手軽&気軽に自室にいながらにしてポンと聴けるんですから、いい時代になりました。マジで。

 

ぼくはまず二作目の『アン・アメリカン・イン・テキサス』(1980)から聴きましたので、今日はその話です。といっても一作目を聴いても音楽性は100%同一でしたから違う話はできなさそうですけどね。ともあれ『アン・アメリカン・イン・テキサス』では、まずオープニングの「アズ・ザ・クロウ・フライズ」で降参しちゃいます。な〜んてスウィンギーなのでしょうか。もうこれ一曲を聴いただけでアルバム全体の楽しさがわかってしまうくらい、いいですよねえ。

 

しかもギターリストは二名ともかなりうまいです。特にソロを弾くほう、どっちが弾いているのか知らないんですけど、これは感心しちゃいますよ。アルバム全体でソロが聴ける時間はそんなにたくさんはないんです。それだけに1曲目でのこの流暢なギター・ソロは目立ちます。サイドにまわってカッティングに徹しているほうも腕達者ですね。

 

さらにどの曲もメンバー三人のコーラス・ワークが聴きものです。ちょっとビートルズの三声ハーモニーを思い出しますよね。実際影響を受けたんじゃないでしょうか。アンクル・ウォルツ・バンドは活動期間が1970年代後半〜80年代初頭だったみたいですからね。曲つくりにもビートルズっぽいところが聴きとれます。特に1968年の『ワイト・アルバム』に収録されていたような曲に似たものがアンクル・ウォルツ・バンドにはたくさんあります。

 

ところでアルバム『アン・アメリカン・イン・テキサス』でもそうですが、メンバー三人だけじゃなく、けっこうフィドルが聴こえますよね。専門のフィドラーがゲスト参加しているんでしょうか。そんな気がします。まず4曲目の「ラスト・ワン・トゥ・ノウ」で聴こえ、その後もときおり入ります。そのフィドルの演奏スタイルは、完璧にカントリー・ミュージックのそれですね。

 

フィドラー参加といえば、9曲目のアルバム・タイトル曲でもそうです。これに歌はなくインストルメンタル・ナンバー。そういうのはこのアルバムではこれだけのはず。三人+1の演奏のうまさで聴かせる内容ですね。ミドル・テンポで軽く乗るこのスウィンギーなアクースティック・サウンド、かなり見事なものじゃないですか。

 

ボーナス・トラックがたくさんありますが、そのなかではライヴ・テイクの四曲が特にいいですね。素のアンクル・ウォルツ・バンドの姿を垣間見ることができるし、生演奏で間違いない三人の演奏技術の上質さが聴きとれて、いい気分です。そこから推し量るに、スタジオ録音でもほぼ一発録りといってもいいスポンティニアスな演奏だったんだなとわかります。

 

(written 2019.12.22)

« プリンスの1982年デトロイト・ライヴがいい 〜『1999』拡大盤 | トップページ | 万華鏡のようなセインムーター2014年盤 »

音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« プリンスの1982年デトロイト・ライヴがいい 〜『1999』拡大盤 | トップページ | 万華鏡のようなセインムーター2014年盤 »

フォト
2020年4月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    
無料ブログはココログ