さわやかなカーボ・ヴェルデ・ポップ 〜 セウザニー
(2 min read)
Ceuzany / Ilha d’Melodia
https://open.spotify.com/album/6nILL42irkzUXuCohmnMkm?si=qZIo4bwhQ7W5sBzi2w1RHA
bunboniさんに教えてもらいました。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2020-12-27
これもカーボ・ヴェルデの歌手セウザニー(Ceuzany)。その2016年作『Ilha d’Melodia』は、ジャケットがなんだか雑で安っぽくて印象悪いですけど、中身の音楽は文句なしにさわやかで楽しいですね。
モルナとかコラデイラとかのカーボ・ヴェルデ伝統色は実はかなり薄く、もっとユニヴァーサルなポップ・ミュージックとして聴けるように仕上げられているというのが最大の印象で、実際、この曲がコラデイラだとかモルナだとか鮮明ではないように思います。
それでもそこはかとなくカーボ・ヴェルデの伝統ポップスが活かされていて、特にコラデイラですかね、このセウザニーのアルバムでもたとえば3曲目なんかはコラデイラ・ベースじゃないですか。ドラムスの入りかたなんかはロック的ですけど。
その3曲目とか、こういったビートの効いた曲はほんとうに楽しくて、1、2曲目もそうなんですけど、サウンド・メイクもみごと。エルナニ・アルメイダというひとがアレンジやプロデュースを手がけているそうです。特にビートのつくりかたがぼくは気に入りました。
セウザニーの歌い口もさっぱりしていてさわやかで自然。じっくり聴かせるバラード系のものもいいけど、やっぱりビートの効いた曲でのノリのいいスムースさでうまく聴かせるなあって思いますね。あ、5曲目もコラデイラ・ベースっぽいけど、ビートにヒップ・ホップ感覚がありますね。8曲目はモルナか。
2曲目でラッパーがゲスト参加しているだけでなく、アルバム・ラストの10曲目ではエリーダ・アルメイダがくわわってふたりで歌っていますね。それだって曲もいいし歌もよくて、かなり聴かせます。
(written 2021.2.2)
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