カテゴリー「しんどいとき助けになる音楽」の55件の記事

2023/12/06

しんどいとき助けになる音楽(55)〜 ルー・ドナルドスン

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(2 min read)

 

Lou Donaldson / Alligator Bogaloo

https://open.spotify.com/album/4XBcW9JiDXOxXb9sfI1CiX?si=7LoY-q1FSrerpToNWpF_tQ

 

ルー・ドナルドスンの『アリゲイター・ブーガルー』(1967)は “Boogaloo” じゃなくて “Bogaloo” なんですね。たったいま気づいたような気がします。長年勘違いしていたかも。どっちのつづりもあるってことなんでしょうか。

 

ともあれ、このアルバムは大好物。やっぱり幕開けのタイトル・ナンバーですよね。カッコいい。特にこのリズム。まさしくブーガルーとのことばにピッタリで、ルーってビ・バップ時代から活動しているミュージシャンなんですけど、ちゃんと時代に対応しています。

 

1960年代後半のジャズ・シーン in the USA って、こうしたジャズ・ロックっぽいものとか、ソウル、ファンクなどと合体し、新しい時代の音楽を生み出そうとする動きが顕著でした。

 

本作もそうした流れのなかにある傑作。オルガン・トリオを伴奏に据えるという点からしてもソウル・ジャズ的ですし、ラテンなファンキー・フィールも濃厚で、またレア・グルーヴ的な聴きかたもできるっていう。

 

リー・モーガンなんかも同じようなことを60年代にやっていたし、主にブルー・ノート・レコーズを舞台にラテンなブーガルー・ジャズ、ソウル・ジャズ的な動きがはっきりありました。

 

そういうのって、いままた復権しつつあるっていうか、ふたたびよく聴かれるようになってきているし、流れとして現在のクロス・ジャンルなコンテンポラリー・ジャズの祖先だという考えかたもできると思います。

 

(written 2023.11.19)

2023/12/05

しんどいとき助けになる音楽(54)〜 ブルーズ・ロック・ギターをちょっと

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(2 min read)

 

Some Blues Rock Guitars

https://open.spotify.com/playlist/4C3lknWolY212BM93KqBKU?si=d15df294146b4284

 

ジャズ・ブルーズが好き(それもハード・バップで聴けるようなごくありきたりの典型的なやつ)なように、ブルーズ・ロックも大好き。エレキ・ギターのソロがたっぷりあるようなのが特に。ブルーズ要素が好きなんですよね、要するに。

 

個人的にはブルーズ・ミュージックそのものもいいけどそれ以上にジャズやロックその他USアメリカン・ミュージックにブルーズが活かされているのが大好きで、なんでしょうねこれは。でも好きなものは好きなんで、これはだれがなんと言おうともゆずれません。

 

そんなわけでブルーズ・ロックでエレキ・ギターがたっぷり味わえるやつをならべておいてたっぷり楽しめるようにしておいたのが上のプレイリスト。こういう音楽が好物だっていうこと。だって気持ちいいもんね。

 

プレイリストは2018年に作成したものですが、そこからずっと忘れずときどき聴いては癒されているっていう。けっこうエモーショナルで(クールなやつもあるけどザッパとか)激しく燃え上がるのが多いですが、いま体調が悪い時期にも聴けば楽しくて、痛みをいっとき忘れるんですから、心底好きなんですねぇ。

 

1 The Allman Brothers Band / Statesboro Blues
2 Mike Bloomfield / Albert’s Shuffle
3 Fleetwood Mac / Shake Your Moneymaker
4 Jeff Beck / I Ain’t Superstitious
5 Derek & The Dominos / Have You Ever Loved A Woman
6 Frank Zappa / Cosmik Debris
7 Led Zeppelin / I Can't Quit You Baby
8 The Rolling Stones / Stop Breaking Down
9 Van Morrison / Bring It On Home To Me
10 Stevie Ray Vaughan / The Sky Is Crying
11 Jimi Hendrix / Red House
12 Prince / The Ride
13 Paul McCartney / Matchbox

