Trust Over 75 〜 後期高齢者ズ
(3 min read)
75 Years and Older
https://open.spotify.com/playlist/3sFTdSixSXQ0v0kNbknmsg?si=06e3604879004dab
存命で現役活動中の高齢音楽家を思いつくまま八人、最新リリースの代表曲を並べておきましたが↑、それぞれ発表時点における年齢を書いておくと:
オマーラ・ポルトゥオンド 92
ウィリー・ネルスン 89
ジョアン・ドナート 87
バディ・ガイ 86
スモーキー・ロビンスン 83
ウィリアム・ベル 83
ボブ・ディラン 80
ポール・マッカートニー 78
新作こそごぶさたなまでもコンサート・ツアーなら活発にやっているローリング・ストーンズのミック・ジャガーもキース・リチャーズも79歳だし、こういった(日本式にいえば)後期高齢者にあたるミュージシャンたちがずいぶん元気ですよね。
ぼくも、自分ではちょっと衰えてきた(特に腰とかヒザとか目とか)自覚があって、61歳だから世間的には高齢者の仲間入りということになってしまいそうかもですが、見た目だけ若いけど。でも上に名前をあげた音楽家たちの仕事ぶりをみれば、まだまだこっちは甘っちょろいひよっこにすぎないでしょう。
つまり、オーヴァー75をいつまでもむかしの感覚で考えていちゃダメってこと。健康志向と医学や社会の進歩にともなって、バリバリ充実している現役年齢はどんどん上昇していて、(若年での円熟に驚くのはおかしいのと同様に)高齢での音楽的豊潤を「信じがたい」などと表現するのもふさわしくないわけです。
そんなのは(若いほうも高齢のほうも)エイジズム、つまり年齢差別だと指摘されてもしかたがないってことで、ぼくも自戒としなくっちゃ。いまの75歳以上は、ぼくらが小学生だった50年以上前の75歳以上とは違います。いまの高齢者はむかしと同じような意味でのお年寄りじゃないよ。
特にロックンロールの世界でかな “Don’t trust over 30” っていうことばがかつて流れていた時代もありましたけどね、ポールもミックもキースもいまの年齢になってなにも変わっていない、顔のシワなんかは増えたけど音楽的にはぜんぜんピチピチしているということを考えたら、むしろ75歳以上こそ信用できちゃうぜ〜っていう、そんな気分ですよ。
(若くても)歳とっても、音楽の実力に関係なんかない、すくなくともそういうひとも多い、増えてきているというのが事実でしょうね。
(written 2023.5.24)
« 奇跡の生命力 〜 オマーラ・ポルトゥオンド最新作 | トップページ | ちょっとセピアな色褪せ感 〜『ロー・ファイ・シティ・ポップ』 »
「ジェンダー、ルッキズム、エイジズム」カテゴリの記事
- Trust Over 75 〜 後期高齢者ズ(2023.06.06)
- これって女子力?(2023.02.02)
- 恋愛しない人間もいる(2022.10.23)
- 年齢差別(2022.09.30)
- Say It Loud & I’m Proud! 〜 ぼくはパンセク(2022.08.23)
« 奇跡の生命力 〜 オマーラ・ポルトゥオンド最新作 | トップページ | ちょっとセピアな色褪せ感 〜『ロー・ファイ・シティ・ポップ』 »
コメント