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2023年11月

2023/11/30

ロックだってソウルにカヴァー 〜 イーライ・ペーパーボーイ・リード

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(2 min read)

 

Eli Paperboy Reed / Hits and Misses: The SIngles

https://open.spotify.com/album/2eDHdAH6Zzb4lNXzzO0hjf?si=f1kPVfVUT-ifDY1NSTz3Ag

 

萩原健太さんのブログで知りました。

https://kenta45rpm.com/2023/10/20/hits-and-misses-the-singles-eli-paperboy-reed/

 

イーライ・ペーパーボーイ・リードは往年のリズム&ブルーズ、ソウル・ミュージックへの愛を隠さない歌手。そういう路線の作品をずっとリリースし続けてきましたが、最新作『Hits and Misses: The SIngles』(2023)でもそれは変わらず。レア・シングル集で既発ものばかりの寄せ集めですが、新作として聴けるおもむきがあります。

 

三曲を除きカヴァー集なんですが、とりあげあられているもののなかにはロック・ナンバーも三つあります。しかしそれらだってペーパーボーイのここでの解釈は完璧なるソウル流儀。スティーリー・ダンやボブ・ディランがこんな感じになるなんてねえ。

 

まるでサム・クック、オーティス・レディング、アリーサ・フランクリンなどを聴いているようなアレンジとヴォーカル・フィールで、レトロ・ソウルというもおろか、これは一個の立派な愛です。時流に乗ってレトロをねらったんではなく、もとからこういう人物なんですよね、ペーパーボーイは。

 

個人的にいまどきのコンテンポラリーR&Bにいまいちノリ切れない身としては、たまにあるこうしたニュー・リリースでひとときのノドのうるおしを得るといった具合であります。

 

(written 2023.10.25)

2023/11/29

しんどいとき助けになる音楽(52)〜 映画『マンハッタン』サウンドトラック

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(3 min read)

 

Manhattan: Original Motion Picture Soundtrack

https://open.spotify.com/album/71aKU2RUyaBJLslyH0WEAA?si=CLsX2sgzRui5shNiXICcOQ

 

ウディ・アレンの映画『マンハッタン』(日本での劇場公開は1980年)のサウンドトラック・アルバム(79)が大好き。映画館で本編を見るよりも前にサントラ盤LPがレコード・ショップに並んでいて、モノクロの摩天楼をあしらったジャケットが好きになって買って聴いて、その音楽のファンでした。

 

映画のほうは個人的にさほどでもなかったんですが、ジョージ・ガーシュウィン一色で塗り込められたサントラのほうは当時からいまでもずっと愛聴しています。Spotifyにあるのを見つけたときはそりゃあうれしかったなあ。

 

レコードのA面が「ラプソディ・イン・ブルー」でB面は小品集。いずれもズービン・メータ指揮ニュー・ヨーク・フィルの演奏です。「ラプソディ・イン・ブルー」はこのアルバムで知った、わけじゃなかったんですが、いままでにいちばんたくさん聴いたのは間違いなくこのヴァージョン(ピアノはゲイリー・グラフマン)。

 

それもすばらしかったけど、個人的にことさら愛聴してきたのはB面のガーシュウィン・メドレーです。ジャズ・ミュージシャンもよくやってきた小唄ばかり、それをクラシックのシンフォニー・オーケストラがやるとこんなふうになるんだという新鮮さで、いま聴いても大好き。

 

ジャズの歌手や演奏家がやるときとは曲メロのアクセントというか歌わせかたがかなり違っていて、えっ?これがあの曲?とトラックリストをながめながら違和感をいだくことも最初はありました。同じ曲だとわからなかったりもして。

 

いまではクラシック音楽ならではのフレイジングがあるんだと理解できるようになりましたし、やっぱりオーケストラの、特にストリング・セクションが出す優雅な響きがぼくは大好きなんですね。それでもって聴き慣れたガーシュウィンの曲がこんなふうになれば、もう文句なしの心地よさ。

 

なお二曲だけオーケストラではなくジャズ・コンボによる演奏がフィーチャーされています。

 

(written 2023.11.7)

2023/11/28

しんどいとき助けになる音楽(51)〜 ONB

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(2 min read)

 

Orchestre National de Barbès / en concert

https://open.spotify.com/album/3YE9FR1smbDWlubFqkHc49?si=Tg7HSgvrSHmi6OdStczLpQ

 

オルケルトル・ナシオナル・ドゥ・バルベスのデビュー作『en concert』(1997)は、いま考えても大傑作でした。かなり元気な音楽なのにしんどいときに聴けるのは、それだけ愛着を持っているということでしょう。

 

個人的にはライやシャアビ、グナーワなどマグレブ音楽への入門、道案内になってくれた一作で、これを足がかりにそうした世界に踏み込んでいったのでした。ですから大恩人ともいえるライヴ・アルバムで、いまだに忘れられないっていうわけです。

 