 

(written 2023.11.12)

2023/12/04

しんどいとき助けになる音楽(53)〜 ビートルズ『アンソロジー』

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The Beatles / Best from Anthologies

https://open.spotify.com/playlist/5PSewTdqkZP678KqaZlhH3?si=beaee78bbdf44707

 

ビートルズの『アンソロジー』CD全三巻(1995、96)から自分好みの曲やテイクを抜き出していい感じに並べておいたのが上記リンク。『アンソロジー』シリーズがなんであるか説明の必要はないと思います。なんだかんだいってけっこう熱心に聴いたというのが事実。

 

当時の新曲二つ「フリー・アズ・ア・バード」「リアル・ラヴ」も大好きだったし、いまでも聴けばいいなぁって思います。特に前者。さらに本編たる未発表テイク集についても、さがせばかなりいいものがあるぞと思うんですよね。

 

そのへん、発売から時間が経ってみんなが冷静に考えることができるようになったと思いますから、当時は賛否両論でしたけど、実は中身にすばらしいものも相当数まじっていたと言えるはず。ほとんどが1960年代に発売されていたオリジナル・ソングの別ヴァージョンとかですけれど。

 

『レット・イット・ビー』にようやく収録された「ワン・アフター・909」は、当時から言われていたようにバンドのキャリア初期にできあがっていた曲。その初期ヴァージョンが収録されているのも出来がよくて、特にノリの深いビート感なんか聴きごたえがあります。

 

さらに「ワン・アフター・909」はトレイン・ピースであるということで、ブルーズの伝統にのっとったものだということもわかりますし、慎重に検討すればロバート・ジョンスン「ラヴ・イン・ヴェイン・ブルーズ」の血を引くものだとはっきりしていますし、その点ではローリンズ・ストーンズとの関連も見えてきます。

 

アクースティック・ヴァージョンというか、お化粧をほどこす前、電気楽器もオーケストラも入っていない素朴なデモみたいなもののなかにもかなりいいものがあります。

 

たとえば「ワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」「オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ」「マザー・ネイチャーズ・サン」「サムシング」など。けっこう聴きものですよ。

 

「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」だって「レット・イット・ビー」だってポールの意図したとおりの簡素なサウンドでのテイクがあるし、「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(リプリーズ)」のラフでワイルドな魅力もステキです。

 

ライヴ収録のものもふくめスタジオ演奏でも、四人の演奏力の高さだって、あるいはポールのワーカホリックぶりがバンドのキャリアを支えていたんだということだって、よくわかります。

 

(written 2023.11.8)

2023/11/29

しんどいとき助けになる音楽(52)〜 映画『マンハッタン』サウンドトラック

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Manhattan: Original Motion Picture Soundtrack

https://open.spotify.com/album/71aKU2RUyaBJLslyH0WEAA?si=CLsX2sgzRui5shNiXICcOQ

 

ウディ・アレンの映画『マンハッタン』(日本での劇場公開は1980年)のサウンドトラック・アルバム(79)が大好き。映画館で本編を見るよりも前にサントラ盤LPがレコード・ショップに並んでいて、モノクロの摩天楼をあしらったジャケットが好きになって買って聴いて、その音楽のファンでした。

 

映画のほうは個人的にさほどでもなかったんですが、ジョージ・ガーシュウィン一色で塗り込められたサントラのほうは当時からいまでもずっと愛聴しています。Spotifyにあるのを見つけたときはそりゃあうれしかったなあ。

 

レコードのA面が「ラプソディ・イン・ブルー」でB面は小品集。いずれもズービン・メータ指揮ニュー・ヨーク・フィルの演奏です。「ラプソディ・イン・ブルー」はこのアルバムで知った、わけじゃなかったんですが、いままでにいちばんたくさん聴いたのは間違いなくこのヴァージョン(ピアノはゲイリー・グラフマン)。

 

それもすばらしかったけど、個人的にことさら愛聴してきたのはB面のガーシュウィン・メドレーです。ジャズ・ミュージシャンもよくやってきた小唄ばかり、それをクラシックのシンフォニー・オーケストラがやるとこんなふうになるんだという新鮮さで、いま聴いても大好き。

