カテゴリー「べスト・セレクション企画」の26件の記事

2023/01/22

最近のお気に入り 2022〜23 冬

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(1 min read)

 

最近のお気に入り 2022〜23 冬
https://open.spotify.com/playlist/6GTVqv4eYB76hb9l4OQ94u?si=8a7c79cad6214d07

 

1)Rachael & Vilray / Is a Good Man Real?(US)
2)Kim Tae Chun / Christmas(韓国)
3)和久井沙良 / tietie(日本)
4)Mica Millar / Will I See You Again(UK)
5)J.J. Johnson / It Could Happen to You(US)
6)Sarah Kang / about time(韓国)
7)梅朵 / 今生有幸遇见你(中国)
8)Laufey / Valentine(アイスランド)
9)Crystal Thomas / Can’t You See What You’re Doing to Me(US)
10)Dilek Türkan / Pencerenin Perdesini(トルコ)
11)薛詒丹 / 沙發危機(台湾)
12)Miles Davis / In Your Own Sweet Way(US)
13)山中千尋 / Today Is Another Day(日本)
14)Chet Baker / That Old Feeling(US)
15)Lake Street Dive / So Far Away(US)
16)Emma Smith / I’ve Got My Love to Keep Me Warm(UK)
17)Linsey Webster / Stay with Me(US)
18)Eddie Condon / Beale Street Blues(US)
19)Angela Strehli / Ace of Spades(US)
20)Hailey Brinnel / I’ll Follow the Sun(US)

 

最近よく聴いているものってことですから、リリースは古いものもあります。

 

(written 2023.1.15)

2022/12/30

ベスト・アルバム 2022

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(2 min read)

 

My Best Songs 2022
https://open.spotify.com/playlist/6dVHmu1vZhUQyYf9c2GojA?si=10f4dca563ec43c2

 

評価とかデータ面じゃなく、個人的印象や愛好フィールの強さで順に並べてあります。

 

1)Laufey / The Reykjavík Sessions(アイスランド)

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もう息の音までも好き。
https://open.spotify.com/album/6ETdl4OHcpXhMQdLWstM2G?si=gs_QJo-KSIi2FIFGaFV1mA

 

2)Patricia Brennan / More Touch(メキシコ)

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2021年はじめから応援しているヴァイブラフォン奏者の新作は、今年のジャズでNo.1の内容になりました。
https://open.spotify.com/album/68FjddVbbxBB0qI58Lsqu6?si=ac9Jr2aTR1u4iYWtYySuKQ

 

3)孙露 / 忘不了(中国)

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こうした静かなおだやか系ポップスこそ、いまのぼくの最愛好品。鄧麗君のカヴァーも二曲あり。
https://open.spotify.com/album/1UL8CRnyaqwSlBjWvodInI?si=HenCuYTHTc2PlwoHedZH8A

 

4)L8ching / Dive & Give(台湾、2021)

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都会的洗練(=退廃)のきわみ。特に4曲目での異要素接合ぐあいにはほんとうに感心しました。
https://open.spotify.com/album/1Zl1TH7j0cZEHf03ScvES2?si=NdYTMf7RQ76ZIDv77b4C6Q

 

5)原田知世 / fruitful days(日本)

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語らずとも知れたいちばん好きな歌手というか音楽。
https://open.spotify.com/album/4qEzXvDAgusrcMi5O5dWr7?si=8sJ__GuSQPqU6gA7L6z-wA

6)Rumer / B Sides & Rarities Vol.2(アメリカ)

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これもよく聴きました。やはりレトロ&オーガニック路線のアメリカン・ポップスで、2020年代のトレンドをかたちづくっているもの。
https://open.spotify.com/album/0CNhXKYx4kOOZrelgXiGUr?si=qJmylaz3TtegWuqWJ7N7Vg

 

7)Nduduzo Makhathini / In The Spirit of Ntu(南アフリカ)

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今年のジャズ新作ではパトリシア・ブレナンと並び抜きに出ていましたね。夏ごろまでは年間一位にしようという気分でした。
https://open.spotify.com/album/3UnSb3V4gzrt2ofjYfsLDl?si=Twe5_04IQ1iWOYOKh_Y8cQ

 

8)大西順子 / Grand Voyage(日本、2021)

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ピュアな肉体派の快感を追求したがんがんくるジャズ・ピアノ。こういうのに出会うといまだゾクゾクします。
https://open.spotify.com/album/6gzWFN7EHXqlNTvP7iKLP3?si=dEGMOVMfRUWlAh6XkAf0fg

 