電撃的にONBのファンになり、しかしその後これといってパッとしたアルバムがないのは、基本的に寄せ集めの集合体で、録音したりライヴしたりするそのつどにメンバーを集める形式で、しかも本質的にライヴ活動を中心とするバンドだからなんでしょう。

 

『en concert』は、そんなこのバンドの最高の瞬間をとらえたもの。デビュー作にしてライヴでしかも最高傑作になってしまったから、その後(アルバム・リリースという観点からは)イマイチなのもしかたがないのでしょう。しかしライヴはONBの名義で現在も元気に続けている模様ですよ。

 

マグレブ音楽といってもONBがやっているのはミクスチャーで伝統そのままじゃありません。ジャズやロックなどで使われる楽器を大胆に使い、いはばごた混ぜのフュージョン状態にしてあるのがキモ。

 

それまでマグレブ音楽に縁のなかった身としてはそのほうが聴きやすくとっつきやすかったというのが事実です。でも、どんどんマグレブ音楽をディグしていくようになると、ONBのやっていることがイマイチに聴こえるようになってきたというのもまたたしかなことで、だから入り口だった『en concert』こそいちばんいいと、いまでも思えるのはとうぜんでしょうね。

 

(written 2023.11.6)

2023/11/27

しんどいとき助けになる音楽(50)〜 ビリー・ジョエル『52nd Street』

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(4 min read)

 

Billy Joel / 52nd Street

https://open.spotify.com/album/1HmCO8VK98AU6EXPOjGYyI?si=EhpegzaMTsypSBOkxttjJg

 

ビリー・ジョエルの『52nd Street』(1978)はこのタイトルでもわかるようにニュー・ヨーク・ジャズをテーマにした作品。当時は一大フュージョン・ブームだったので、プロデューサーのフィル・ラモーンともどもそれを意識した新作アルバムを制作しようとなったのでしょう。

 

ジャズ・フュージョン好きなぼくにはうれしい内容でしたが、といってもぼくがそっち方向へのめり込むことになったのは79年以後なので、ビリー・ジョエルのこれはジャズなんてこれっぽっちも知らない時期に当時話題のニュー・リリースとして買ったのでした。

 

だから当時高校生のころは、ジャズとは無関係な2「オネスティ」、3「マイ・ライフ」とかがお気に入りの曲でした。これら二曲、特に前者にかんしてはちょっと恥ずかしい赤面エピソードもあのころあって、いまでも鮮明に憶えていますが、マジで恥なので書きません。

 

いまとなってはやっぱりA-4「ザンジバル」以後のジャズ・フュージョン・パートこそ大好き。フレディ・ハバードとかマイク・マイニエリとか、本レコード買った当初は知らない名前でしたが、サウンドを聴いてなんとなくのムードに高校生でもひたっていたかもしれませんね。

 

そういうジャズがテーマのアルバムなんであると理解できるようになったのはジャズ・ファンになって以後のこと。フュージョン・ブームだったこともようやく知るようになり、そうなってみると聴こえかたが変わってきました。

 

そうそう、フュージョンというタームは79年に登場したものだから、それ以前の作品はフュージョンではない、クロスオーヴァーであるとおっしゃる向きもありますが、ちょっとどうなんでしょう。ビリー・ジョエルのこれだって78年のリリース。

 

タームができるようになるすこし前からフュージョン(と呼ばれるようになる音楽)の動きはもりあがってきていたんです。そもそもタームなんてものは現象じたいが活性化してしばらく経ってから遅れて付けられるものですから。

 

ジャズやロックという呼称だって、これらの用語がなかったプレ時代のものはその音楽ではないなんていうことを言いはじめたら笑われますよね。用語の登場はやや遅れるもの。フュージュンということばが出てくる前からフュージョンはあったんです。

 

ビリー・ジョエルとフィル・ラモーンが78年に『52nd Street』というアルバムをつくって出したということだって、その立派な証拠じゃありませんか。78年にフュージョン・ブームがなかったら誕生するはずがなかった作品です。

 

(written 2023.11.1)

2023/11/26

カリビアンなクリスマス 〜 チャーリー・ハロラン

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(2 min read)

 

Charlie Halloran & the Tropicales / Presents for Everyone!

https://open.spotify.com/album/67naZE4UVz9zvqYgZJeXmz?si=hmwTX59aTFOi4WfsxPU3iw

 

今年のクリスマスはこれで書こうと思っていたチャーリー・ハロラン&ザ・トロピカルズのアルバム『Presents for Everyone!』(2023)。ところがその後ノラ・ジョーンズ&レイヴェイという夢の共演によるクリスマス・シングルが出て、あ、こっちでいこうかなとなりました。

 

とはいえチャーリー・ハロランのほうもかなりいいのでスルーするわけにもいかず、これはこれで書いておこうと思います。この音楽家のことは以前bunboniさんが紹介していましたね。ニュー・オーリンズのバンドで、オールド・タイム・カリビアンをやっています。

 

