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2022/10/23

恋愛しない人間もいる

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(3 min read)

 

ちょっと前に、フィギュア・スケート元選手の高橋成美がセクシャル・マイノリティであることを公表しているという記事を読みました。LGBTのどれでもなくQなんじゃないかと。30年間一度も交際とかしたことがなく、彼氏も彼女もいたことがないとのこと。
https://digital.asahi.com/articles/ASQBJ6G0DQBJUTQP00D.html

 

これは正直ぼくのことじゃないかという気分になりましたよね。高橋成美のいうのはQ(クィア、クエスチョニング)っていうより、いはゆるアロマンティックっていうことなんじゃないかと感じたりもしますが、要するにだれかと恋愛する回路が脳に存在しないで生まれてきたのがぼく。

 

マイルズ・デイヴィスはじめ、そういうひとって実はわりといるんじゃないかと薄々感じてきましたから、高橋の公表はうれしかった。60年の人生で、結婚したことは一度あるけれど相手からのアプローチを断らなかったというだけ。だれかとつきあったことも交際したことも恋人だとかなんらかの関係だったことも一度もないんです。彼氏も彼女もいたことがない。

 

ほんとうの意味でだれかを好きになったことがないんですもんね。そして従来的な世間のジョーシキでいえば、人間どんなやつでもだれかを愛するもので、恋愛して、結婚したりとかがあたりまえで、していないやつは半人前というかハンパ者っていうことになるんでしょ。

 

ぼくのばあい心底愛しているといえるのは自分だけで、自己愛はとっても強いんですが、その気持ちが(血族ふくめ)他者に向くことはぜったいにありえないっていう。なんなんでしょうかこれ、やっぱおかしい?(考えこむとわからなくなる)

 

現実の恋愛はしないんですけど、あ、このひとちょっといいな、好きかもと感じることはよくありますよ。それでもって、いいなとぼんやり感じたそのかたといい関係になって懇意でいるっていうロマンティックな妄想にひたり、気持ちよくなって満足するという人生を送ってきました。

 

恋愛回路を持たないまま生まれ育ち大人になって還暦の現在までそうなんだから、今後死ぬまでずっとこのままで、そういうタイプというか種類の人間なのは間違いないことだとすっかりわかりました。高橋成美のいうQなのか、あるいはアロマンティックか、この二つは同じことなのか。

 

性自認や性指向と結びつけて考えたことが個人的にいままであまりなかったですけど、でも高橋の語っているように「カミングアウトした後に、大丈夫だよって伝えてあげられる方が素敵な社会だと思う」というのは間違いありませんよね。

 

(written 2022.10.17)

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