9)Here It Is: A Tribute to Leonard Cohen(アメリカ)

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コロナ時代ならではの現代的形象をまとったレナード・コーエン・ソングブック。沈鬱だけど、暗さとないまぜの鈍く輝くあざやかさがあり。
https://open.spotify.com/album/7dcCXRBgb3p86KCg4ZUTff?si=FL_ziiEnQpGM0zCuhZMDRQ


~~~

(参考)再生回数順の2022年新作リスト

1)原田知世 / fruitful days(日本)
2)Rumer / B Sides & Rarities Vol.2(アメリカ)
3)岩佐美咲 / アキラ(日本、2021)
4)Edu Sangirardi / Um(ブラジル)
5)Laufey / The Reykjavík Sessions(アイスランド)
6)Laufey / Everything I Know About Love(アイスランド)
7)Steve Dawson / Gone, Lone Gone(カナダ)
8)Flora Purim / If You Will(ブラジル)
9)Nduduzo Makhathini / In The Spirit of Ntu(南アフリカ)

※ そしてこれらよりずっと過去作を聴きました。

 

(written 2022.12.3)

2022/12/28

「でもぼくのためじゃない」〜 my favorite torch songs(英語圏篇)

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(3 min read)

 

my favorite torch songs
https://open.spotify.com/playlist/2zfyPmq1QYn4vPQwYqS4J7?si=99e52bb774c54f20

 

いちばん好きな失恋の歌はプリンスの「ナシング・コンペアーズ・2・U」。そのほか好きなトーチ・ソングばかり15曲集めて約一時間のプレイリストにしておきました。つらく切なく美しくて崇高で、実にいいですよねこの世界。

 

1 Prince / Nothing Compares 2 U
2 Laufey / Let You Break My Heart Again
3 Mica Miller / Will I See You Again
4 Chet Baker / But Not for Me
5 J.J. Johnson / It Could Happen to You
6 Carmen McRae / It’s Like Reaching for the Moon
7 Billie Holiday / These Foolish Things
8 Laufey / Falling Behind
9 Miles Davis / It Never Entered My Mind
10 Derek & the Dominos / I Looked Away
11 Willie Clayton / I’d Rather Go Blind
12 Allen Toussaint / Long, Long Journey
13 Billie Holiday / Solitude
14 Frank Sinatra / One for My Baby
15 Derek & the Dominos / Thorn Tree in the Garden

 

離別や失った恋ばかりでなく、はなからうまくいかない恋、届かない恋、片想い、妄想、内気な臆病さ、失意の予測、諦観と落ち着き、懐古、曇り空など、トーチ・ソングの内容はさまざま。

 

セレクションを一曲一曲説明はしませんが、2、8レイヴェイ、3ミカ・ミラーあたりは一般的にまだ無名どころでしょうね(後者なんかぜんぜん?)。11ウィリー・クレイトンもひょっとしてそうかな。

 

ウィリーを選んだのには理由があって、大好きな失恋歌「アイド・ラザー・ゴー・ブラインド」を入れたかったんですが、本命スペンサー・ウィギンズのがサブスクにないんですよね。それでウィリーのを。これもいいです。

 

それら以外は説明不要。失恋ソングといっても、そんな深刻で悲しく落ち込むようなものよりも、うんそれもいいんだけど、曲調はわりと明るく楽しげにスウィングしているものが多いような気がします。そんでもって孤独で気高い。

 

それが個人的に好みだというばかりでなく、そもそもトーチ・ソングの世界とはそういうもの。歌詞にあまりのめり込みすぎないインストルメンタル・ジャズに長年親しんできたからっていうのもありそうですけどね(といっても今回はそんなに選ばなかった)。

 

個人的にはアロマンティックゆえ、これといった大きな恋愛も失恋も人生でしてこなかったんですが、そういう歌を聴いてなんとなくファンタジー気分にひたったりするのは快感で大好き。他人事ですけど、没入しすぎない距離感も音楽には大切です。

 

(written 2022.12.25)

2022/12/03

今年は知世ばかり聴いた 〜 SpotifyWrapped 2022

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(3 min read)

 

Your Top Songs 2022
https://open.spotify.com/playlist/37i9dQZF1F0sijgNaJdgit?si=f6e6861053e94aa3

 