『Presents for Everyone!』はクリスマス向けの季節商品ですが、これまたカリプソ、ビギンといったカリビアン・ミュージックで仕立て上げられていて、とっても楽しいですよ。

 

スタンダードなクリスマス・キャロルはやっていないんですけれど、そこここに楽器演奏でそれが引用されながら、全体的にはバンド・メンバーが曲を書いているんでしょうか、すべて今作のためのオリジナルと思います。

 

インスト・ナンバーも一個あり。それ以外の曲でだれが歌っているのか情報がありませんが、女声も部分的に聴こえます。演奏は楽器インプロ・ソロたっぷりでジャジーでもあり、かつカリビアン・テイストを濃厚にただよわせながら、ひたすら楽しくワイワイやっています。

 

(written 2023.11.17)

2023/11/23

ブリティッシュ・インヴェイジョン再燃 〜 ビートルズ、ストーンズ

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(2 min read)

 

The Beatles / Neither Red Nor Blue 1963-1970

https://music.apple.com/jp/playlist/nothing-but-pop-file-vol-79-the-beatles-neither-red/pl.u-A8xkC25ge26?l=en-US

 

萩原健太さんのブログからパクりました。

https://kenta45rpm.com/2023/11/16/nothing-but-pop-file-vol79-the-beatles-neither-red-nor-blue-1963-1970/

 

ビートルズのいはゆる赤盤青盤も2023年増補エディションがこないだ出ましたが、そのどっちにも入っていない秀曲を時代順に選んだものがいちばん上の健太さんプレイリスト。聴いているとなかなか楽しいですよ。

 

ファンなら知っているものばかりですから、ぼくなんかがいまさら言うことなんてないんですけれども、それにしてもここのところのビートルズ人気再燃ぶりはかなりなものですよね。

 

今年後半はまずローリング・ストーンズの新作アルバムが出て、それもかなり大きな話題だし、続くようにビートルズ最後の新曲「ナウ・アンド・ゼン」がリリースされ、それがブリティッシュ・インヴェイジョン再燃を決定づけました。

 

次いで赤盤青盤の最新エディションも出たということで、さまざまな音楽チャート上位をビートルズとストーンズが独占するなんていう事態になってしまい、こんな2023年、だれが想像できたでしょうか。

 

やっぱりロック界も定番ものっていうかクラシカルなものがいつまでもすたれず人気だってことなんでしょうね。ブランド力というか。こういうのを見ていると、ロックは既成のものに対する反抗・抵抗だとするむかしからある一部言説がまやかしにすぎないことがよくわかります。

 

いまだ現役のストーンズなんか来年春からUSツアーをやるそうですから。

 

(written 2023.11.21)

2023/11/22

しんどいとき助けになる音楽(49)〜 ドルサフ・ハムダーニ

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(2 min read)

 

Dorsaf Hamdani / chante Barbara & Fairouz

https://open.spotify.com/album/1GDQ89kQyz1755fry29kVm?si=OxbsrUQqTVeki9FPwz1IaQ

 

チュニジア出身フランス在住の歌手、ドルサフ・ハムダーニの『chante Barbara & Fairouz』(2014)のことを思い出すきっかけがありました。聴きかえしてみたらやっぱりとてもよくて、ぼくこれ大好きです。バルバラとフェイルーズのレパートリーをフランス語とアラビア語で交互に歌ったもの。

 

ときにギター一台だけとかウード一台だけみたいな必要最小限のシンプルな伴奏なのに不足感がまったくなくて、しっかり聴かせる充実の音楽になっているのは、曲がいいということもあるでしょうが、なによりドルサフの歌ぢからとでもいうようなものがとても強いからでしょう。

 

シャンソンとアラブ歌謡という水と油みたいな二つの世界を自在に行き来するヴォーカル技法はみごとのひとこと。音楽監督となっているダニエル・ミーユがアレンジをほどこしたと思いますが、なにもやっていないというスポンティニアスさが一貫しているのもすばらしい。

 

正直いってバルバラなんて本人の歌を聴いてみてもイマイチなんですが、このアルバムではほんとうにいいなあと思えてくるのがドルサフならではの表現力というもの。アラブ歌謡と交互にならぶことで、それまで気づかなかった相貌をみせているといえます。

 

ずっと以前、アルジェルア出身でやっぱりフランスで活動するHKがやったシャンソン集に触れ、そうだよシャンソンなんてそのままじゃおもしろくないけど、こんなふうにシャアビふうにやれば楽しいじゃん!と書いたことがありました。

 

ドルサフの本作も、シャンソンだってここまでセクシーな音楽になりうるという解釈をみせてくれた立派なお手本ですね。この作品以後10年近くドルサフはずっと沈黙しているようですけれども、元気に活動しているでしょうか。

 

(written 2023.10.30)

2023/11/21

しんどいとき助けになる音楽(48)〜 スモーキー・ロビンスン

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(1 min read)

 

Smokey Robinson / Gasms

https://open.spotify.com/album/14xK4FTz2jDiWE8vL1rZaK?si=5OsEyS8gTi-mtKT36TtLOQ

 