 

ジャズの歌手や演奏家がやるときとは曲メロのアクセントというか歌わせかたがかなり違っていて、えっ?これがあの曲?とトラックリストをながめながら違和感をいだくことも最初はありました。同じ曲だとわからなかったりもして。

 

いまではクラシック音楽ならではのフレイジングがあるんだと理解できるようになりましたし、やっぱりオーケストラの、特にストリング・セクションが出す優雅な響きがぼくは大好きなんですね。それでもって聴き慣れたガーシュウィンの曲がこんなふうになれば、もう文句なしの心地よさ。

 

なお二曲だけオーケストラではなくジャズ・コンボによる演奏がフィーチャーされています。

 

(written 2023.11.7)

2023/11/28

しんどいとき助けになる音楽(51)〜 ONB

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Orchestre National de Barbès / en concert

https://open.spotify.com/album/3YE9FR1smbDWlubFqkHc49?si=Tg7HSgvrSHmi6OdStczLpQ

 

オルケルトル・ナシオナル・ドゥ・バルベスのデビュー作『en concert』(1997)は、いま考えても大傑作でした。かなり元気な音楽なのにしんどいときに聴けるのは、それだけ愛着を持っているということでしょう。

 

個人的にはライやシャアビ、グナーワなどマグレブ音楽への入門、道案内になってくれた一作で、これを足がかりにそうした世界に踏み込んでいったのでした。ですから大恩人ともいえるライヴ・アルバムで、いまだに忘れられないっていうわけです。

 

電撃的にONBのファンになり、しかしその後これといってパッとしたアルバムがないのは、基本的に寄せ集めの集合体で、録音したりライヴしたりするそのつどにメンバーを集める形式で、しかも本質的にライヴ活動を中心とするバンドだからなんでしょう。

 

『en concert』は、そんなこのバンドの最高の瞬間をとらえたもの。デビュー作にしてライヴでしかも最高傑作になってしまったから、その後(アルバム・リリースという観点からは)イマイチなのもしかたがないのでしょう。しかしライヴはONBの名義で現在も元気に続けている模様ですよ。

 

マグレブ音楽といってもONBがやっているのはミクスチャーで伝統そのままじゃありません。ジャズやロックなどで使われる楽器を大胆に使い、いはばごた混ぜのフュージョン状態にしてあるのがキモ。

 

それまでマグレブ音楽に縁のなかった身としてはそのほうが聴きやすくとっつきやすかったというのが事実です。でも、どんどんマグレブ音楽をディグしていくようになると、ONBのやっていることがイマイチに聴こえるようになってきたというのもまたたしかなことで、だから入り口だった『en concert』こそいちばんいいと、いまでも思えるのはとうぜんでしょうね。

 

(written 2023.11.6)

2023/11/27

しんどいとき助けになる音楽(50)〜 ビリー・ジョエル『52nd Street』

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(4 min read)

 

Billy Joel / 52nd Street

https://open.spotify.com/album/1HmCO8VK98AU6EXPOjGYyI?si=EhpegzaMTsypSBOkxttjJg

 

ビリー・ジョエルの『52nd Street』(1978)はこのタイトルでもわかるようにニュー・ヨーク・ジャズをテーマにした作品。当時は一大フュージョン・ブームだったので、プロデューサーのフィル・ラモーンともどもそれを意識した新作アルバムを制作しようとなったのでしょう。

 

ジャズ・フュージョン好きなぼくにはうれしい内容でしたが、といってもぼくがそっち方向へのめり込むことになったのは79年以後なので、ビリー・ジョエルのこれはジャズなんてこれっぽっちも知らない時期に当時話題のニュー・リリースとして買ったのでした。

 

だから当時高校生のころは、ジャズとは無関係な2「オネスティ」、3「マイ・ライフ」とかがお気に入りの曲でした。これら二曲、特に前者にかんしてはちょっと恥ずかしい赤面エピソードもあのころあって、いまでも鮮明に憶えていますが、マジで恥なので書きません。