今年も出ましたSpotifyWrapped(Spotifyまとめ)によれば、2022年のぼくは原田知世ばかりくりかえしくりかえし聴いたみたいです。主観的実感とすこし違うっていうかこんなに聴いたっけ?と不思議な気分もしてくるくらいですが、データは正直ですよね。

 

とにかく上掲スクショのとおり今年は合計14,939分も知世を聴いたそうですから。約497時間。平均で毎日一時間以上聴いている計算です。そしてこれはSpotifyで知世を聴いているリスナー中上位0.005%に入る数字らしいので、こりゃもうほぼ一位じゃんね。

 

最大の理由は昨年12月28日にプレイリスト『ベスト of 伊藤ゴロー produces 原田知世』を作成したことに違いありません。自賛もあれですがよくできているんですよね。じっさい好評だったし、その付近からレトロ&オーガニック指向なポップスが個人的にもトレンドになっていましたが、流れにこのうえなくピッタリはまりました。
https://open.spotify.com/playlist/3r71Pfsc3i5TEG8Olz6fRP?si=541823f94a954e82

 

このプレイリストを今年はなんどもなんども聴いたので(なんたって気持ちいいからヤミツキ)その結果の知世イヤーになったというわけ。伊藤ゴローがプロデュースする知世こそ、今年のぼくの最愛好音楽に違いありませんでした。

 

そんなわけで年間いちばん聴いた曲も、そのプレイリスト1曲目に選んでおいた「青空の月」(『noon moon』2014)。198回聴き、うち1月19日に最も再生したという事実が、上記のような事情を明白に裏付けていますよね。

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再生回数トップ五曲も、一つ岩佐美咲があるほかは四曲すべて知世で、こんなこといままでなかったよなあ。

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トップ・アーティスト五人は、知世以下マイルズ・デイヴィス、テレサ・テン、孙露、ルーマーで、これはたしかに実感があります。テレサが三位だけどそんな聴いてんの?と思われそうかもですが、孙露(すんるー、中国大陸)に惚れちゃったのもきっかけで。

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なんだかんだいってジャズがいちばん好きなぼくですが、演歌聴きの血がここまで復活しているのも今年の特徴でしょう。五位にヴォーカル・ジャズが来ていますが、これも近年のレトロ・ジャジーなポップス流行によるもの。ロック勃興前の爛熟黄金時代こそぼくの最愛好分野ですから。

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なにもかもあわせてのトータルでは30万1千262分聴いたということで、途方もない数字だよなあと自分でも思うとおり、日本のSpotifyリスナー全体の99.9%よりも多いっていうデータ解析。一日あたり約13時間は音楽を楽しんでいます。毎年ずっとこんな感じの人生。

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(written 2022.12.3)

2022/10/11

#人生を変えたアルバム4選

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(3 min read)

 

https://open.spotify.com/playlist/0kjyX9vGLvDTdI6Bbbe1vx?si=774ee3aa08804f4d

 

っていうハッシュタグがTwitterでここ数日よく流れてきますので、乗っかってぼくもちょっとやってみようっと。でも若いころに出会って生涯にわたる音楽人生を決定づけたものっていうセレクションは既出なので、趣向を変えて、近年の個人的嗜好を変えたもの四選ってことで。

 

え?それも最近いやというほど見ている?そうだよねえ。まあでもそのへんをおおらかに考えていただいて、やっぱりここ一年ちょっとくらいの音楽ライフはおよそこういった音楽に支配されているんだよってことを、ひょっとして今後余生はずっとこれでいくのか、またもう一回変化するか、わかりませんけども。

 

・原田知世のうたと音楽(2022)
・孙露 / 十大华语金曲(2017)
・Chien Chien Lu / The Path(2020)
・Laufey / The Reykjavík Sessions(2022)

 

薄味淡色系ポップスが最愛好になってきているなか、チェンチェン・ルーの『ザ・パス』だけはやや、いやかなりか、ファンキー&グルーヴィな往年路線のブラック・ジャズ。それを台湾人がやっているということだけは現代的かもですけど。

 

そういうのがセレクションに残る、あえて入れた、っていう部分が、数十年間どういう傾向の音楽を愛しながら生きてきたかの刻印みたいなものとしてしっかり自覚できているわけですし、なんだかんだでやっぱりよく聴くものなんです、チェンチェンは。

 

それ以外はがらりと人生様変わりしたなあという感慨があります。しつこく粘っこく濃ゆ〜いノリのぶっとい音楽こそ好きな人生だったのに、もうすっかりあっさりさっぱりな淡白路線に移行してしまい、いまはもうほんとうに心底そういうものが気持ちいい、汗唾みなぎるようなものはできるかぎり遠ざけたい。

 

ふりかえってみたら、そういう嗜好を形成するまず最初のきっかけは2017年に伊藤ゴローがサウンド・メイクする原田知世に出会ったことじゃないかと、いまではわかっています。孙露といいレイヴェイといい、知世が素地をつくってくれていなかったら、ここまでハマっていなかったはず。

 