スモーキー・ロビンスンの甘くてメロウな歌声が、心身の弱っているときにはピッタリ。もちろん元気なときに聴いたってとってもいいんですけど、最新作『Gasms』(2023)なんかもおだやかな官能をつづっていて、ほんとうに心地いいです。

 

なかでも特に好きな曲は1「Gasms」、6「Beside You」、8「You Fill Me Up」。6なんか50年代のドゥー・ワップふうオールディーズだし、8はゴスペル・タッチなのがいいですね。スモーキーとしては若い時分に親しんだ音楽ってことでしょうけど、ぼくら世代がいま聴くとかえって新しく、レトロなファッション意識を刺激されます。

 

アルバム全体でも、ジャジーでさわやかなフュージョンふうのサウンドに乗せてじっくりと老熟したエロスを語るスモーキーの曲とヴォーカルがチャーミング。いやらしい感じがちっともせず、逆にすずやかな青春の風のようなものすら感じさせるのは驚異ですよ。

 

(written 2023.10.17)

2023/11/20

しんどいとき助けになる音楽(47)〜 チェンチェン・ルー

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Chien Chien Lu / The Path

https://open.spotify.com/album/0fo6PcE438y9Ob8cDVF75m?si=beJiHzTqTyqjUA_9irDTHQ

 

台湾人で在NYCのジャズ・ヴァイブラフォン奏者、チェンチェン・ルー。最新作がついこないだ出たばかりですが、それは聴き込んでからそのうち書くとして(もう書いてアップもした、11/20記)、やっぱり体調が悪いときによく聴いているのはデビュー・アルバムの『The Path』(2020)です。

 

このヴァイブを台湾人が叩いているとは思えないくらいのUSアメリカン・ブラック・ジャズになっていて、ファンキーでソウルフル。ロイ・エアーズもかくありきといったソウル・ジャズまっしぐらですから、2020年代の音楽性としては必ずしもコンテンポラリーとはいえないですけどね。

 

でもぼくはこんなグルーヴィなソウル・ジャズがたまらなく大好き。聴けば気持ちいいんだもんね。リズム・セクションもカッコいいし、それになんたって左右に握った二本でがんがん叩くチェンチェンのマレットさばきが完璧なる肉体派で、あたまに浮かんだフレーズをそのまま直で腕に伝達していて、もう大好き。

 

マイルズ・デイヴィスの「ブルー・イン・グリーン」ではどこまでもメロウに攻めるR&B解釈になっているのも最高だし、出会って以来このアルバムはいまのぼくの人生に必要不可欠なものとなりました。

 

(written 2023.10.15)

2023/11/19

貞夫ワールドの真骨頂 〜『渡辺貞夫 meets 新日本フィルハーモニー交響楽団』

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(3 min read)

 

渡辺貞夫 / meets 新日本フィルハーモニー交響楽団

https://open.spotify.com/album/0TkyL38ugATzAuQkJoLs7P?si=QzFf6DvJSPqVsn4ERhgmww

 

渡辺貞夫90歳の最新作は『渡辺貞夫 meets 新日本フィルハーモニー交響楽団』(2023)で、文字どおり新日フィルとのライヴ共演。今年4月29日にすみだトリフォニー・ホールで録音されたものです。こ〜れがすばらしいできばえですよ。両者の共演は30年以上ぶり。

 

曲はすべて貞夫さんのオリジナル・ナンバー。それをバンドが支え、さらにアレンジをだれがやったのか見事なオーケストラ・サウンドがいろどりを添えています、っていうよりがっぷり四つに組んだような演奏ぶり。90歳でここまでできるんだ!と思うとうれしくなります。

 

ジャズというよりフュージョン系の曲ばかりで、それを生演奏オケとの共演でライヴ演奏するというのは、実をいうと『How’s Everything』(1980)以来の貞夫さんのお得意パターン。サウンドがゴージャスになるのはフュージョン・ミュージックの特質とそもそも相性がいいと思います。

 

今作でもネオ・クラシカルなサウンド寄りでフュージョンの2020年代的コンテンポラリーネスを聴かせているし、それに乗ってアルト・サックスに専念の貞夫さんは快調に歌うように吹くしで、もはや文句なしの内容です。

 

個人的に特にグッとくるのは哀切系のバラード・ナンバー。3「つま恋」、5「オンリー・イン・マイ・マインド」、7「レクイエム・フォー・ラヴ」の三曲。4「ボア・ノイチ」をふくめてもいいかな。貞夫サウダージとでもいうような独自の哀感がたまりません。

 

なかでも7「レクイエム・フォー・ラヴ」があまりにもすばらしい。オーケストラのサウンドもきれいだし(ほんとアレンジャーだれ?)、こういう涙腺を刺激するような切ないバラードは「コール・ミー」(『オレンジ・エクスプレス』)以来貞夫ワールドの真骨頂ですね。

 

(written 2023.10.29)

