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2020/09/26

プリンス『サイン・オ・ザ・タイムズ』2020年リマスターの音質がかなりいい

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(6 min read)

 

Prince / Sign O The Times (Remastered)

https://open.spotify.com/album/2z1LzgfxxN3E5dkVUNfN6H?si=VBk8u6STRxiq7QRWPgBDEA

 

本日2020年9月25日、待ちに待ったプリンスの『サイン・オ・ザ・タイムズ』スーパー・デラックス・エディション(8CD+1DVD)がリリースされました。予告どおり、CD収録分は残さずSpotifyなどストリーミングでも聴けるようになっています。
https://open.spotify.com/album/2Uv3zad993qvBkrOcIqdgq?si=QfERGeN2TcG3j1Do5wPZ5g

 

さらに、DVD収録だからストリーミング配信にはふくまれない(のでフィジカル買わなくちゃいけないかと思っていた)1987年12月31日の、マイルズ ・デイヴィスが客演した、ペイズリー・パーク・コンサートがYouTubeで無料フル公開されていますね。
https://www.youtube.com/watch?v=v_aAug_PpUM&t=4s

 

もううれしいのなんのって。つまりは今回の『サイン・オ・ザ・タイムズ』スーパー・デラックス・エディション、なにもかもすべてネットで聴けるようになっているということで、これですよ、これ、これこそ2020年型の音楽商品リリースの理想型でしょう。これで貧乏人のぼくでも不足なく今回のスーパー・デラックス・エディションを存分に楽しむことができます。

 

YouTube配信のライヴは二時間以上、Spotifyでぼくは聴く『サイン・オ・ザ・タイムズ』スーパー・デラックス・エディションはトータルで八時間以上と、かなり規模が大きいし、はっきり言ってシングル・エディットだとか既発曲の別ヴァージョンだとかにはさほどの興味はないんです。

 

今回のいちばんの個人的関心事は、未発表曲などもさることながら、『サイン・オ・ザ・タイムズ』オリジナル・アルバムの音質が、2020年リマスターでどんだけ向上しているかということでした。こ〜れが、もう!目覚ましい変貌を遂げていると言っていい音質向上ぶりで、ほんとうにうれしくなりました。

 

1987年にリリースされた『サイン・オ・ザ・タイムズ』は、プリンスの諸作品のなかで、もっとも音質が悪いというかショボいものとしてファンのあいだでもその評価が定着していました。音量レベルだって低いし、これ、どうしてこのアルバムはこんなんだろう?音楽内容が最高なだけに、なんともくやしい、もったいないという思いを強く抱くファンも多かったのです。

 

それが今回の2020年リマスターで全面解決したと言っていいできばえになっているんですね。音量も適切なレベルにまでしっかり持ち上がっていて、曲によってかなりバラツキがあった音質も均等に調整され、アルバム全体を通して聴いて違和感ない内容になっていますね。

 

なかでもこれはあまりにもショボすぎると思っていたのが一枚目の「プレイ・イン・ザ・サンシャイン」と二枚目のライヴ収録「イッツ・ゴナ・ビー・ア・ビューティフル・ナイト」。前後の曲に比べて音量も小さいから、そこでだけヴォリュームつまみをまわさないといけなかったし、なんだかも〜う!ってずっと感じていたんですよね。

 

それがきっちり修正されていますからね。一枚目の「プレイ・イン・ザ・サンシャイン」なんか、大好きな曲ですから、アルバム一枚目を通して聴くとここだけガクンと落ちるのがずっと何十年間も悩みだったんですけど、解決しました。音量もこの曲だけ小さかっのが、前後の曲と比較しても問題ないところまで修正されています。

 

ライヴ収録だから音質面での差異はとうぜんあるだろう二枚目の「イッツ・ゴナ・ビー・ア・ビューティフル・ナイト」だって、それでもかなりな程度にまでスタジオ録音と同質なレベルにまでリマスターされています。

 

そのほかの部分でも、この二枚組は、くわしい経緯はややこしすぎるので省略しますけど、この1980年代中盤の多産すぎたプリンスの種々の多様なスタジオ作業の数年間を経てできあがった雑多なマテリアルの寄せ集めなんで、やっぱり曲によって音質面でのバラツキがあったのは否めないところだったんです。くわしくは以下の過去記事冒頭をご一読ください↓
https://hisashitoshima.cocolog-nifty.com/blog/2018/03/post-51d7.html

 

音楽内容的には最高だからですね、この作品は(ぼくはプリンスの最高傑作と思っている)、だから音質・音量面がショボい、ショボすぎるというのだけが玉に瑕だったんですよ。でもそれがなくなって、Spotifyで聴いても著しい音質向上がよくわかるんですから、CDでお買い求めのみなさんならいっそう体感できるんじゃないでしょうか。

 

いやあ、ほんとうにうれしいなあ。

 

CDでいう三枚目以後の、既発曲のシングル・エディットと別ヴァージョン、未発表曲、二枚にわたるユトレヒト・ライヴ、それからYouTubeにアップされている1987/12/31のペイズリー・パーク・コンサートなど、まだまだ全貌は聴けていないので、ちゃんと聴いてそれなりの感想があったら、また追って記すことにしましょう。

 

(written 2020.9.25)

 

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コメント

僕もつい先日ようやくスーパーデラックスエディションを手に入れました。しかも時代遅れのフィジカルで!かつプリンスの大ファンというわけでもないのに!ギリギリ人を殺せない位の鈍器並みに重いです。そしてCDがメチャクチャ出しにくい!でも音質は当然最高。

実はプリンスの代表作とも目されるこの名盤、今回初めて入手したのです。(他に持ってるのがOne Night Alone Liveと怪しいレーベルから出てる6枚組くらいの80年代ライヴ盤。そんな奴がSDE買うという・・・)チックの時と同様マイルス人脈で初めて興味を持った人なので。内容は最高なので「ムシャクシャして買った。反省はしていない」の心境です。

写真では分からないですがこのジャケット、表面に透明な樹脂で(少し盛り上がった特殊加工)PRINCE Sign-o-the Timesという文字が書かれています。裏には同様の加工であのベンツのマークみたいなOの文字が。

去年の九月末〜十月頭くらいの時期は、これもう、聴きまくりましたねえ。

プリンスは、『パレード』ほか、いいアルバムいっぱいあるので、ほかにもちょこちょこっとさがして聴いてみてください。

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