女優業やタレント業と並行して、いまでも歌手業を持続的かつ積極的にやってくれていること、むしろ近年のほうがヴォーカルに魅力が増すようになっていると聴こえていることなど、知世には感謝しかありませんね。

 

(written 2022.10.9)

2022/08/18

喪失感とノスタルジア 〜 おだやかな音楽

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(5 min read)

 

おだやかな音楽
https://open.spotify.com/playlist/3DL7TLlk72KVeDcKbfnO4r?si=3dd2ed323e9e4e06

 

ここのところの個人的耽溺であるおだやかな音楽。夜だと室外の虫の音がミックスされてはっきり聴こえてくるくらいの静かなものです。こういう人間に変貌し切ったのかいっときだけの気の迷いみたいなもんなのか、もっと時間が経ってみないとわかりませんが、いまの気分はもうすっかりこれ。

 

だから、そんな曲ばかり選んでたくさん並べてプレイリストにしてまとめて聴けばさぞや心地いいはずと思い、実行したのが上のSpotifyリンクです。ぴったり50曲、約三時間半。いまはもうこれさえあればなにもいりません。ヘヴィロテ状態。

 

この『おだやかな音楽』プレイリスト作成にあたり気を配ったことは、自分が心地いいと感じるかどうか?というのがもちろんいちばんですが、三月につくった『My Favorite 100 Tunes』とダブりがないようにということもあります。90曲近くあった素案ではわりと重なっていたので。

 

でも一つだけ例外あり。きょうのほうでは2曲目に選んだルイ・アームストロング(サッチモ)の「ディア・オールド・サウスランド」(1930)。これだけはどうしてもムリでした。好きなんてもんじゃない、心の底から愛しているとしか言いようがないので、この種のどんな自作プレイリストでも外せない必須。

 

その上で一人(一組)一曲ということと、違う音楽家でも同じ曲をやっていたらどっちかを除外するというのもポリシーとして実行しました。それでどうにかこうにか苦労しながらこのプレイリストに。こうした淡々おだやか系に没入するようになったのは2020年すぎごろからなので、過去三年くらいのブログを読みかえしながら。

 

ってことは、ある意味コロナ禍がもたらした心境の変化といったことがあるのかもしれません。根っからのインドア派なぼくで、コロナ以前からずっと部屋のなかでオーディオ・スピーカーから音楽を流して楽しみながらパソコンいじっているだけなんですけど、なおさらいっそう内向きの指向が出てきたのかもしれません。

 

新型コロナウィルス感染症にかんするあふれんばかりの情報に日々接することとなり、もとから外出はしないけど、しようにも控えておいたほうがいいという判断が生じることとなり、なんだかグルーミーな気分に支配されているここ三年ほど。意識はしていなかったものの、知らず知らずのうちに派手で陽気で接触過多な野外向け音楽を遠ざけ、こじんまりしたサロンふうのおだやかな内向きのものを好むようになってきたということがあるかも。

 

きょうプレイリストにしておいたような、こうしたおだやかで、さわやかさすらある静かでクールな音楽って、実はその根底に深い喪失感があって、なにかを失って二度と取りもどせないという失意と絶望に裏打ちされたものだなぁということが、こんなぼくでも最近ようやくわかるようになってきていて、だからこその深みだと思うんですよね。

 

つまりノスタルジアでもあって、二度とそこへ戻ることができないようなつらい気持ち、永遠の喪失を思いなつかしむ気持ちこそ、淡々としたおだやかさの正体かもしれないなという気がします。

 

きょう選んだ50曲の多くに諦観と孤独感が濃厚にただよっていますが、サウンド・テクスチャーとしてダイナミックなものや劇性などはなく、ひたすら平坦にずっと同じ調子で一定の安寧フィーリングを表現しているだけ。そういったなかにディープなエモーションが隠れているんじゃないでしょうか。

 

ぼくら一般人リスナーは、高齢になって喪失と回復不能が避けられない日常となったことを直視するようになり、それでようやくこうした境地にたどりつくもんだと思うんですけども(ぼくはそうだった)、歌手や音楽家というか表現者は、そうまでならない年齢で同じ世界を演じてみせることができる特異な存在ですよね。

 

要するにフィクションということなんですけど、それでこそ癒やされるわけです。あらゆる人間関係がダメなぼくには、フィクションこそが救い。それでふりかえってかえって深く現実を認識することにもつながって、自分自身もそれで変わるし、音楽とか(文学とか映画とか)の持つ力って大きいと思います。

 

(written 2022.8.17)

 

※ 21曲、1時間21分のショート・ヴァージョンも作成しておきました。

https://open.spotify.com/playlist/4AwfruVmZL9MhxqC9uUAEY?si=58cb042c58b84cbd

 

2022/08/15

ここ三年の頻聴9(2022年夏 ver.)

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(5 min read)

 

2540個以上ある過去記事をぜんぶ読みなおす機会がありました(時間かかったぁ)。それで、2019年5月に「ここ三年の頻聴 9」というのを書いていたと思い出し。