2023/11/16

ASD(=ぼく)が苦手に感じる人たち

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(50 sec read)

 

・ロゴスが通じない人

・事実や正しさを第一優先にしない人

・時間にルーズな人

・集団行動(チーム・ワーク)を強いる人

・精神論をふりかざす人

・明確に言わず、察しろという人

・自分でこうと決めたルール、信条・信念を守り抜かない人

・首尾一貫しない人

・ウソをつく人

・言外の意味を込める人

・本音と建前を使い分ける人

・おおざっぱでテキトーな人

 

~~~

ASDのコミュニケーション特性は、社会との相性が悪すぎる。「空気を読む文化」では、非言語的なやり取りや暗黙の社会規範が重視されて、率直さや理屈っぽさが売りのASDは、日常で違和感や苦痛が絶えない。

 

(written 2023.11.10)

2023/11/15

しんどいとき助けになる音楽(46)〜 ニュー・クール・コレクティヴ

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(2 min read)

 

New Cool Collective / Opus 127

https://open.spotify.com/album/6AgECLoboHcH2LgWwuxc8H?si=VF47cXc1QI-v7pFOGiG0Hg

 

オランダのジャズ・ユニット、ニュー・クール・コレクティヴの最新作『Opus 127』(2023)は、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲をとりあげてジャズ・アレンジしたもの。これがほんとうに涼やかで心地いいんですよね。もう大好き。

 

特に1曲目になっている第二楽章は優雅なボレーロになっていて、こんなエレガンス聴いたことないよねえ、これ、もとはクラシックの曲なんだけど〜と思うと、ほんと気持ちよさにため息が出るくらい。カッコいいし、ゆったりおだやかで、いいですよマジで。

 

2曲目以後の第三、第四楽章はビートが効いていて、べつにキューバンなそれじゃないんですけど、これらも聴きやすいし、各メンバーのインプロ・ソロも充実していて、やはり聴き逃せません。

 

でもぼくにとってはやっぱり1曲目のキューバン・ボレーロですね、これがすべて。これでもう全体の印象が決まっちゃうって感じ。ベートーヴェンのオリジナルとはかなり様子が違う大胆なアダプトで、それでこそジャズ!だと言えるものです。

 

(written 2023.10.11)

2023/11/14

しんどいとき助けになる音楽(45)〜 ビートルズ「ホワイト・アルバム」

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The Beatles / The Beatles

https://open.spotify.com/album/1klALx0u4AavZNEvC4LrTL?si=LPIrAMR2QDmAJpzT4vZt4g

 

ビートルズの『イーシャー・デモ』を聴いていたら、やっぱり『ホワイト・アルバム』本体も聴きかえしたくなって、そうしていました。いま体調最悪だからだいじょうぶかな?聴けるかな?「ヘルター・スケルター」「リヴォルーション 9」とかあるしなって警戒しましたが、平気でした。

 

こりゃちょっと不思議な気もします。『ホワイト・アルバム』のなかにもエレキ・ギターがけばけばしく響くハードなナンバーがけっこうありますからね。それでもだいじょうぶだったというのはなぜなんでしょう。

 

思うに、おそらくバンドの倦怠期に制作されたアルバムだからなのかもしれません。ちょっぴりダルいようなフィーリングが全体にただよっているっていうか、録音だってオーヴァーダビングのくりかえしで進み、ヴォーカルはそんなカラオケを聴きながらラストに入れたっていう。

 

それでいてナマナマしいバンド感みたいなもの、グルーヴというか、それはしっかりあるし、やっぱりむかしからなんど聴いてもわかりきれない不思議な音楽ですね、『ホワイト・アルバム』って。

 

今回の新発見は、なんといっても「リヴォルーション 9」があんがい聴きやすかったことです。しかもなんだかヒューマンでハート・ウォーミングな印象すらあるっていう。それに気づいてからはこれが流れてくるのを楽しみにするようになりました。長年いだいていた感想からしたら、この事実もかなり意外です。

 

(written 2023.10.14)

2023/11/13

しんどいとき助けになる音楽(44)〜 ビートルズ「イーシャー・デモ」

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The Beatles / Esher Demos

https://open.spotify.com/playlist/3WurAHDJTBrWPKpMBDapIY?si=d1c185161c35444c

 

ビートルズの『ホワイト・アルバム』50周年記念で2018年にリリースされたスーパー・デラックス・エディション六枚組。1枚目と2枚目は『ホワイト・アルバム』本体のニュー・リミックスですが、3枚目に収録されている『イーシャー・デモ』のことが、初お目見えだった当時からいまでも好き。

 

イーシャー・デモとはなにか?ってなことはちょっと検索すればすぐわかります。『ホワイト・アルバム』収録曲の多くを、その制作初期段階においてデモとしてアクースティック・ギターのみで弾き語ったものをそのまま収録しています。

 

