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2023/08/10

ロビー・ロバートスンの変態ギターを思い出していた 〜 ボブ・ディラン『プラネット・ウェイヴズ』

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(3 min read)

 

Bob Dylan / Planet Waves

https://open.spotify.com/album/3gYbjd76d8T5Ct5WxCxX5R?si=Muma8CNSTGWfR0fKlfqshA

 

サウンド・クリエイター、ソングライターとしてはもちろん、いちギターリストとしても独自な個性で歴史に名を残したロビー・ロバートスン。個人的にことさら強く印象に焼きついているのがボブ・ディラン『プラネット・ウェイヴズ』(1974)でのプレイぶりです。

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ディランとザ・バンドとの全面共演作にして、両者のコラボのなかでは最高傑作、すくなくともいちばん好きだと感じてきたアルバムなんですが、なかでも2曲目「Going, Going, Gone」での変態ギターはかなりのもんじゃないですか。じっさいこれロビーのギターが好きなファンのあいだでは有名なものです。

 

まずディランが静かにアクースティック・ギターで刻みはじめますが、そのイントロ段階でロビーはすでにピッキング・ハーモニクスを駆使して静寂を破ります。それでもってフレーズをつくり歌をむかえ入れるんですから。

 

ワン・フレーズ歌が終わってのオブリガートがまたひどい。ガ〜ンとコードを弾いた刹那、トレモロ・アームでびよょ〜〜んと下降。そしてそのまま次いでやはりピッキング・ハーモニクスでフレーズを奏でます。このアーミング → ハーモニクスの流れは毎回出てくるんですよね。

 

ディランのヴォーカルが終わるとロビーのギター・ソロになって、カクカクとしたいびつなフレイジングをピッキング・ハーモニクスを織りまぜつつ弾いていますよね。そして歌はもう出ずそのまま曲が終わってしまいますから、なんだかこの曲はロビーの変態ぶりを聴くためにあるようなもんです。

 

歌うようにスムースななめらかさリリカルさとは無縁なこんなギター・スタイル、やはり唯一無二のもので、ロビー以外にこんな弾きかたをして音楽をふちどった異形っていたでしょうか。いまでいうアメリカーナを導き出した祖先の一人でもあるし、その意味でも2023年にいくら高く評価されてもされすぎることはありません。

 

R.I.P.

 

(written 2023.8.10)

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