https://hisashitoshima.cocolog-nifty.com/blog/2019/05/post-d5b298.html

 

忘れていましたが(たまには読みかえそう)ちょうどまた三年経ったので、2022年夏ヴァージョンの「ここ三年の頻聴9」を書いておきたいと思います。この手のベストものを選ぶのがぼくは好きですね。カテゴリー分けしてあります。

 

この三年のぼくというと、坂本昌之と伊藤ゴローという二名のサウンド・クリエイターにすっかり洗脳支配されてきたとして過言ではありません。おだやかで静かで淡々とした薄塩音楽に傾倒するようになったのだってそれが遠因かも。

 

両者ともそこそこキャリアがあるんですが、それはハマってさかのぼってわかったことで、出会ったのはわりと最近のことですから。そして、そうした音楽傾向の基底にジャズやジャジーな要素がしっかりあるというのも、ぼくみたいな人間には格好でした。

 

以下、愛聴順。プレイリスト(*)だとカッコ内の数字は作成年。

 

1)Chien Chien Lu / The Path(2020、台湾 / アメリカ)

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 左右に持ったマレット二本でガンガン叩いていくファンキーな肉体派ブラック・ジャズ・ヴァイビストのデビュー・アルバム。データはないけど、間違いなくこれを近年いちばん聴いています。
https://open.spotify.com/album/0fo6PcE438y9Ob8cDVF75m?si=Il379FDpRbKlZqPc23Yd1Q

 

2)原田知世 / ベスト of 伊藤ゴロー produces 原田知世(2021、日本)*

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 2017年に出会っていましたが、ここまで聴くようになるとはねぇと自分でも不思議に思うほど伊藤ゴロー・プロデュースのサウンドにもうぞっこん。ジャジーで淡々としたおだやかな薄味音楽で、知世の頼りない声が水を得た魚。2007〜22年の作品群から。
https://open.spotify.com/playlist/3r71Pfsc3i5TEG8Olz6fRP?si=a3a487b3ec584e15

 

3)徳永英明 / VOCALIST BEST(2021、日本)*

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 坂本昌之にも2017年暮れごろ坂本冬美の作品で出会ってはいましたが、完璧に堕ちたのはこの徳永英明のシリーズ(2005〜15)を知ってから。ミリオン売れて坂本の出世作となった模様。全曲カヴァーですが、妙なるアレンジで化かすあまりにやわらかい卓越技に蕩けます。
https://open.spotify.com/playlist/2xVegNiu3RVSvD6fi3RISN?si=f0c4eb70e3a44579

 

4)孙露 / 十大华语金曲(2017、中国)

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 日本に入ってきたのが2021年だったので。一作単位で選ぶと、近年のおだやか淡々系音楽のなかではぼくの知っているかぎり最高傑作と思います。あっさり控えめな中国楽器の使いかたもすばらしく。プロデューサー or アレンジャーを知りたいっ。
https://open.spotify.com/album/3lhzaYDoPziTrjRJRmS86p?si=lnndL25YQWOXIf9yhCDHDQ

 

5)Rumer / B Sides & Rarities Vol.2(2022、アメリカ)

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 イギリスからアメリカに来てピアニスト&プロデューサーのロブ・シラクバリと出会い公私とものパートナーとするようになってからは、もうすっかり落ち着いて人生の充実をみつけたという安心感幸福感が歌にも表れていますので、聴いていてなごめます。
https://open.spotify.com/album/0CNhXKYx4kOOZrelgXiGUr?si=oATKpYogQMeXIWNTeTAXdg

 

6)Donald Fagen / The Nightfly Live(2021、アメリカ)

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 1982年に徹底したスタジオ密室作業で組み上げた音楽を、ワン・タイムの生演奏で再現したもの。ライヴならではの躍動感やイキイキとしたグルーヴを保ったまま一分のスキもない演奏をくりひろげるミュージシャンたちに感服します。
https://open.spotify.com/album/5C5qAs32rM9PXL6MNuxTDp?si=66bwnvyRQhiZgJOVps0xXg

 

7)坂本冬美 / ENKA III 〜偲歌〜(2018、日本)

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 坂本昌之は現代日本で最高のアレンジャー(私見)なので、冬美も一つあげておきましょう。シリーズ最終作となったこれがぼくはいちばん好きですね。古典的な演歌スタンダードがここまで柔和な世界に変貌するなんて、マジックとしか思えず。
https://open.spotify.com/album/4N1LO6cSf23N1eiYRWcBOY?si=4FXMxaHCRMC-sQhXXcgG6Q

 

