さわやかでポップなインスト・ファンク 〜 ハンタートーンズ
(2 min read)
Huntertones / Engine Co.
https://open.spotify.com/album/348I0s4uasv5JMawwbPwWo?si=fDS4Rih2TH6St7K5OYtiCg
米NYブルックリンに拠点を置くインスト・ファンク・バンド、ハンタートーンズに出会うきっかけがありました。キャリア二作目にあたる最新アルバム『Engine Co.』(2023)がめちゃめちゃカッコよくてですね、もう大好き。
鍵盤なしギター・トリオのリズムにトランペット+トロンボーン+サックスという六人編成。音楽としてはJBズとミーターズを足して二で割ったような感じでしょうか。
本作で聴けるハンタートーンズの特徴は、ファンクといっても重厚にグイグイ迫るよりは軽妙でひょうひょうとしているフィーリング。曲によってはインストでやるさわやかシティ・ポップっぽいものを連想させたりします(4「フォー・ロイ」)。だから、ややフュージョンっぽいかも。
軽妙でユーモラスという点ではどっちかというとミーターズのスタイルに似たものがあり、じっさい本作ではこのニュー・オーリンズ・ファンク・レジェンドの曲を二つカヴァーしています。ストレートなリスペクトの気持ちがあるんでしょうね。
それら二曲「シンキング」「シシー・ストラット」は、いずれも骨格しかなかったようなミーターズのオリジナル・スケルトン・サウンドを軸にして、さらにもっと肉と皮をつけてふくらませたような内容。
それはやっぱりこっちは三管ホーンズだからってことと、さらにギターもロックっぽいスタイルで、強いエフェクトをかけてリッチ&ファットにソロを弾いたりもしているからでしょう。ドラマーもやや派手め。
音の鳴らない空間を存分に活かしたミーターズ・ヴァージョンはそれだけに味わい深いものでしたが、ポップな肌ざわりもあるハンタートーンズはもっと聴きやすくわかりやすい音楽を目指しているんだなとわかります。
(written 2023.5.13)
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