« 「会いに行ける」から「時間を共有する」へ 〜 転換点に立つアイドル・ビジネス | トップページ | カフェBGMとしてのパット・マシーニー『ロード・トゥ・ザ・サン』 »

2021/10/01

「中東に赴任しているアメリカ軍人」からのメッセに要注意 〜 国際ロマンス詐欺のパターン

Img_increase06

(7 min read)

 

リクエストがあったので、個人的経験をもとに書いてみます。国際ロマンス詐欺について。なんだかまだまだ被害にあいかけるケースも多いそうですから、防止の一助になればと思います。

 

国際ロマンス詐欺とは、ある日、海外のステキな異性(という設定になっている)からメッセージが届き、なんとなくやりとりするうちにネット上で恋に落ちる、そんな映画のような出会いからはじまり、最終的にはこちらの好意を利用して金銭を奪われるという、そういうものです。

 

ぼくが二年ほど多数やりとりして知っている範囲での国際ロマンス詐欺の常套パターンを以下に箇条書きで整理してみます。

 

(1)舞台はInstagramのダイレクト・メッセージか、マッチング・アプリのメッセージ
(2)ある日突然、見知らぬ人物(通常の異性間恋愛が想定されているので、ぼくなら女性)からメッセージが届く。最初は軽い挨拶程度
(3)ぜんぶ英語。カタコトの日本語ということもあり
(4)軽い気持ちで返事をしてみると、それをきっかけにやりとりがはじまる
(5)徐々に自分が何者なのか語りはじめるが、全員が「例外なく」アメリカ人で、アメリカ軍で働いていて、しかも現在は中東地域(例外なし!)の基地に赴任している
(6)Instagramのアカウントを見にいっても、プロフィールにほとんどなにも書かれていないし、フィード投稿もたった数個程度
(7)だれをフォローしているか見てみると、アメリカ人というにしては妙に日本人男性ばかり多数フォローしているのも、こんなアカウントの特色
(8)それにときどき英語がいい加減なのも特徴。スペリング・ミスやコロケーションや文法がおかしかったりなど、おそらく英語ネイティヴじゃないだろうと推察できた
(9)しかし、もうすぐ任務が終了するので、そうしたら日本に行きたい、日本と日本人のことが大好きだ、と熱心に言う
(10)他愛のない会話をくりかえしていると、そのうち「あなたはハンサムだ、good guyだ」「好きだ」「愛している」などと言いはじめる
(11)ぼくのばあい、一人目には脈絡なくいきなり「Do you love me?」と言われ、めんくらった
(12)中東での任務が終わったら日本へ必ず行くから、いっしょに住みたいとまで言う、結婚など二人の将来設計を語りはじめる
(13)マジの恋愛感情をこちらが抱いているようなフリをしてメッセージ交換を続けていると、実は私はいま金銭的に困難な状況にあるなどと言いだす
(14)このへんで別のアプリに誘導されるケースもあり(全員ではない)。ここは100%安全ではないからと、Google Hangoutsへ来ないかと言われたことがある。持っていないというとさかんにインストールをすすめられる
(15)Google Hangoutsに移行しても、最初は変わらぬ調子で会話が続くが、好きだとか、あなたは私のこと好きなの?とか、言われる割合が増える
(16)こちらが真剣な恋愛感情を持つようになってきただろうころあいを見計らって金銭的な要求が来るけれど、そうなったらゲーム・オーヴァーなので、いつもヒマつぶししているだけのぼくは、そこでもうメッセージ交換をやめ、お引き取り願う
(17)終了。だから、ぼくは多数の国際ロマンス詐欺相手とのメッセージ交換をやったけど、いつもお遊びなので、金銭をだましとられるという被害には一度もあっていない

 

国際ロマンス詐欺の金銭要求には種々のパターンがあります。一度はiTunesカードを購入しろとの指示が来たこともあり。iTunesカードならそれじたいを送る必要はなく(住所がバレるので、そんな指示はしない)、裏面記載のIDコード番号だけわかれば使えるので、メッセージ・アプリでそれを教えるよう言うだけです。

 

リアルな真剣交際でも、金品要求に話が及んだ時点でいぶかしむ、警戒する、というのが通常だと思いますが、100%ネット上のメッセージ交換だけでやる国際ロマンス詐欺のばあいは、なぜだかやりとりに夢中になって、絵空事の恋にのぼせ、冷静な判断ができなくなっているケースがあるみたいですね。

 

一度も会ったことすらないのに「好きだ」「愛している」みたいなたぐいの話題になった段階で、おかしいと思わなくちゃいけません。ぼくは仕事も完全リタイアしたヒマ人なので、ヒマつぶしにメッセージ交換をしてテキトーに遊ぶだけの人間ですが、だれであれネット上だけでそんな色恋沙汰になることはないです。

 

不慣れなひとがこういった国際ロマンス詐欺にひっかからない最善の手段は、上記箇条書きの(4)の段階を超えないこと。最初は「Hi」とか「Hello」とか言ってくるだけですが、それに返事さえしなければ、なにも起こりません。このアカウントにその気があるか、そもそもアクティヴな実在アカウントか、さぐりを入れているだけなんですから。

 

興味本位でその段階を超えたとしても、中東地域(ぼくが経験したなかではイエメンとかイラクとかだった)のアメリカ軍基地に赴任しているアメリカ軍人と言ってきたら、もう100%国際ロマンス詐欺です。プロフィールもウソなら、性別も写真もウソです。

 

派生しての類似パターンがいくつもあるので、応用してください。ゲイがよく使う9monstersなどの性的少数者向けマッチング・アプリでも、そこだと同性の、やはり中東地域派遣アメリカ軍人という設定で、この手の詐欺メッセージがときどき来ます。

 

詐欺だろうと指摘すると、メッセージもアカウントもあわてて消しますが、そうでなくとも一定時間が経つとこの手のアカウントは消えます。そしてしばらく経つと別人になりすまして新アカウントをつくり、同様の手口を展開します。

 

(written 2021.9.30)

« 「会いに行ける」から「時間を共有する」へ 〜 転換点に立つアイドル・ビジネス | トップページ | カフェBGMとしてのパット・マシーニー『ロード・トゥ・ザ・サン』 »

音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 「会いに行ける」から「時間を共有する」へ 〜 転換点に立つアイドル・ビジネス | トップページ | カフェBGMとしてのパット・マシーニー『ロード・トゥ・ザ・サン』 »

フォト
2021年12月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