8)Kat Edmonson / Dreamers Do(2020、アメリカ)

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 ジャジーなリズム・セクションを軸とした伴奏に乗せディズニー・ソングの数々を、それもアッといわせる驚きの斬新アレンジで歌ってみせた、まさに夢を見ているようなムーディな幻想世界。
https://open.spotify.com/album/48vMJyoBaAUs7mRtVnENwh?si=ENk5HoVbRuq_hG6YJ7JLHA

 

9)Nat King Cole / Latin American Tour with King Cole(2019、アメリカ)*

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 Spotifyではプレイリストですが、これは同題のCDアルバムがあります。ラテン専門家の竹村淳さんセレクトでオフィス・サンビーニャから発売されたそれと同内容になるようにしただけ。ラテンなナット・キング・コールは戦後の日本でも親しまれましたね。もとは1958〜62年発売のレコード三枚。
https://open.spotify.com/playlist/7GlR8e592Xomud4vjHrN9h?si=f05bd96991134d22

 

(written 2022.8.14)

2022/06/30

#2022年上半期ベストアルバム

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(2 min read)

 

My Best Songs 2022
https://open.spotify.com/playlist/6dVHmu1vZhUQyYf9c2GojA?si=834a655c829b4ae4

 

毎年一回、年末にベスト・アルバムを発表し続けている人生ですが、なんとなく気が向いたので今年は上半期ベストもきょう六月末に書いておくことにします。画像が上掲のようにタイルできるよう九作だけ。

 

1) Nduduzo Makhathini / In The Spirit of Ntu(南アフリカ)

メインストリームなジャズの枠内で現代にどこまでやれるか可能性を最大限に発揮した傑作。

 

2) Flora Purim / If You Will(ブラジル)

サンバ基調のブラジリアン・フュージョン第一人者がいまだ現役トップであることを立派に証明。

 

3) 原田知世 / fruitful days(日本)

円熟したまるみと深みのあるサウンドとヴォーカルは、伊藤ゴローがプロデュースするこの歌手の最高作になったのでは。

 

4) Rumer / B Sides & Rarities Vol.2(アメリカ)

知世もそうだけど、こうしたとことんおだやかで静かで落ち着ける世界こそが還暦を迎えたいまのぼくの気分。

 

5) Edu Sangirardi / Um(ブラジル)

ジャズ・ボッサをベースにした、これもそんなおだやか路線。音楽的にはなかなか難度も高そう。

 

6) 大西順子 / Grand Voyage(日本、2021)

ほとばしり飛び散る肉体派ジャズ・ピアノの快感充満。

 

7) Juanita Euka / Mabanzo(コンゴ)

アフリカン・ポップス最良の現在進行形は、コスモポリタニズムに下支えされている。

 

8) Taj Mahal & Ry Cooder / Get on Board: The Songs of Sonny Terry & Brownie McGhee(アメリカ)

1960年代的なフォーク・ブルーズだって現代にも意味を持っているし、なにより楽しいっていうことをベテランが再認識させてくれた。

 

9) Stro Elliot, James Brown / Black and Loud: James Brown Reimagined(アメリカ)

ジェイムズ・ブラウンの音源をヒップ・ホップでリミックスし歴史の連続を示した、これもアメリカン・ブラック・ミュージック。

 

(written 2022.6.29)

2022/06/08

これなしでは生きられない五つのアルバム

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(3 min read)

 

5 Albums I Can’t Live Without
https://open.spotify.com/playlist/0AixTBNeKL4XLoIkqeBJXr?si=c6209b7ebbb04669

 

・Teddy Wilson / The Teddy Wilson
・Nina Wirtti / Joana de Tal
・Dr. John / Duke Elegant
・原田知世 / fruitful days
・坂本冬美 / ENKA III 〜偲歌〜
(順不同)

 

こないだなにかでふらっとスザンナ・ホフス(バングルズ)の記事『5 Albums I Can’t Live Without』というのを見つけ、読みました。
https://www.spin.com/2022/05/5-albums-i-cant-live-without-susanna-hoffs/

 

ちょっと真似して、ぼくもこういうのを選んで書いておいてみようかと。たった五つと限定(しないとおもしろくない)するわけですから、かなり迷います。あれもこれも外れちゃう。マイルズもプリンスもいないなんてねえ。

 

