ブラジリアンスなアシッド・ジャズ 〜 クリス・バングズ
(2 min read)
Chris Bangs / Samba do Sueno / Soccer Samba
https://open.spotify.com/album/371t2jPLTRAev26iwW88Ey?si=ZkDzC65ZQ1qw3uU1jRt68A
クリス・バングズはUK出身のDJ / プロデューサー。1980年代からクラブ・シーンで活躍し、アシッド・ジャズ系でブレイク。それがポール・ウェラーを通じてミック・タルボットとのプロジェクトに発展し、特にヨーロッパ、オーストラリア、日本で人気を獲得しました。
そんなクリスの新曲がこないだ出ていましたね。「サンバ・ド・スエニョ」「サッカー・サンバ」の二曲(2022)。ジャケットからして7インチ・シングルの両面なんでしょう。そのジャケットをよく見ると、どうやらこれらは来たるニュー・アルバム『ファイアーバード』からの先行トラックみたい。
二曲のうち、カル・ジェイダー「サンバ・ド・スエニョ」のカヴァーがとにかくカッコよくて、これだけちょろっと聴いて惚れちゃいました。1980〜90年代アシッド・ジャズ〜レア・グルーヴの時代にカルみたいなノリいいラテン・ジャズは注目されていましたからね。
だからクリスみたいな音楽家としてはカルをいままたとりあげるのにじゅうぶんな理由があります。今回のこのカヴァーも完璧フロア向けっていうか、こういう100%アシッド・ジャズみたいなの、やっぱぼくは好きなんですね、どうもアンテナがピンと張るっていうか、これだよこれっていう気分で。
曲題どおりサンバというかブラジルふうを意識したのはカルのオリジナルからそうでしたが、今回のクリスのカヴァーはそれをほぼ忠実になぞりつつ、よりダンス・フィールを鮮明にし強化したという感じです。おしゃれだしカッコいい。あくまでブラジル「ふう」だけど。
「サッカー・サンバ」のほうもブラジリアンスで、こっちはホイッスルと打楽器しか使われていません。スタジアムの歓声みたいなのもサンプリングされていて、曲想といいサッカーの現場感をムードとして出そうとしているんでしょう。
(written 2022.11.30)
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