アキレス・モラエスとジョアン・カマレーロのデュオ・ライヴ
(3 min read)
Aquiles Moraes e João Camarero / Programa Instrumental Sesc Brasil
https://www.youtube.com/watch?v=GS9DKFhdfIY&feature=emb_title
ブラジル音楽好き Rori さんのこのツイートで知りました。
https://twitter.com/quebon_1377/status/1336305521167540225
2020年12月7日にYouTubeで公開されたアキレス・モラエス(トランペット、フリューゲルホーン)とジョアン・カマレーロ(ギター)のデュオ・ライヴ動画。もちろんショーロですけど、これ、なかなか楽しいしステキなんですよね。たぶんこういうのはいまのCOVID-19情勢下、各国で次々と生産されネットで配信されていることでしょう。
といってもこのデュオ・ライヴでは一曲終わるごとに拍手が聴こえますので、現場に観客を入れて収録したんでしょうね。でも基本はコロナ禍でなかなかライヴ・ミュージックの実現がむずかしいなか、音楽ファンのため、そして音楽家本人たちにとっての、機会を提供しようという制作側の意図によって実現したものだと思います。
ギターとトランペットのデュオ・ショーロというものはぼくはこれまで聴いたことがなかったかもしれません。それが大好きなアキレス・モラエスとジョアン・カマレーロの二名だっていうんですから、文句なしでしょう。途中ジョアンとアキレスのごく短い紹介クリップをそれぞれはさみながら、トータル約53分間、演奏されるのは14曲。なかに一曲だけジョアンのソロ・ギター・ピースもあります。
曲目はそれぞれ演奏開始時に動画の左上にも出ますけどそれは一瞬なので。動画説明文下部にしっかりぜんぶ書かれてあります。ジョアンとアキレスの自作曲が多いみたいですし、そのなかにラダメス・ニャターリ、パウロ・モウラ、ドミンギーニョスなどのクラシックスもまじっていますよね。
トランペットなど管楽器の演奏についてはなにもわからないぼくで(いや、ほかのどんな楽器だってわかりませんが)、演奏シーンがアップになったところでオッと思う部分はあまりないのでは。やはりジョアンのギターですよね、右手や左手が大写しになっているショットも多いため、なかなか楽しめるんじゃないでしょうか。
押弦する左手の動きもなめらかですが、今回発見したのは右手で弦をはじく様子です。ジョアンは伸ばした爪で弦をはじいているんですよね。どうりでいままでCDやサブスクで聴いてきた、あのアタックのとても強い鋭いサウンドが実現するわけです。ジョアンひとりが写っている時間がかなりあるので、みなさん確認してみてください。
二人の息もピッタリ、細かいフレイジングでのユニゾン合奏なども折々に混ぜ込まれ、それも寸分の狂いもなくピタッと合っていますから、事前にリハーサルをしっかり積んだのでしょうねえ。全体的にとてもこなれた演奏ぶりで、ショーロの粋やリラクシングな雰囲気が横溢、聴いていてとてもくつろげる、いいライヴですね。
(written 2020.12.12)
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