つまるところ「60年の人生で」というより「いまのぼく」にとってほんとうに大切で不可欠な音楽だけ選んだということです。それが誠実だと思いますから。それでもあれを追加してはこれを外しのくりかえしで、これでいいのか?といまだ躊躇が消えず。でも思い切ってここらでエイッと出します。

 

1)テディ・ウィルスン / ザ・テディ・ウィルソン

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 こういった1930年代後半スウィング・ジャズのコンボ・セッションが死ぬほど好き。日本独自企画による二枚組レコードだったもので、全曲もとはSP音源。(このアルバムとしては)CDも配信もありませんが、忘れられず。これさえあれば生きていける。
https://open.spotify.com/playlist/6ivp7METpWgzpizCJI2GHV?si=33a70cf442984f8a

 

2)ニーナ・ヴィルチ / ジョアナ・ジ・タル

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 ブラジルの歌手。この2012年作は小粋でこじんまりしたサロンふうのサンバ・ショーロで、個人的嗜好のどまんなか。しゃれた伴奏もオーソドックスなニーナの声もチャーミングだし、録音というか音響もすばらしい一作。
https://open.spotify.com/album/0Oivkm8f3O3YIIvPEJJr05?si=L9HCc143SIOLEzv6QhBu9Q

 

3)ドクター・ジョン / デューク・エレガント

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 まごうかたなきアメリカン・ブラック・ミュージック。なんだかんだ言って結局のところこういったファンキー・グルーヴがぼくの人生には必要なんでしょう。デューク・エリントンの原曲もドクター・ジョンらの再解釈も絶品で、筆舌に尽くしがたい生理的快感。
https://open.spotify.com/album/32944vJtxt5vMbR8dAMViB?si=JKPydqw6TjGo_CvIFDtV4Q

 

4)原田知世 / fruitful days

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 4と5は伊藤ゴローと坂本昌之というふわっとやわらかく静かでおだやかな和める二名のサウンド・クリエイターがぼくには必須になったということです。ふだんいつも聴いている知世は自作プレイリスト『ベスト of 伊藤ゴロー produces 原田知世』なんですけど、オリジナル・アルバムを選んでおきたかった。
https://open.spotify.com/album/4qEzXvDAgusrcMi5O5dWr7?si=tzjlGjSZS0KjiyvTEaSDDg

 

5)坂本冬美 / ENKA III 〜偲歌 〜

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 こういうのは岩佐美咲が導いてくれた世界ってことですよ。冬美の『ENKA』シリーズ計三作でアレンジのペンをとった坂本昌之が、スタンダードな古典演歌をまるでフィーリンみたいなソフトでなめらかな世界へ変貌させて、冬美のヴォーカルも淡々としたおだやかさを獲得。もともと演歌好き人間だったぼくはもうゾッコン。
https://open.spotify.com/album/4N1LO6cSf23N1eiYRWcBOY?si=u5k-Zu2gTLqx_YjdBjZ3wQ

 

(written 2022.6.6)

2021/12/31

マイ・ベスト・アルバム 2021

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(3 min read)

 

https://open.spotify.com/playlist/4wdIbedQ0wxpssLUuHUNTf?si=1b72f2eadd3f473f

 

毎年言っていますが、今年を代表する傑作だとか現在形だとかいうことより、自分の好みとヘヴィ・ロテ実感で選んでいます。それでいいじゃん、趣味なんだから。

 

1. Chien Chien Lu / The Path(台湾、2020)

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https://open.spotify.com/album/0fo6PcE438y9Ob8cDVF75m?si=of7Cf7FnSaagr8z2u0wKYQ


1. Patricia Brennan / Maquishti (メキシコ)

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https://open.spotify.com/album/52xnMW8ir7yfyuVzUSpeTZ?si=JQ0IhfOIQ7-bkMHiK_ytHw


迷いはてたあげく、どっちも二位にできず。いずれも米NYCはブルックリンを拠点とする若手ヴァイブ奏者のデビュー作。チェンチェンはグルーヴィ&メロウなブラック・ジャズ、パトリシアはアンビエントふう前衛即興独奏と、持ち味は正反対ながら、どちらもぼくには最高に心地よく、なんど聴いたかわかりません。

 

3. 孙露 / 十大华语金曲(中国、2017)

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出会ったのが今年だったので。抑制の効いたややハスキーなアルト・ヴォイスの孙露と、どこまでもおだやかで静かな凪のようなサウンドで、平穏に時を過ごすことのできる幸せをかみしめます。淡く、薄味。
