レッタ・ンブールの2007年作で聴けるグルーヴ・チューンは最高だ
(3 min read)
Letta Mbulu / Culani Nami
https://open.spotify.com/album/3cTVvGdL3o05ARoyPpDcgB?si=EXpFWxdVT8G20S1g7zV52w
bunboniさんに教えてもらいました。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2020-11-21
南アフリカの歌手レッタ・ンブール(Letta Mbulu)の2007年作『Culani Nami』がなかなかいいですよねえ。もう出だし1曲目をきいただけで好きになってしまいました。このグルーヴですよ、心地いいのはですね。クワイトなのは2007年という時代を反映してのことでしょう。
ほんとうにこの1曲目のことが好きで好きで(もう一個大好きなのはラスト・ナンバー)たまらないんですが、やっぱりこういったアップ・ビートの効いた音楽がぼくは大好きなんですよね。気分いいし、楽しいし、アガるし、もうミディアム/スローよりも断然好き。
これら1曲目と10曲目の気持ちよさがすべてで、それだけで愛聴しているとしても過言ではないレッタのこのアルバム、そのあいだにはさまっているものもなかなか出来がいいです。ていねいにサウンド・メイクされているし、レッタのヴォーカルも落ち着いて語りかけるような調子で。
ビートは生演奏のものと打ち込みのものがまじっているみたいだし、ホーン・セクションなんかもシンセサイザー?と思わせるときもあります。でもこれはレッタがどうこうっていうよりも、アルバム全体でプロデュースの勝利でしょうね、ここまで聴かせるトラックをつくるっていうのはですね。
4曲目のリズムの感じ、テンポ設定もいいし(ここらへんは生演奏ビートでしょう)、バック・コーラスもしっかり重ねられていますね。ちょっとカリビアンな雰囲気もグッド。6曲目はコンピューター・サウンドが伝統リズムをいい感じにモダンなグルーヴに変化させた、なかなかの聴きもの。
続く7曲目(英語題で歌詞も英語)は、個人的にはイマイチな感触も残りますけど、アメリカン・ソウル・ミュージックのファンにも聴いてもらえそう。ほんのかすかにゴスペルっぽいような。そしてその後ニ曲を経てのアルバム・ラスト10曲目。これがも〜うほんとうにすんばらしい。
快調なビートの効いたグルーヴ・ナンバーで、南アフリカからブラジルを臨んだような一曲。リズム・トラックもホーン陣もハンド・クラップもコーラスの感じも、なにもかもが最高で、こ〜りゃいいなあ。後半でブレイクが入ってくるところでのコンガ・ソロもみごと。なんども言うけど、このラスト10曲目はサイコーです!
サウンドやトラック・メイクは現代的でも、レッタの歌いかたはベテランになったというだけある、年輪を重ねた深みとコクを感じさせるもので、歌い込むというよりしゃべりかけているような、そんなヴォーカル・スタイルもいい感じですね。
(written 2021.1.12)
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