特にアクースティック・ギターのみで、っていうところがいまのぼくの好みにピッタリ合うところ。ベースもドラムスもないんですからね。どんな曲も、あんなだったすべての曲がアクースティックになっていて、これがいいんです。さっぱりしているしおだやかでアット・ホームで。

 

もちろん完成品の『ホワイト・アルバム』にもアクースティック・ナンバーはたくさんあります。それこそが特色だったといってもいいくらいなアルバムでしたが、エレキ・ギターで派手に仕立て上げていたすべての曲も、『イーシャー・デモ』ではアクースティック。

 

終盤には『ホワイト・アルバム』収録曲じゃないものがすこし並んでいます。「ジャンク」とか「ジェラス・ガイ」(曲題も歌詞も違っているけど)みたいな解散後のソロでの有名ナンバーもあり。『ホワイト・アルバム』制作の前段階ですでにひな形ができていたとわかります。

 

(written 2023.10.13)

2023/11/12

マイルズ入門にまずこの四枚 ver.2023

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Relaxin’ (1958)

https://open.spotify.com/album/0dyIXPKoUBt1vFJHX57dqt?si=RFSEa7wZSOCjBjBABlzINg

Miles Ahead (57)

https://open.spotify.com/album/4ZhmiWgc0KsRjV5samK6wG?si=HUgHGUzMSZmmHPcz6ell8A

Someday My Prince Will Come (61)

https://open.spotify.com/album/4Khts8jtPr6XbQP10q80Hw?si=TojEv_WWSx-yr54rRa44rA

Miles Smiles (67)

https://open.spotify.com/album/7buEUXT132AA4FPswvh9tV?si=4bxeQMkdQQaV3-dqt87DJQ

 

アクセス解析をながめていると、マイルズ・デイヴィス入門にまずなにを聴いたらいいのか?という情報をやっぱり求められているみたい。それも手っ取り早くこれだ!っていう一枚とか二枚とか、とりあえずのマジの入り口を。

 

だからよくある10枚20枚とかのリストじゃダメで、そんなたくさんのアルバム数は入門に向きません。とりあえずパッと聴いてもらえなかったら意味ないので。四枚にしぼりました。いったんは三作にまでしたんですが、それだと画像をタイルできません。

 

1969年以後の電化マイルズは省略。なぜならレトロもふくめ2020年代的なコンテンポラリー・ジャズなどにはアクースティック生演奏回帰という方向性が鮮明に打ち出されていますからね。

 

その上でなにを選ぶか?も現代ジャズの傾向から勘案しました。リラクシングな室内楽コンボ、ラージ・アンサンブル、レトロでイージーなくつろぎムード、いまどき先進ジャズにつながる新主流派。

 

どれからでもいいので、サブスクでもフィジカルでもいい、まずは聴いてもらえたらと思います。くわしい解説やマイルズの世界を本格的に掘り込むなどはそのあとの話。

 

(written 2023.11.11)

2023/11/09

フランス語でシャンソンを歌ってもいつもとかわらない 〜 ジャネット・エヴラ

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Janet Evra / Meet Me in Paris

https://open.spotify.com/album/6V9SmJ583uDr8llzv266iz?si=bCMJNHS0QmyIN2TN22__SA

 

お気に入りのジャズ歌手、ジャネット・エヴラ最新作『Meet Me in Paris』(2023)は、パリがテーマのシャンソン曲集。一曲だけ、7「Paris」はファースト・アルバムで歌っていた自作英語曲の再演で、パリがテーマだからとりあげたんでしょうね。

 

それ以外はフランス語の歌詞がついてフランスで歌われていたもの。それをジャネットもおおむねフランス語のままで歌い、部分的に英語詞もおりまぜながら、かわいくチャーミングに歌っているというのが特徴でしょうか。

 

なかにはいままでになかったセクシーさを香らせているケースもあったりして、ややおもむきの異なる新作になりました。この歌手は発音が明瞭でハキハキさわやか歯切れよくというのがメリットだったんですが、フランス語で歌ってもそれは変わらず。

 

UK出身だけにフランスへの距離感はUSアメリカ人とやや違うものもあるのでしょう。それに本作でとりあげられているシャンソンのほとんどは英語詞ができて英語圏でもさかんに歌われてきたものですしね。

 

フランス語でフランスの歌ばかりを歌っているということで、最初はやや驚きもあったんですが、聴いてみればいつもと変わらない軽やかなジャネットの音楽があります。ほっと一安心。

 

(written 2023.10.24)

2023/11/08

しんどいとき助けになる音楽(43)〜 サラ・ヴォーン

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Sarah Vaughan / Crazy and Mixed Up

https://open.spotify.com/album/5EVYcc70MKjg1w55PommMO?si=C9OvddHgTt-Whvm3yf4H4Q

 

