アッソル・ガルシアの2015年作がとってもいい
(3 min read)
Assol Garcia / Alma Di Minino
https://open.spotify.com/album/5uUktZ19fg3Dg0qxMvOcgJ?si=NP_J1ei_TGqa87VpzOKF1A
bunboniさんの紹介で知りました。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2020-12-05
カーボ・ヴェルデの歌手、アッソル・ガルシア(Assol Garcia)。上の記事では二作紹介されていますね。どっちも聴いてみて2015年のデビュー作『Alma Di Minino』が大のお気に入りとなりました。近作のほうはモルナ集なんで、ビートの効いたノリのいい音楽のほうが好きなぼくにはイマイチ。
そう、だから『Alma Di Minino』には調子のいい曲がたくさんあるんですよね。いちばん好きなのがアルバム・ラストの12曲目「Merka」で、こ〜りゃいいなあ。リズム・パターンだっていかにもカーボ・ヴェルデといった感じ。アコーディオンが入って、ドラムスも効いています。アッソルの素直な歌い口も好感触ですよね。こういうのばっかりでアルバムが埋まっていたらいいのに、と思うくらい。
5曲目「Festa-L Nho Sanfilipi」、6曲目「Sonho Real」も同じリズム・パターンで、これらも気持ちいい。こういったクレオール系のリズムのノリって、ほ〜んと快感ですよね。カーボ・ヴェルデはアフリカの島国ですけど、音楽文化の混交具合が絶妙で、聴き手にえもいわれぬ気持ちよさをもたらしてくれます。
これらの曲では演奏はたぶん生バンドなんでしょう、と思ったらbunboniさん情報によればプロデューサーのキム・アルヴェスがひとりで多重録音しているそうで、管楽器以外ほとんどぜんぶを演奏しているそう。とてもそうとは思えないナチュラルでスポンティニアスなできぐあいなのがみごとですね。ヴォーカル・コーラスの活かしかたもうまいです(アッソルの多重録音?)。
アルバムにはモルナもちょっとだけありますけど、大半がビートの効いたテンポのいい曲で、しかもいずれもカーボ・ヴェルデの伝統に則ったソング・ライティングがされているのが印象いいですね。1、2、3曲目などミドル・テンポの曲でもほんとうに気持ちいい。8、11曲目もビートが効いていますよ。
アッソルのヴォーカル・スタイルはストレートで素直で、歌をこねくらずそのまますっと歌うというもの。好印象ですね。声のトーンも美しくてチャーミングですし、世界のどんな音楽でも、最近はこういったストレート&ナチュラルな歌いかたが好きになっております。
(written 2021.1.23)
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