 

いまとなってはやっぱりA-4「ザンジバル」以後のジャズ・フュージョン・パートこそ大好き。フレディ・ハバードとかマイク・マイニエリとか、本レコード買った当初は知らない名前でしたが、サウンドを聴いてなんとなくのムードに高校生でもひたっていたかもしれませんね。

 

そういうジャズがテーマのアルバムなんであると理解できるようになったのはジャズ・ファンになって以後のこと。フュージョン・ブームだったこともようやく知るようになり、そうなってみると聴こえかたが変わってきました。

 

そうそう、フュージョンというタームは79年に登場したものだから、それ以前の作品はフュージョンではない、クロスオーヴァーであるとおっしゃる向きもありますが、ちょっとどうなんでしょう。ビリー・ジョエルのこれだって78年のリリース。

 

タームができるようになるすこし前からフュージョン(と呼ばれるようになる音楽)の動きはもりあがってきていたんです。そもそもタームなんてものは現象じたいが活性化してしばらく経ってから遅れて付けられるものですから。

 

ジャズやロックという呼称だって、これらの用語がなかったプレ時代のものはその音楽ではないなんていうことを言いはじめたら笑われますよね。用語の登場はやや遅れるもの。フュージュンということばが出てくる前からフュージョンはあったんです。

 

ビリー・ジョエルとフィル・ラモーンが78年に『52nd Street』というアルバムをつくって出したということだって、その立派な証拠じゃありませんか。78年にフュージョン・ブームがなかったら誕生するはずがなかった作品です。

 

(written 2023.11.1)

2023/11/22

しんどいとき助けになる音楽(49)〜 ドルサフ・ハムダーニ

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Dorsaf Hamdani / chante Barbara & Fairouz

https://open.spotify.com/album/1GDQ89kQyz1755fry29kVm?si=OxbsrUQqTVeki9FPwz1IaQ

 

チュニジア出身フランス在住の歌手、ドルサフ・ハムダーニの『chante Barbara & Fairouz』(2014)のことを思い出すきっかけがありました。聴きかえしてみたらやっぱりとてもよくて、ぼくこれ大好きです。バルバラとフェイルーズのレパートリーをフランス語とアラビア語で交互に歌ったもの。

 

ときにギター一台だけとかウード一台だけみたいな必要最小限のシンプルな伴奏なのに不足感がまったくなくて、しっかり聴かせる充実の音楽になっているのは、曲がいいということもあるでしょうが、なによりドルサフの歌ぢからとでもいうようなものがとても強いからでしょう。

 

シャンソンとアラブ歌謡という水と油みたいな二つの世界を自在に行き来するヴォーカル技法はみごとのひとこと。音楽監督となっているダニエル・ミーユがアレンジをほどこしたと思いますが、なにもやっていないというスポンティニアスさが一貫しているのもすばらしい。

 

正直いってバルバラなんて本人の歌を聴いてみてもイマイチなんですが、このアルバムではほんとうにいいなあと思えてくるのがドルサフならではの表現力というもの。アラブ歌謡と交互にならぶことで、それまで気づかなかった相貌をみせているといえます。

 

ずっと以前、アルジェルア出身でやっぱりフランスで活動するHKがやったシャンソン集に触れ、そうだよシャンソンなんてそのままじゃおもしろくないけど、こんなふうにシャアビふうにやれば楽しいじゃん!と書いたことがありました。

 

ドルサフの本作も、シャンソンだってここまでセクシーな音楽になりうるという解釈をみせてくれた立派なお手本ですね。この作品以後10年近くドルサフはずっと沈黙しているようですけれども、元気に活動しているでしょうか。

 

(written 2023.10.30)

2023/11/21

しんどいとき助けになる音楽(48)〜 スモーキー・ロビンスン

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(1 min read)

 

Smokey Robinson / Gasms

https://open.spotify.com/album/14xK4FTz2jDiWE8vL1rZaK?si=5OsEyS8gTi-mtKT36TtLOQ

 