ぼくが二十歳のときに出たサラ・ヴォーンの『Crazy and Mixed Up』(1982)では、やっぱりA面3曲目の「枯葉」でのスキャット炸裂がいちばんの話題ですよね、むかしもいまも。なんたって日本盤レコードのタイトルが『枯葉』でしたし。

 

それもいいと思うんですけど、そればっかりじゃちょっとね。全体的にレベルが高いこのアルバムでは、もっとほかの歌もののほうが聴きやすくていいんじゃないかと個人的には思っています。スキャット一本槍ではなく、適度にそれをおりまぜながらしっとりとした歌を聴かせるもののほうが。

 

A1「I Didn’t Know What Time It Was」もいいし、ちょっと元気な2「That’s All」も共感できます。ゆったりしたテンポでおだやかにつづる4「Love Dance」も好き。

 

そしてなんたってこのアルバムの白眉は、続くイヴァン・リンスのB-1「The Island」です。寄せては返す波のようなくりかえしでほんとうにゆっくりゆっくり徐々に熱を高めていきながら、最終的には大きなうねりのごときエクスタシーが来るっていう流れは、まるでセックスのメタファーであるかのよう。

 

その後の三曲も、有名曲やそうでないものなどさまざまなものをとりあげて、自分の世界へと仕立て上げていくサラの力量に脱帽します。ツヤとノビのある声がしっかり出ているし、文句なしですね。

 

(written 2023.10.10)

2023/11/07

しんどいとき助けになる音楽(42)〜 エルヴィス・コステロ & バート・バカラック

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(1 min read)

 

Elvis Costello, Burt Bacharach / Painted from Memory

https://open.spotify.com/album/0rhmwOflgYrPntNuEe8chN?si=UWnvyP5oSY-Kq1izzQLnBg

 

エルヴィス・コステロ不感症のぼくが唯一聴くのがバート・バカラックと組んでやった『Painted from Memory』(1998)。バカラックはもちろんソングライティングに徹し、歌うのはコステロ。でもここでは色気のあるかなりいい声だぞと感じるからバカラック・マジックですよね。

 

そう、どの曲もバカラックが書いたんだとはっきりわかる鮮明な特色があきらかで、大のバカラック・ファンであるぼくはそこが好きなんですよね。コステロのヴォーカルをフィルターとすることで、かえってバカラック・カラーが鮮明になっているようにも聴こえるから不思議です。

 

暗く濃い官能がただよう曲や、ふわっと軽いブラス・アレンジに乗ったほんのりラテン(メキシカン)・タッチなポップスなど、まぎれもないバカラック・ワールドが展開されていて、アレンジも間違いなくバカラックが手がけたもの。コステロみたいな声の持ち主がそれらをここまであざやかに歌いこなせるとわかったのは収穫でした。

 

(written 2023.10.9)

2023/11/06

しんどいとき助けになる音楽(41)〜 ドナルド・フェイゲン

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(2 min read)

 

Donald Fagen / The Nightfly Live

https://open.spotify.com/album/5C5qAs32rM9PXL6MNuxTDp?si=9t8JbjezSLWDQseYJyl-Og

 

ドナルド・フェイゲン。スティーリー・ダンも好きなうえ、初ソロ・アルバム『ザ・ナイトフライ』(1982)が大好きだったから、それがライヴになった『The Nightfly Live』(2021)なんてもう、たまらない大好物。

 

どの曲が、とかいうんじゃなく、全体がすみからすみまで大好きで、なかなかここまでのアルバムってないんですよね。ライヴっていうのがまたいいじゃありませんか。一回性の生演奏でこれが聴けるっていうのが。

 

一回性といっても、収録場所は複数にわたっていますから一連の流れではないんですけど、あたかもそうであるようにみごとに編集されています。一回のライヴ・パフォーマンスをそのまままるごと収録したみたいなものとして違和感なく聴けますよね。

 

そういうプリテンティングっていうかメイク・ビリーヴを可能にするのがライヴならではの魅力。曲もアレンジもオリジナルどおりのそのままなのに、なぜか『The Nightfly Live』のほうがイキイキしているように聴こえちゃいます。

 

それでこそライヴ。っていうかレトロな音楽ではあるけれど2020年代の演奏にはそれなりの現代性みたいなものがこもるっていうことなのかもしれません。

 

(written 2023.10.8)

2023/11/05

シモン・ムリエ最新作『Inception』がほぼ名作

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(3 min read)

 

Simon Moullier Trio / Inception

https://open.spotify.com/album/39enGgghe9HiH7ruXEGz2c?si=RYbfMEtwTvS93ZvG5IJujw

 

フランス出身在USAのジャズ・ヴァイブラフォン&バラフォン奏者、シモン・ムリエ最新作『Inception』(2023)がめちゃめちゃいい。ほとんど名作といっていいできばえです。バラフォンも弾いているのはグッドですが、さらに本作は基本カヴァー集なんですよね。

 

