カタルーニャのノラ・ジョーンズ?〜 ジュディット・ネッデルマン
(2 min read)
Judit Neddermann / Aire
https://open.spotify.com/album/6evnvR2f2tnmMF3DxAMQer?si=V_lgTpf6TCGKHDE7otJrYQ
ジャケット惚れです。
きれいないいジャケットですね。もうこれを見ただけで聴いてみたくなる、傑作なんじゃないかと予感するものですが、スペインはカタルーニャ出身の歌手ジュディット・ネッデルマンの2021年新作『Aire』は、中身の音楽もたいへん美しいものです。
このアルバム、ジュディットの透き通ったヴォーカルを、デリケートでアクースティックな伴奏が支えているといった感じで、基本的にはナイロン弦ギターを中心に必要最小限なオーガニック編成で演奏されています。曲によってドラムスが入ったりピアノも使ってあったりなど。ピアノは姉のメリチェイみたいですね。
ジュディットのヴォーカルはきわめて素直でナチュラルなもの。ハッタリをかましたり、強く張ってグリグリをメリスマを効かせたりするようなところはまったくありません。ストレート&ナイーヴっていうか、どうもここ数年、こういった歌いかたが世界のポピュラー音楽界で主流になりつつあるような気がしますね。
ジャジーなムードもただよう伴奏+ヴォーカルで、ちょっぴりアメリカのノラ・ジョーンズを連想させないでもない曲と歌。ぼくはこれがジュディットとの初の出会いでしたからなんとも言えませんが、スペイン語で歌うジャズ・アルバムに分類してもじゅうぶんいける気がしますね(それまではカタルーニャ語で歌っていたらしい)。
緊張感や硬さを感じないリラックスしたイージー・ムードで、シンプルな伴奏とアレンジでナチュラルにす〜っと歌っているなといった印象です。美しいジャケットの印象そのままの透明感のある音楽です。
(written 2021.4.17)
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