https://open.spotify.com/album/3lhzaYDoPziTrjRJRmS86p?si=B4e5MgB5Q56Vt4WCQ-0EdQ

 

4. Yamandu Costa, Guto Wirtti / Caballeros(ブラジル)

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聴けば聴くほどため息しか出ない、ラテン・ミュージックの優雅なエロスとデリカシーの粋にとろけます。こういうのこそ音楽に求めるもの。
https://open.spotify.com/album/3fqIysSKJMaqenPVtkO7Tn?si=0fhrgEPSRuaW0UZWyX5CVQ

 

5. Walmir Borges / Isso É Coisa de Baile(ブラジル)

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陽のサンバ・ソウル傑作。ギターとパーカッションのビート感が小気味いいし、楽しくて、声もいい。ブラジルものでは今年抜きに出ていたと思います。
https://open.spotify.com/album/52h3GsDzbOdzZX1o75Ss1r?si=kxwCO2IiQISa1ZNwvEBy-w

 

6. Avishai Cohen / Two Roses(イスラエル)

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シンフォニー作品で、ジャズというよりクラシック作品に近い面もありますが、あまりにも美しい。ちょっぴりヘヴィかも?で、この位置。
https://open.spotify.com/album/2szbf6gQqHlk7cogeEMBfg?si=jBP4IU41Tlq5QlMW13Nlnw

 

7. Laufey / Typical of Me(アイスランド)

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レイヴェイ。淡くささやくようでいて、しっかりと、スウィートに、そしてやや仄暗く低く歌う、レトロ・ジャズ・ポップス。タイムレスな音楽。
https://open.spotify.com/album/1ZSqGiN0icYQ9AjMRCAiRo?si=4wOfAY0iQLS-PnvnKiM8sg

 

8. Nathaniel Cross / The Description Is Not The Described(イングランド)

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ブロークン・ビーツが気持ちいい最先鋭のロンドン・カリビアン・ジャズ。UKらしい作品で、コンポジションとソロのバランスも絶妙。
https://open.spotify.com/album/6pwCh7X6DU4Kv8qaizQykc?si=48tZQzz6Qz6p-SS10Fp08g

 

9. NonaRia / Sampul Surat Nonaria (Sebuah Persembahan Untuk Ismail Marsuki)(インドネシア、2020)

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インドネシアはジャカルタのトリオがやるノスタルジックでジャジーなレトロ・ポップス二作目。フィジカル・リリースなきゆえ話題になりませんが、デビュー作よりいいんです。
https://open.spotify.com/album/4DcPdTthhYWoRbAwA5Mj88?si=fCsdY8nxQfeaK86m3mbVyw

 

10. Marilyn McCoo & Billy Davis Jr. / Blackbird: Lennon-McCartney Icons(アメリカ)

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ゴスペル・ソングになった「ヘルプ!」は、いまの時代にあらためて共感と連帯と救済を求めるBLMアンセムのよう。老境を迎えたこの二人が愛を再確認してリスタートを誓いあう光景にも感動します。
https://open.spotify.com/album/3yWA8N5YKVQqhQQTPpQiLl?si=GX0zgQ4hQq2_b9MkDKv8YA

 

~~~
十作中インストルメンタルものが半数の五作と、やや多めになったのは例年にない傾向です。

 

今年も圏外にした作品のなかにも見逃したくない好作が多くあり、十個にしぼるのは悩みました。パウロ・フローレス(アンゴラ)、グザヴィエ・ベラン(マルチニーク)、返シドメ(日本)、アントニオ・ザンブージョ(ポルトガル)、ブラック・キーズ(アメリカ)、アーロ・パークス(イングランド)など、選んでもよかった遜色ない作品です。

 

また、新作でも初リイシューでもありませんが今年知って夢中になったものに、徳永英明の『VOCALIST』シリーズ六作(2005〜15)があります。実は今年いちばんくりかえし聴いたのはそれで、坂本昌之というアレンジャーの天才ぶりに惚れ抜いています。
https://open.spotify.com/playlist/2xVegNiu3RVSvD6fi3RISN?si=7bc29a9f5394444b

 

(written 2021.11.7)

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