ラストの「RC」がシモンの自作なのを除けばすべてカヴァーで、なぜかの「デザフィナード」なんかもあったりしますが、それ以外はジャズ・ソング、それもモダン・ジャズ系のもの。ホレス・シルヴァー、マッコイ・タイナー、チャールズ・ミンガス、マイルズ・デイヴィス、ウェイン・ショーター、ビル・エヴァンズ。

 

ビリー・ストレイホーンの「ラッシュ・ライフ」なんかはみんながやっている有名曲ですが、知名度の低い曲を中心に選んでいるように思えます。マイルズのブルーズ「フランシング」とか、カヴァーされているの初めてみましたよ。

 

その「フランシング」は先行リリースされていて前から聴けたんですが、テンポを上げ速めの調子にアレンジ。と同時にいはゆるブルーズくささを完璧に抹消し、情緒感のない現代ジャズに仕立てあげているのが特徴です。

 

そういえばどのカヴァー・ソングも古いジャズ・オリジナルをとりあげてコンテンポラリーにやってみせるという意図があったんじゃないかと思える内容で、以前もいいましたがシモンはバップ以来の伝統を尊重しつつそれを現代ジャズへと変換するというタイプの音楽家であろうと思います。

 

個人的に本作でことさら気に入っているのは激速テンポで演奏されている2「Inception」、9「RC」の二曲。疾走感が実にすばらしく、まるで陸上競技の100m走を見ているかのような極上のスリルと快感です。

 

どちらでも、あるいはほかの曲でもそうですが、シモンはフレーズをやや大きな声でうなりながら弾いていて、それがなくたって完璧なる肉体派とわかるマレットさばき。聴いていて気持ちいいったらありゃしません。

 

ここのところ毎日これしか聴いていないといってもいいくらい惚れちゃいました。年末のベスト10入り確実。

 

(written 2023.10.27)

2023/11/02

レイヴェイの官能 〜 新曲「A Night to Remember」

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(2 min read)

 

beabadoobee, Laufey / A Night to Remember

https://open.spotify.com/album/73wBVA41AulgjGiL3rBwfe?si=vK7a6bveT0GrJCGKEgBJwA

 

レイヴェイ関係で以前も言いましたけど、新曲一つ出るたびに話題にしていたらキリないですよね。でもホント、今度の「A Night to Remember」(2023)はとってもチャーミングで、大好きなんです。キリがないけど書いておきたい、それほどレイヴェイが心底好きだというファン心理もまた、わかっていただけるものじゃないかと。

 

「A Night to Remember」はロンドンの歌手、ビーバドゥービー(ってだれ?)とのデュオで、じっさい二人の声が聴こえます。ビーバドゥービーの若くて細く高音寄りのかわいいさえずり声と比べたら、レイヴェイはより丸く太く中低音寄りのスモーキーな声質なんで、聴き分けは容易。

 

曲も二名の共作となっています。それがまたこれほどいい曲があるのだろうかと思うほど魅力的。軽いボッサ・ポップスなんですけど、曲題でも推察できるようにアダルトなセクシーさがただよっていて、いやぁいいなあ。

 

その官能は、ちょうどリオン・ラッセルが書きカレン・カーペンターが歌った「ディス・マスカレード」「スーパースター」あたりを想起させるもの。特に前者ですね、リズムのスタイルといい曲調といい、これを真似して書かれた新曲じゃないのか?と思えるほどソックリ。

 

こういうセクシーな曲が大好きなんですよね。ビーバドゥービーのほうはともかく、レイヴェイの低くたなびく暗めのアダルト・アルト・ヴォイスはセクシー&ムーディな曲想にとてもよく似合っています。

 

(written 2023.10.23)

2023/11/01

しんどいとき助けになる音楽(40)〜 ヤマンドゥ・コスタ&グート・ヴィルチ

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(1 min read)

 

Yamandu Costa, Guto Wirtti / Caballeros

https://open.spotify.com/album/3LmEVa4Iw5VtuFrQawrNTG?si=vPoos5iKTy2QlRJ8ZlThkw

 

ナット・キング・コールのラテン歌曲集で思い出し、やはり同じ(主に)スペイン語圏のラテン・ナンバーを、こっちはギターとベースでインスト演奏したヤマンドゥ・コスタ&グート・ヴィルチの『Caballeros』(2021)を聴きかえしていました。

 

ヤマンドゥが七弦ギターでグートがギター型のアクースティック・ベースなんですが、このデュオは以前から評判が高くって、ぼくも大好きです。『Caballeros』では1トラック目のメドレーからデリケートさがきわだっていて、大人のエロスを感じる内容。

 

まるでセックスのときのようにゆっくりやさしく相手を愛撫していくかのような、そんな繊細なタッチが聴けて、それは2曲目以後もずっとラストまで同じです。ハーモニクスも織り交ぜながらのヤマンドゥの出す音の強弱、緩急が実にみごとで、微細部にまで心配りが行き届いているなぁっていう、そんな印象です。

 

これだけきれいなラテン・アクースティック・インストって、なかなかないんじゃないですかね。なお3曲目はブラジルの曲です。本作、残念ながらフィジカルがないので、ぼくの目の届く範囲では話題にしているかたがかなり少ないのがなんとも。

 

(written 2023.9.30)

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