« ラウンジ・ジャズなバカラック 〜 カル・ジェイダー | トップページ | グルーヴ一発 〜 ルー・ドナルドスンの1970年ライヴ »

2021/03/05

コロナとエンタメ

Screen-shot-20210303-at-162248

(9 min read)

 

きょう3月3日にネット徘徊で出会ったボルボ(自動車メイカー)のニュース。2030年までにガソリン車販売を全廃して、100%電気自動車に転換する方針だそう。これだけなら、世界の多くの自動車メイカーが環境配慮で同様の方針を打ち出しつつあるので、どうってことありません。
https://www.nytimes.com/2021/03/02/business/volvo-electric-cars.html?smid=tw-share

 

ぼくの目を引いたのは、この記事終盤に書いてあった、電気自動車は100%オンライン販売でやることにするとのボルボの方針です。ディーラーなどでの対面販売はもうやめちゃうということですよね。理由はさまざまに考えられますが、全世界的なCOVID-19パンデミックも大きな一因になったでしょう。

 

新型コロナウィルスの大流行が、対人・対面での経済活動に壊滅的な打撃を与えてしまったことは、自動車販売だけでなく、どんな世界についても言えること。食事をしたりコーヒーを飲んだりするのは対面でないとやりにくいっていうか、Uber Eatsを使ったりする方法もありますが、それでもやっぱりその場所へ出かけていって、というのが一般的でしょう。

 

クリニックや病院なんかもそこへ行っての対面でないとダメかな、やっぱり。そのほか、いくつかそういうのがありますが、それ以外は可能な範囲でオンラインでの購入ややりとりですませるというのが一般化しつつあるでしょう。

 

音楽エンターテイメントの世界でも同じ。レコードやCDといったフィジカルは買わなきゃゲットできないものですが、それだってネット通販が主だった手段になりつつあるはず。路面店での取引がどれくらい減少しているか、データがないですけど、確実にダウンしているのは間違いないのでは。

 

日本でもタワーレコードやディスクユニオンといった大手だけでなく、たとえばエル・スールみたいな小規模個人店なんかでも開店時間を短くして、取引の中心は通販でやるという方向にシフトしていますからね。エル・スールはコロナ前から通販が用意されていましたから、それを拡大するだけで済みましたけど、いままでその手段を持っていなかったお店はたいへんですよねえ。

 

いずれにせよ、人間と人間とのリアルな対面接触、物体への接触をなるべく避けるべしというのが鉄則になってしまいました。お店へはもうあまり出かけられませんし、出かけるべきでもありません。そしてコロナ流行が終息しても、コロナ前の販売手段へ100%回帰できるかわからないっていうか、たぶん戻らないでしょうねえ。戻らないほうがいいんじゃないか、戻るべきでないというか、オンライン販売のほうがスタンダード化するだろうという気がします。

 

こういったことは、楽曲歌唱披露後の対面での握手・おしゃべり・写真撮影をエサにして現場でCDを買わせるという、従来的な演歌・歌謡曲・(AKB系)アイドルの世界にも大きな打撃を与えています。特にAKB系アイドルの世界ですかね、演歌系とはいえぼくの応援する岩佐美咲もその一端にいるわけですけど、もうリアル・イベントはいっさい開催できなくなって、景色が一変しました。

 

だからいきおいネットでそれに代わることをやるしかなくなっているわけですが、ネット歌唱配信やネット・サイン会などを開催してのオンラインCD販売に積極的な事務所・レコード会社所属の歌手であれば、従前に比較してほぼ遜色ない満足感をファンも得られている可能性があります(それでも対面でのリアル接触とは雲泥の差ですけど)。演歌第七世代の旗手、中澤卓也などはそうですね。

 

いっぽう、ネットでの活動、特に歌を披露する配信ライヴにめちゃめちゃ消極的な会社もあって、おそらくネットの世界は違法ダウンロード/アップロードなどが横行しやすいので、というのが理由でしょうけど、そんなこと言ったって、このままコロナ流行が終息するまでなにもやらず、じっと我慢させたままでいるつもりなのかと、それにはまだまだ時間がかかるというのにと、ファンとしては憤慨してしまうようなケースもあります。

 

岩佐美咲が所属する長良プロダクションも、そんなダメ事務所の一つ。

 

それでも美咲はもうアイドル・グループのAKB48は卒業していて、演歌歌手一本で活動している(というタテマエ)のでまだあれですけど、現役アイドルなんかはそうとうな苦境におちいっているはずです。アイドル応援の世界はどこまでも現場主義で、対面接触こそ命ですから。それがいっさいなくなって、生死の境をさまよっているアイドルやオタクもいるでしょう。業界じたいが存亡の危機かも。

 

でも、これからはアイドルや演歌歌手応援の世界も、ネット中心に移行しなくちゃ生き残れないというのは間違いないことです。オンライン・サイン会などをどんどん開催して通販でCDを売る、ネット歌唱配信イベントを定期的に開催する、本格的なコンサートもオンライン or ハイブリッドでやる、中澤卓也みたいに週イチでYouTube一曲配信をやる、というぐあいにならないといけません。

 

それにコロナ時代にあっては、そもそもCD(やレコードやカセットテープ)を売るという物体販売主義からも脱せざるをえなくなるでしょう。こっちはすでにもうそうなっているというか、一つの統計データによれば、2020年の音楽販売総売り上げ高の八割以上がストリーミングによるものだそうですから。

 

個人的な感覚とお断りしておきますが、もはやダウンロード購入すら時代遅れの音楽入手法という気がしていますが、それでも100%オンラインで済ませられ物体接触がありませんから、いまのコロナ時代にふさわしい手段ではあるんでしょう。些少の定額で聴き放題というストリーミング・サービスなら、貧困層が大拡大した現在の日本でも、よりいっそう現状に即した音楽体験が享受できるでしょう。

 

コロナ時代のほんの数年前にストリーミング・サービスが一般化していたのは、ほんとうに奇遇ですよねえ。

 

アイドル歌謡、演歌などの世界も、特に演歌界ですかね、ファン層が高年齢化していますからインターネットが不得手で、対面の路面店でCDを買うというみなさんがまだまだ多いと思いますし、それが悪いとはぼくも思いませんが、でも今後はCDすら買わず売らず、ダウンロードやストリーミング、特にストリーミング販売へとどんどん移行してほしいという希望があります。なんたってコロナ時代に感染の危険性がありませんからね。

 

そうなれば、コロナ前まであんなにどんどん開催されていた握手会やおしゃべり会などなど諸々のイベントも、オンライン開催へとほぼ全面的に移行するしかありません。オタク業界でいう接触廚にはツライ時代の到来で、ぼくも美咲にかんしてはそんな部分がありましたので気分的にダウン気味ですけど、時代は変わったんです。

 

もう、コロナ前のような世界には戻りませんよ。

 

(written 2021.3.3)

« ラウンジ・ジャズなバカラック 〜 カル・ジェイダー | トップページ | グルーヴ一発 〜 ルー・ドナルドスンの1970年ライヴ »

岩佐美咲」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« ラウンジ・ジャズなバカラック 〜 カル・ジェイダー | トップページ | グルーヴ一発 〜 ルー・ドナルドスンの1970年ライヴ »

フォト
2022年10月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
無料ブログはココログ