こういうのが好き!〜 レイチュル&ヴィルリー
(3 min read)
Rachael & Vilray / I Love A Love Song!
https://open.spotify.com/album/0j551HTufOYW6EJ9CQwNrD?si=fncdmoGxTBSbFUVOYSN53Q
萩原健太さん(経由の能地祐子さんにも)に教わりました。
https://kenta45rpm.com/2023/01/13/i-love-a-love-song-rachael-vilray/
金曜日お昼に知って以来もうすっかりこればっかのヘヴィ・ローテイション。三日間で20回は聴いたな。正直ゾッコンで、これだよこれ、こういうのがぼくの好きな音楽なんだ、待ってました!と快哉を叫ぶ内容のレイチュル&ヴィルリー新作アルバム『アイ・ラヴ・ア・ラヴ・ソング!』(2023)。
そう、これ2023年のニュー・リリースなんですよね。それでもってなんともレトロで、ロック勃興前の1930〜40年代を意識したスウィング・ジャズなポップス一直線。とうとうぼくみたいな嗜好の人間にとって「いまだっ!」っていう時代が到来したのかなあ〜。無性にうれしい。
まだ一月なのに2023年間ベスト1はこれにしたいっと思うほどなんですが、ヴィルリーというソングライター&ギターリストは初耳でした。レイチュルとは以前書いたレイク・ストリート・ダイヴのレイチュル・プライスそのひと。いやあ、ここまでノスタルジア・ジャズ向きとはねえ。幼いころはドリス・デイになりたかったらしいです。
12「Goodnight My Love」だけがカヴァーで、ほかはどれもヴィルリーの筆になるオリジナル・ソング。それがどこからどう聴いてもレトロ路線まっしぐら。ティン・パン・アリーの時代にテレポートしたような感覚横溢なんですが、これどうなってんの。21世紀にこんなソングライターいたんだね。ヴォーカルも取ります。
レイチュルのまろやかでセクシーな声もいいし、そもそもヴィルリーの書くものには難曲も多いのに、歌いこなしが天才的にスムースで、最初からこれを歌うために生まれてきたんだみたいなナチュラルなたたずまいなのがすばらしい。
伴奏はたぶん九人編成くらいのサウンドですねこれ。リズム四人+ホーン五管くらいかな。それもサロンふうで、まさしくレトロ・コンテンポラリー。サックスとクラリネットのジェイコブ・ジマーマンがアレンジもやっていて、なんだかビッグ・バンドみたいになめらかリッチでふくよかに香るっていうのもマジック。
歌詞はけっこうねじれていてユーモアに富みアイロニカルだと、それもあってアメリカ人ファンはこの音楽が好きなんだと、いう話も読みますが、個人的にはそこにあまり耳を傾けておらず、ただただおおむかしのハリウッド・サウンドみたいなメロディ・ラインとサウンド、そしてゴージャスでありかつアット・ホームなメロウ・アトモスフィアに酔っているだけであります。
なお「レイチュル&ヴィルリー」という表記は、公式アカウントのプロフに発音ガイドが載っているので従いました。
https://www.instagram.com/rachaelandvilray/
(written 2023.1.15)
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