スモーキー・ロビンスンの甘くてメロウな歌声が、心身の弱っているときにはピッタリ。もちろん元気なときに聴いたってとってもいいんですけど、最新作『Gasms』(2023)なんかもおだやかな官能をつづっていて、ほんとうに心地いいです。

 

なかでも特に好きな曲は1「Gasms」、6「Beside You」、8「You Fill Me Up」。6なんか50年代のドゥー・ワップふうオールディーズだし、8はゴスペル・タッチなのがいいですね。スモーキーとしては若い時分に親しんだ音楽ってことでしょうけど、ぼくら世代がいま聴くとかえって新しく、レトロなファッション意識を刺激されます。

 

アルバム全体でも、ジャジーでさわやかなフュージョンふうのサウンドに乗せてじっくりと老熟したエロスを語るスモーキーの曲とヴォーカルがチャーミング。いやらしい感じがちっともせず、逆にすずやかな青春の風のようなものすら感じさせるのは驚異ですよ。

 

(written 2023.10.17)

2023/11/20

しんどいとき助けになる音楽(47)〜 チェンチェン・ルー

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Chien Chien Lu / The Path

https://open.spotify.com/album/0fo6PcE438y9Ob8cDVF75m?si=beJiHzTqTyqjUA_9irDTHQ

 

台湾人で在NYCのジャズ・ヴァイブラフォン奏者、チェンチェン・ルー。最新作がついこないだ出たばかりですが、それは聴き込んでからそのうち書くとして(もう書いてアップもした、11/20記)、やっぱり体調が悪いときによく聴いているのはデビュー・アルバムの『The Path』(2020)です。

 

このヴァイブを台湾人が叩いているとは思えないくらいのUSアメリカン・ブラック・ジャズになっていて、ファンキーでソウルフル。ロイ・エアーズもかくありきといったソウル・ジャズまっしぐらですから、2020年代の音楽性としては必ずしもコンテンポラリーとはいえないですけどね。

 

でもぼくはこんなグルーヴィなソウル・ジャズがたまらなく大好き。聴けば気持ちいいんだもんね。リズム・セクションもカッコいいし、それになんたって左右に握った二本でがんがん叩くチェンチェンのマレットさばきが完璧なる肉体派で、あたまに浮かんだフレーズをそのまま直で腕に伝達していて、もう大好き。

 

マイルズ・デイヴィスの「ブルー・イン・グリーン」ではどこまでもメロウに攻めるR&B解釈になっているのも最高だし、出会って以来このアルバムはいまのぼくの人生に必要不可欠なものとなりました。

 

(written 2023.10.15)

2023/11/15

しんどいとき助けになる音楽(46)〜 ニュー・クール・コレクティヴ

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(2 min read)

 

New Cool Collective / Opus 127

https://open.spotify.com/album/6AgECLoboHcH2LgWwuxc8H?si=VF47cXc1QI-v7pFOGiG0Hg

 

オランダのジャズ・ユニット、ニュー・クール・コレクティヴの最新作『Opus 127』(2023)は、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲をとりあげてジャズ・アレンジしたもの。これがほんとうに涼やかで心地いいんですよね。もう大好き。

 

特に1曲目になっている第二楽章は優雅なボレーロになっていて、こんなエレガンス聴いたことないよねえ、これ、もとはクラシックの曲なんだけど〜と思うと、ほんと気持ちよさにため息が出るくらい。カッコいいし、ゆったりおだやかで、いいですよマジで。

 

2曲目以後の第三、第四楽章はビートが効いていて、べつにキューバンなそれじゃないんですけど、これらも聴きやすいし、各メンバーのインプロ・ソロも充実していて、やはり聴き逃せません。

 

でもぼくにとってはやっぱり1曲目のキューバン・ボレーロですね、これがすべて。これでもう全体の印象が決まっちゃうって感じ。ベートーヴェンのオリジナルとはかなり様子が違う大胆なアダプトで、それでこそジャズ!だと言えるものです。

 

(written 2023.10.11)

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